NEAR財団、南米の大手加工食品会社と提携へ
ラテンアメリカ最大級の食品会社と提携
暗号資産(仮想通貨)NEARプロトコル(NEAR)のエコシステムを支援するNEAR財団は、コロンビアの大手加工食品会社Grupo Nutresaのロイヤリティ・ポイントプログラムを支援する計画だ。コインデスクが1日に報じた。
NEARプロトコルを使用して、コロンビアおよびラテンアメリカ全域で100万人のユーザーにポイントプログラムを提供することを目指している。2023年第1四半期(1~3月)末までに、このプログラムを開始する見込みだ。
NEAR財団のMarieke Flament CEOは「ラテンアメリカ最大の多国籍企業の1つであるGrupo Nutresaと提携し、同社初のWeb3ロイヤルティプログラムを通じて、活動を支援できることを嬉しく思う」とコメントした。
Grupo Nutresaは1920年に設立され、現在約46,000人の従業員を擁する大企業だ。 肉、ビスケット、チョコレート、コーヒー、アイスクリームその他、8つの事業部門を運営している。
持続可能性の面も評価されており、S&Pダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)に11年連続でリストアップされた。DJSIは、1999年に米国のS&P Dow Jones Indices社とスイスのRobecoSAM社が開発したインデックス。ESGの観点から、総合的に優れた企業を選出するものだ。
ESGとは
環境(Environment)社会(Social)ガバナンス(Governance)の略称。昨今、事業面のポテンシャルだけではなく、多角的な側面から産業の影響を考慮した上で、環境問題や社会問題、国連の持続可能な開発目標(SDGs)などに貢献することが企業責任となりつつある。
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持続可能性を重視
NEARプロトコルは、カーボンニュートラルなレイヤー1ブロックチェーンプラットフォームであることも特徴であり、持続可能性に取り組む組織とも提携を進めている。11月25日には、ESG DAOと提携し「OpenESG」の創設を支援することを発表した。
英国を拠点とするESG DAOは、グローバルで分散型、リアルタイムのESG評価プロトコルを構築している。提携により、ESG DAOは、企業の持続可能性を評価する「OpenESG」プロトコルの様々なソリューションを、NEARブロックチェーン上で開発・展開していく予定だ。
ESG DAOは、企業が地球や人々、社会に与える影響を、現在の一般的なESG評価システムよりも明確な指標で示すことを目標としている。新興国、先進国含めて、あらゆる規模の企業が、環境や社会に与える影響をビジネスモデルに組み込み、それに関する透明性を確保できるようにすることを目指す。
NEAR財団のFlament CEOは、ESG DAOについて「私たちの価値観と一致する」と述べ、次のようにコメントした。
私たちは、より公平で持続可能な世界を作ることの重要性を認識しており、積極的な企業行動を促進するようなクリプト経済の構築を支援していく。
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グーグルクラウドとも提携
NEARプロトコルは10月、グーグルクラウドともパートナーシップを締結した。
グーグルクラウドは、NEARから助成金を受け取っている開発者に、技術的なサポートを提供し、Web3プロジェクトの開発や拡張性向上を支援していく。NEARのスタートアップ向けプラットフォーム「Pagoda」にインフラ提供も行う。
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