BNBチェーン、分散型データストレージを立ち上げ
Greenfieldメインネットをローンチ
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス関連のBNBチェーンは17日、分散型データストレージ・ネットワークGreenfield(グリーンフィールド)のメインネットを立ち上げた。
BNBチェーンを構成するBNBスマートチェーン(BSC)ともブリッジで円滑に接続し、新世代のdApps(分散型アプリ)やデータ製品を生み出すとしている。
BNBチェーンのシニア・ソリューションアーキテクトであるArnaud Bauer氏は、次のように説明した。
BNBグリーンフィールドは、従来のクラウドサービスに代わる分散型の代替手段をユーザーに提供するものであり、Web3のデータ所有権やデータエコノミーにおける革新的なサービスだ。
中央集権型のサービスとは異なり、BNBグリーンフィールドはユーザーにそのデータをコントロールする機能を与え、データ侵害や損失のリスクを軽減する。
4つの特徴
BNBは、ストレージ・プロバイダー(SP)の分散型ネットワークと対話するストレージ指向のブロックチェーンだ。BNBチェーンのチームは「高性能」「ビルトインのアクセス制御」「クロスチェーンのプログラマビリティ」「データの収益化や取引機能」といった優れた特徴を持つと説明した。
性能については、新しいストレージ・プロバイダー構造を利用してアップロード・ダウンロード速度の高速化を実現している。
次に、ユーザーはデータをアップロードする際に、独自にアクセス許可と使用許可を設定することが可能だ。また、クロスチェーンのプログラミング機能により、BNBチェーンのユーザーは、チェーンの機能を補完するようなデータ製品やサービスを独自に作成することができる。
さらに、ユーザーはデータを自由に作成・リスト掲載・取引・販売できるようなデータのマーケットプレイスを開設することも可能だ。
BNBチェーンとは
バイナンスがエコシステムに参加しているブロックチェーン。コミュニティ主導のプロジェクトとして、現在は世界の開発者や貢献者によって開発が行われている。以前は、BSCが「バイナンススマートチェーン」、BBCは「バイナンスチェーン」という名称だった。
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IPやコンテンツの収益化機能も搭載
BNBチェーンのチームは、グリーンフィールドは大容量データストレージサービスに加えて、ユーザー、開発者、データ管理者、ビジネスオーナー、クリエイターなどが使える次のような機能も搭載していると述べた。
- AIデータセットの分散型ホスティング
- ナレッジエコノミープラットフォーム
- コンテンツ用のIPインフラストラクチャ
- データ管理ソリューション
- コンテンツ収益化エコシステム
なお、このうち「ナレッジエコノミープラットフォーム」はコンテンツの作成とアクセスのためのスマートコントラクトと統合されたプラットフォームで、プログラミングコードなどのナレッジ(知識)を販売することなどが可能となるものだ。
また、「コンテンツ用のIP(知的財産)インフラストラクチャ」 では、ブロックチェーンによりコンテンツの追跡、ライセンス付与、リミックスなどができるようになる。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します