Galaxy Digital、仮想通貨スタートアップ投資のファンド設立

1億ドルのベンチャーファンド

暗号資産(仮想通貨)企業Galaxy Digitalは、仮想通貨関連のスタートアップ企業に投資するため、新たな1億ドル規模の(約151億円)のファンドを設立したことがわかった。ブルームバーグが事情に詳しい関係者の話として伝えた。

関係者によると、Galaxy Digitalは昨年、「Galaxy Ventures Fund I LP」を設立し、外部投資家への公開を決定した。Galaxy Digitalはこれまで、自社資本を投入して、仮想通貨企業への支援を行なってきたが、新たに外部の投資家と提携するファンドを立ち上げた。

このファンドではスタートアップへの最低投資額は100万ドル(1億5,170万円)で、今後3年間で最大30社への投資を目指している。金融アプリケーション、ソフトウェア・インフラ、仮想通貨プロトコルを開発する企業が対象となるという。

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投資の実績

投資家向けのEメールによると、Galaxy Digitalは、過去6年間で100以上のプロジェクトに、2億ドル(約302億円)を投資してきたが、ベンチャー部門による外部資本の導入は初めてとなる。

Galaxy Digitalのコミュニケーション責任者マイク・ワーソーン氏は以下のようにコメントした。

私たちは長年にわたり、革新的な企業に自己資金を投入してきた。今回、私たちはGalaxy Ventures Fund I LPを立ち上げ、外部の投資家と提携することで、有望な初期段階にあるベンチャー企業を支援し、デジタル資産のエコシステムの活性化を継続することが可能になる。

一方、Galaxy Digitalは今年、大手VCアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)の共同創設者Marc Andreessen氏や プライベート・エクイティ企業Accolade Partnersとともに、仮想通貨VC企業「1kx」の7,500万ドル(約113.8億円)の最新ファンドの資金調達ラウンドに参加。このファンドは仮想通貨ベースの消費者アプリを対象にしているという。

仮想通貨VCの資金調達額が急増

米国におけるビットコイン現物ETFの承認を皮切りに、年初からベンチャーキャピタルによる仮想通貨関連の資金調達が活発になっているようだ。

Web3の資産関連データを提供するRootDataによると、仮想通貨分野におけるVCの資金調達は3月に前月比52.5%急増。内容としては、主にインフラと分散型金融プロジェクトなどで、11.6億ドル(約1,760億円)を獲得した。

RootDataの統計によると、3月には公示された180件の投資案件が、資金調達に成功。2022年4月以来、1ヶ月間で最も高い件数となった。3月の案件数は2月から25%アップし、昨年同月比では70%増加。資金調達額でも2023年3月から28%上昇した。

具体例としては、先述の1kxの7,500万ドルや、Hack VCが仮想通貨および人工知能(AI)のスタートアップ支援に1億5,000万ドル(約227億円)の調達に成功。

4月1日にはa16zが、Web3ゲーム部門に3,000万ドル(約45.5億円)の投資を発表した。「AI/インフラ、3Dツール、VR/AR、Web3ゲーム、ゲーム化された消費者向けアプリなどの、技術とゲームの交差点」に位置するプロジェクトが対象となる。

仮想通貨市場の活況が続く中、仮想通貨関連プロジェクト投資に対する熱意も回復の兆しが見えるようだ。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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