「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす

仮想通貨本来のビジョンから逸脱

米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)のエディ・ラザリン最高技術責任者(CTO)は25日、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、暗号資産(仮想通貨)エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。

ミームコインは、一般大衆、規制当局、起業家による仮想通貨に対する見方を変えてしまう。ひいき目に見てもリスクの高いカジノのようなものだあるいは、カジノを隠している一連の偽りの保証かもしれない。これは、採用、規制・法律、起業家の行動に深く影響する。私はその被害を毎日見ている。あなたもそうすべきだろう。

ラザリン氏は、ミームコインへの関心は移り変わるものであり、最終的には「偽りのない」製品やプロトコルが開発されると楽観視しているとしながらも、「カジノ」が業界を後退させないふりをするべきではないと強調。「偉大な創業者を思いとどまらせ、政治化した規制当局に攻撃の手段を与えることは、重大な影響を及ぼす」と警鐘を鳴らした。

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ミームコインの価値とは

一方、ミームコインを擁護する動きもある。

仮想通貨メディア「The Block」の元CEOでWeb3ベンチャーキャピタル「6th Man Ventures」の共同創設者であるマイク・デュカス氏は、ミームコインはソラナなど、複数のチェーンの非常に広い範囲で採用・使用されており、ユーザーにとっては大変興味深いものだと主張している。

それはやってきては去っていくようなものではない。ミームというものは人類の誕生以来存在していた。ミームコインは普及するものだ。

デュカス氏は、ミームコインは、ただ単にオンチェーンで行うことの一つの活動にすぎず、同じユーザーが決済やDeFi、ゲームなど他のブロックチェーン活動に参加することを妨げるものではないと述べ、両方を支持しているとまとめた。

仮想通貨取引所BitMEXの創業者のアーサー・ヘイズ氏は、ミームコインはブロックチェーンに注目と価値をもたらすものでであり、単に愚かなものと切り捨てることに疑問を呈している。同氏は、ミームコインが注目を集め、より多くのエンジニアをスペースに惹きつけるのであれば、チェーン自体にプラスの価値をもたらすと主張した。

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規制の問題

a16zのジェネラル・パートナーで、世界有数の投資家として知られるクリス・ディクソン氏は、ミームコイン問題の根幹には、米国の規制体制の不条理があると指摘する。

ミームコインの繁栄を許す一方で、仮想通貨企業や他のブロックチェーン基盤のトークンは困難に直面している

ディクソン氏は起業家やスタートアップ企業と仕事をしているが、毎日、このような状況を目の当たりにしているという。

同氏はミームコインについては「主にユーモアを楽しむために使用されるトークン」であり、インターネット文化の一側面であるとして、中立の立場をとっている。

しかし、現在の米国の規制体制においては、ミームコインをリストすることは奨励されるが、「個人やコミュニティがインターネットのプラットフォームやサービスを所有できるようにする、より有用なトークン」をリストすることは推奨されていないと指摘する。

米国では、上場または開発中の仮想通貨が証券取引委員会(SEC)によって、「突如、有価証券とみなされる可能性」も無視できないことは、これまでの多くの訴訟が提起されたことからも明らかだ。

SECが有価証券の判断に用いるハウィーテストの項目には、「他者の経営努力による利益への合理的な期待」が含まれている。ミームコインが「経営努力に依存していない」のに対し、この点で「革新的なプロジェクトは苦戦している」とディクソン氏は指摘した。

この理不尽な状況を打開する答えは、規制を減らすことではなく、より良い規制を設けることだと同氏は主張し、一般投資家への適切な情報開示の充実と、トークンの長いロックアップ期間を提案している。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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