「ビットコインATH更新・XRP時価総額1位の可能性」など、大手格付け企業が仮想通貨業界の7つの見通しを発表

「ビットコインATH更新・XRP時価総額1位の可能性」など、大手格付け企業が仮想通貨業界の7つの見通しを発表
米格付け会社のWeiss Ratingsは、2019年以降の仮想通貨市場の動きとして7つの見通しをリストアップした。ビットコインが価値の貯蔵手段として不動の地位を築くことや、XRPの台頭なども言及されている。

2019年以降の仮想通貨市場の見通しは強気

米大手格付け会社のWeiss Ratingsはアメリカにおける保険会社、金融機関、株式、上場投資信託など53,000以上の企業、投資対象に格付けを行ってきたが、昨年の1月から仮想通貨の格付けを始めた。

同社の仮想通貨格付けは草分け的存在として仮想通貨投資家から大きな注目を集めてきた。同社のレーティングを皮切りに様々な機関が仮想通貨の格付けを公表し始め、各々の仮想通貨コミュニティは注目を寄せてきた。

同社のアナリストであるJuan M. Villaverde氏は3日、自社HPで2019年の仮想通貨業界の見通し報告書を公表し、今後の仮想通貨市場は強気であるとの見解を示した。

2018年は市場の価格下落という点ではまさに悲劇のような一年となったものの、価格下落がクローズアップされた影で、2018年は技術進展が着々と進んだ年でもあった、ということを投資家たちは認識すべきだと同報告書で述べている。

また、同氏は2019年以降の仮想通貨市場の動きとして以下に示す7つの見通しをあげている。

  • ビットコインは「価値の貯蔵手段」としてますます使われる
  • ビットコイン価格は再び上昇しATH(過去最高値)
  • 一部のアルトコインが従来のATHの20倍以上に価格上昇
  • 新たなインターネットを築く仮想通貨の台頭
  • 仮想通貨が世界の銀行機能を担う
  • ビットコインの模倣通貨は滅びる
  • 新たな通貨が時価総額トップ10入り

ビットコインは「価値の貯蔵手段」としてますます使われる

ビットコインには貯蔵コストが実質的にはなく、特に送金時には非常に効率が良いとされている。また、ビットコインは政府などに押収される心配もない。

従来の金融資産では、上記に上げた利点を併せ持つ資産はなく、結果として「価値の貯蔵手段」としてビットコインと競合できる資産は現存していないと考えて良いだろう。

そのため、ビットコインは真のデジタル・ゴールドとして不動の地位を築くことが想定されている。

ビットコイン価格は再び上昇しATHに

2015年までに、ビットコインは70%以上の価格下落を伴う大きな弱気市場を4度経験してきた。これらの弱気市場が到来する度に、投資家や専門家によってビットコインに関するネガティブな記事が多数書かれた。

しかし、どの弱気市場においてもビットコインは回復し、ATH(過去最高値)を更新し続けてきた歴史がある。

昨年、ビットコインは5度目にあたる大きな弱気相場を経験した。そしてやはり、多くの専門家が「ビットコインは死亡した」と声高に宣言してきた。

しかし、2018年の価格下落によって市場から投資弱者が多数去ってしまったということは、ほとんど認識されておらず、その間に賢明な投資家たちが多くのビットコインを蓄積し始めた。

また、多くの有望な通貨で技術進展が進んでおり、新たな強気市場のための基礎は着々と築かれている。したがって、2019年には以前の弱気相場の後と同様にビットコインの価格は再び上昇し、新たな史上最高値を目指すことだろうと見込まれている格好だ。

なお、とあるホルダーはこう歴史データを示している。

「年初来高値」でなく「年初来安値」で比較すると、価格は、$3200まで年々成長している。

一部のアルトコインが従来のATHの20倍以上に価格上昇

一方、多くのアルトコインが認知度、流動性の向上に四苦八苦している。しかし、それらのアルトコインの中で、優れた技術が実装された一部のコインが実世界での導入とともに大きな支持を得る事になる。

それらのコインは再び最高値を更新し、中には以前の最高値の20倍以上にまで価格上昇を遂げる通貨も現れると予測される。

新たなインターネットを築く仮想通貨の台頭

EOSやCardanoといった仮想通貨は現在「インターネット3.0」と呼ばれる、セキュリティ、持続性がより強化されたワールド・ワイド・ウェブを構築することに挑んでいる。

また、上記に挙げた通貨以外にもこの領域に挑もうとするプロジェクトは多く存在している。これらのほとんどは結局のところ失敗に終わるだろう。しかし、それらのポテンシャルは非常に大きく、インターネット3.0の創造に成功した場合には市場規模も大きくなるに違いないと思われる。

仮想通貨が世界の銀行機能を担う

ビットコインはデジタル決済のネットワークを目的として作られたが、しかし今までのところその目的は達成されていない。

他方で、XRP(リップル)やStellarなどはこの領域に挑戦している。これらのプロジェクトは従来の経済機関や送金システムを代替する可能性を秘めている。

特に、リップル社のリップルネットは世界の銀行を結ぶグローバル決済ネットワークであるSWIFTを代替することを目的として作られた。もしこの目的が達成され、仮想通貨XRPによるxRapidがSWIFTを代替するようになれば、いずれXRPが時価総額1位となることもあり得るだろう、と見なされている。

ビットコインの模倣通貨は滅びる

なお、多くの仮想通貨は、現存する仮想通貨を模倣し新たな付加価値を持たないまま消えていくだろうとも記述されている。現在時価総額上位10位以内に位置する通貨であっても、新規性を見出せずにいずれ価値が消滅する通貨はいくつか存在しているのではないかと言及された。

前回Weiss格付けの詳しい記事はこちら

今月1日にも新たな仮想通貨格付けを公表したWeiss Ratings社は、独自のランキングを4つの側面から算出していると公表。ビットコインがなぜC+評価なのか、なぜ仮想通貨でA評価が未だに無いかの解説も掲載。
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