弁護士が投資被害110番を開設:全国で相次ぐ「仮想通貨トラブル」にも対応

弁護士が投資被害110番を開設:全国で相次ぐ「仮想通貨トラブル」にも対応
投資被害110番は、相次ぐ金融被害を背景に弁護士が無料で電話相談に応じる。仮想通貨トラブルも報告されており、BTC運用益の高還元を謳い、投資金を集めた後に連絡が途絶えるケースもあったという。

弁護士が投資被害110番を開設:全国で相次ぐ「仮想通貨トラブル」にも対応

NHKによると、高額配当を謳い投資話を巧みに持ちかける「オーナー商法」などで被害が相次いでいることを背景に、弁護士が無料で電話相談に応じる「全国一斉投資被害110番」が18日、全国各地で開かれている。

仮想通貨に関するトラブル事例も報告されており、ビットコインの運用益80%還元を謳い、投資金を集めた後に連絡が途絶えるケースもあったという。

これに先駆け、消費者庁では金融庁、警察庁と連名で、仮想通貨に関するトラブルについて、消費者に注意喚起。困ったときの相談窓口も開設している。

また昨年9月には、国民生活センターでも仮想通貨トラブルの事例を公開して注意喚起。「上場予定の通貨があるなどと勧誘されて、500万円を投じたが、実際には上場されなかった」という男性など、複数の事例を挙げた。

事業者側の言い分では、Aコインは消費者からお金を借りた担保としてのトークンであり、資金決済法に規定される仮想通貨でないと主張していた。

自主規制団体も紛争解決サポート

また、仮想通貨交換業者を中心に構成される、金融庁の認可を受けた自主規制団体「日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)」は昨年12月、利用者の申立による紛争解決(金融ADR)に関して、紛争解決センターと協定を締結。

これまで、仮想通貨取引所の利用に関する金融トラブルなど、当事者間協議で解決が難しい内容を、第三者機関である仲裁センターに相談することが可能になった。

原則、申立や協議に対する費用は、自主規制団体「JVCEA」が負担してくれる仕組みだ。

トラブルが解決した際に「成立手数料」が発生し、顧客側と金融機関側で負担を分担することになるが、「申立人と相手方の負担割合は、当事者の話し合いまたはあっせん人・仲裁」と定め、割合について以下のように設定している。

出典:JVCEA

消費者庁に掲載された実際の相談事例

  • 仮想通貨購入のため交換業者内の自身のウォレットに「10万円」を振り込んだつもりが、IDを誤り第三者のウォレットに振り込まれてしまった。返金してほしい。
  • アカウントを登録していた仮想通貨交換業者から、廃業する、と連絡があった。出金をしたいがメールの返信がない。今後、どう対応したらよいか。
  • 息子から、「借金して仮想通貨を購入したが、今日中に返済しないと裁判になると言われた。300万円が必要だ。」と電話が来た。【特殊詐欺の電話のとおりの支払いをする前に相談が寄せられ、消費生活相談員の助言によって被害が防止された例】
  • インターネット上で知り合った人から、ICOで発行された仮想通貨で大手交換業者に上場するものがあるというので購入したが、上場が実現しない。騙されたと思うので返金希望。
  • 知人に外国の政府が公認している仮想通貨の販売代理店にならないかと勧誘された。この事業者に関する苦情はあるか。

消費者庁では、「仮想通貨や詐欺的なコインに関する相談が増えている。仮想通貨の持つ話題性を利用したり、仮想通貨交換業の導入に便乗したりする詐欺や悪質商法に注意してほしい」と呼びかけている。

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米連邦捜査局FBIは、決済リサーチメディアの取材を受け、仮想通貨に関する「詐欺的ICOプロジェクト」の見極め方や仮想通貨取引所の登録について説明を行なった。
「日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)」は、利用者の申立による紛争解決(金融ADR)に関して、紛争解決センターと協定を締結。金融トラブル時に金融ADR機関へ相談が可能となるなど、日本における仮想通貨業界や取引所サービスへの利用者の信頼性の向上にも繋がる重要な動きだ。
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