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ストラテジー、単週で1.1万BTCを追加取得か──「画期的」と評価される資金調達手法STRCの全貌

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 今週のATM売出で約8億ドルを獲得
  • 既存株主を希薄化させることなく資金を吸収する画期的な手法と評価

既存株主を守る「STRC」の仕組みとは

米マイクロストラテジー(ストラテジー)が、変動金利永久優先株である「STRC」のATM(随時市場売出)を通じて巨額の資金を調達し、仮想通貨ビットコイン(BTC)の大量購入に充てている動きが判明した。

ビットコイン財務分析ターミナル「BitcoinQuant」の代表であるRohan Hirani氏は14日のX投稿にて、同社が今週単独で8億ドル以上を調達し、推定1万1,000BTC以上を購入した可能性が高いと指摘した。

同社は先週も1万7,994BTCを購入したばかりで、それに続いて今週も1万BTC以上の追加取得を可能にしたSTRCの継続的な資金吸収力が話題を呼んでいる。

出典:BitcoinQuant

Hirani氏は今回の動向に対し「我々は歴史の目撃者となった」と言及し、来週月曜日に予定される同社の8-K(重要事項報告書)の提出が市場に大きなインパクトを与えるとの見解を示した。8-Kとは、ストラテジーがビットコインの購入をSECへ報告する書類である。

同社はSTRCを通じた機動的な資金調達により、従来の予想を遥かに上回るペースでビットコインの買い増しを進められている格好だ。

また、仮想通貨メディアThe BlockのリサーチャーであるPerry氏も、STRCが同社の株価純資産倍率(mNAV)の縮小局面において考案された画期的な資金調達手法であると解説している。同氏によれば、マイケル・セイラー氏が主導するこの手法は、既存の普通株主の持ち分を一切希薄化させることなく、新たな資金を継続的に市場から吸収できる点に最大の強みがある。

出典:Perry氏

実際、STRCの取引は急激に拡大しており、3月10日だけでも上場来最大となる約3億ドルの単日出来高を記録し、売出益から推定1,420BTCを追加取得したとみられている。これは30日平均と比較して約2.4倍に達する異例の水準であり、STRCが同社の総購入資金の約3割を担う「主要エンジン」として定着しつつある実態を物語っている。

関連:ストラテジー、STRC単日発行で推定1420BTCを取得か

さらに、マイクロストラテジーはATMプログラムの規則変更を断行し、1取引日あたりの売出代理人制限を完全に撤廃した。これにより、米国市場の開場前や引け後にも複数の代理人が時間外取引でSTRCを売り出せる体制が整い、投資家からの強力な需要を逃すことなく資金調達ペースを加速させる準備が完了している。

SRTC需要増、巨額な含み損

STRCは2025年7月に上場した4番目の優先株シリーズであり、株価が額面100ドル付近で安定するよう配当率を毎月調整し、現金で配当を持続的に支払う独特の仕組みを持つ。

2026年3月時点の年率配当は11.5%と高く設定されており、高利回りを求める株式投資家の資金を仮想通貨市場への巨額の購買力へと変換する役割を担っている。

マイクロストラテジーのBTC累計取得費用は既に約560億ドル(8.9兆円)、平均取得単価は約7万5,800ドルに達しており、総保有量は74万BTCの大台に接近。現在の市場価格が取得単価を下回って巨額の含み損(6,000億円相当)を抱えた状況下であっても、優先株の発行による強気の資金増強を継続していることに対し、市場の一部からは持続可能性を問う声も上がっている。

今後は、時間外売出の解禁によってさらに加速するSTRCの週次調達ペースと、優先株の拡大に伴って増加する配当負担に市場がどう反応するかが最大の焦点となる。

伝統的な株式市場の資金を仮想通貨へと直接還流させるかつてないスキームである一方、仮想通貨の冬の中で、同社の強気な資金調達戦略が市場にどのような影響を及ぼしていくのか、警戒感を含んだ注視が続いている。

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