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ビットコインFOMC通過も上値重く、クラリティ法案とFRB政策観測が焦点|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は小甘い推移となり、7月31日正午時点で、1030万円周辺で推移している。

前週のアルファベットの決算を皮切りに、AI過剰投資懸念が再燃するなか、クラリティ法案の進捗停滞も嫌気され、週前半のBTC円は1070万円台から1030万円周辺まで下値を広げた。その後は、29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え方向感を模索しつつも、米・イランの攻撃の応酬が止んだことで、底堅い推移に転じた。

30日未明のFOMCでは、一部でサプライズ利上げも警戒されていたが、結果は5会合連続の政策金利据え置きが発表され、相場は一時上昇するも、ハイテク株の売りが止まらず、1050万円定着には失敗。しかし、アジアの株式市場が反発したことでBTCも釣れ高となると、6月の米個人消費支出(PCE)デフレーターの伸びが鈍化したことで、1058万円まで上昇した。

ところが、PCE発表直後に外為市場でドル円相場が暴落したことで、ドルでの取引が主流のBTCは円建てで急落。その後は底堅さを維持しているが、1週間を通してはっきりとした方向感を示せずにいる。

BTC対円の1時間足チャート(2026年7月)bitbank提供

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbankより作成

来週のBTC相場は、クラリティ法案を巡る米議会動向とFOMC通過後の金融政策観測を睨みながらの展開となりそうだ。

まず、暗号資産市場ではクラリティ法案の行方が引き続き焦点となる。米議会は8月7日に夏季休会入りを控えており、年内成立に向けて来週が実質的な山場となる。30日には上院与野党が倫理規定の修正版で合意したと報じられ、ホワイトハウスの承認次第では休会前の審議進展が意識される。

尤も、消費者保護やステーブルコインの扱いなど論点は残り、60票確保のハードルも高い。ただ、採決日程が具体化すれば法案成立期待が高まり、BTCの支援材料となろう。

一方、マクロ面ではFOMC後のFRBスタンスの織り込みが焦点となる。政策金利は9対3で据え置きとなったが、一部は原油高を背景に利上げを支持し、FRB内の見解のばらつきが示された。対して、ウォーシュFRB議長は、名目・実質金利の上昇が引き締め効果を発揮しているとの認識を示した。

加えて、PCEデフレーターやトリム平均インフレ率は鈍化している一方、地政学リスクを背景に原油価格は高止まりしており、インフレ鈍化と原油高が交錯する状況が続く。このためFOMC通過後に米国債利回りは低下したものの、政策見通しの不透明感は残る。

総じて、来週はクラリティ法案の進展有無が最大の焦点となる一方、FRBの政策見通しも原油動向次第で揺れやすい地合いが続く。法案進展と利上げ懸念の後退が重なればBTCは戻りを試す展開も期待されるが、停滞すれば上値の重い展開が続く可能性には注意したい。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
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