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ハイパーリキッド(Hyperliquid/HYPE)とは?仕組み・将来性・リスクを解説【2026年】

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ATH更新後、反発中
$89.8 現在価格(USD)
大幅上昇 1ヶ月上昇率
$97.98 過去最高値(9/23)
約$225億 時価総額

※2026年10月1日前後のデータ(出典:CoinMarketCap)。2026年9月23日の過去最高値97.98ドル(ATH比約-8%)からBinance現物上場(9月24日)後に調整、90ドル台前半から80ドル台半ばを経て、10月1日前後はリバウンド基調(24時間+4%前後、出来高10億ドル超)。価格は随時変動するため公開直前に最新値をご確認ください。

この記事でわかること
  • HYPEの価格推移:2026年8月19日のトランプ大統領発言を受けた急伸が続き、2026年9月23日に過去最高値97.98ドルを記録。Binance現物上場後に一時80ドル台半ばまで調整し、2026年10月1日前後は約89.8ドルへリバウンド基調にあります
  • HYPEの将来性・注目理由:バイバック・Assistance Fundバーン(累計約4,889万HYPE焼却)・AQAv2稼働によるバイバック強化・Kraken親会社PaywardによるHIP-3米国展開の意向表明・機関投資家参入・ETF関連動き・CFTCが米国展開に取り組んでいるとのトランプ大統領発言という複合要因
  • ハイパーリキッドの仕組み:板取引エンジンHyperCoreとスマートコントラクト基盤HyperEVMの2層構造、独自コンセンサスHyperBFT、第三者が市場を開設できるHIP-3・HIP-4
  • ハイパーリキッドの強み:累計取引量5.51兆ドル超・TVL74.63億ドル前後・CEX水準の処理速度・外部VC不要の運営・HyperEVMエコシステム拡大
  • 購入・保有の注意点:Whale売却リスク・アンロックリスク・ステーキング拘束・バリデーター集中・外部依存を解説
  • 取引所取扱状況:2026年9月24日(日本時間)、Binanceが現物取引(HYPE/USDT・USDC・TRY)を開始。先物中心だった同取引所での現物アクセスが拡大

読了時間の目安:約15分

なぜHYPEは上昇しているのか?構造的な要因を解説

短期の高騰を支える実需の背景には、より中長期的な構造的上昇要因があります。HYPEは取引手数料収益によるバイバック・Assistance Fundによるバーン、BitwiseらによるETF申請・機関参入、ステーキングインセンティブ、そして米CFTCによる米国展開に向けた取り組み表明や、それに続くPaywardの実務展開の動きといった複数の要因が重なり、上昇圧力が形成されています。

① 手数料収益によるバイバック+Assistance Fundバーン

出典:DefiLlama

ハイパーリキッドでは2026年8月中旬時点の累計手数料収益は約14.8億ドル、うちプロトコル収益は約11.9億ドルに達しています。その大部分をHYPEの買い戻し・バーンに自動充当する設計となっています。公式ホワイトペーパーによると、この買い戻しはプロトコル内の「アシスタンスファンド」を通じて実行されます。

この仕組みにより、取引量が増えるほど自動的にHYPEの買い圧力が高まる「フライホイール型トークンモデル」が成立。市場に流通するHYPEの供給量が構造的に抑制されます。プロトコル収益は2025年第3四半期の約2.7億ドルをピークとするものの、以降も四半期ごとに1億ドル以上のプロトコル収益を継続的に上げています。

Assistance Fundによる大規模バーン(約4,889万HYPE)

さらに大きな供給削減要因として、2025年12月にバリデータ投票(賛成約85%)で可決された、Assistance Fund(手数料収益による自動買い戻しで蓄積されたトークン)の正式バーンがあります。この投票により約3,750万HYPEが供給量計算から永久除外されました(当時の総供給量上限10億枚の約3.75%、現在の総供給量約952.61M枚基準では約3.94%に相当)。この大規模バーンにより、構造的なデフレ効果が大幅に強化されています。

2026年9月24日時点での累計バーン量は約4,889万枚(総供給量の約4.89%、評価額約4.51億ドル)に達しており(出典:Lookonchain、OnchainLens監視データ引用、取得日2026-09-25)、日次の手数料買い戻しに加えAQAv2経由のバーンも継続的に供給量を押し下げています。

Assistance Fundの保有残高はオンチェーンで公開されており、システムアドレス 0xfefefefefefefefefefefefefefefefefefefefe をハイパーリキッドのエクスプローラーで照会すれば、誰でも累計の買い戻し量を確認できます。秘密鍵を持たないアドレスのため、ここに送られたHYPEが市場に戻ることはありません。

※HIP-3(Builder-deployed perpetuals)は本来、誰でも50万HYPEをステーキングして永久先物市場をデプロイ可能にする別の提案であり、本バーンはHIP-3自体ではなくAssistance Fundの正式化によるものです。

記録的なバイバック規模

HYPEバイバック規模の推移(ASXN Data)

出典:ASXN Data

DeFiトップクラスのAaveが月400万ドル規模、SolanaのDEX「Jupiter」が月1,000万ドル前後であるのに対し、HYPEのバイバック規模はこれらを大きく上回る水準が続いています。バイバック(買い戻し)とバーン(焼却)の2設計が組み合わさることで、流通量を構造的に抑え続けています。

さらに2026年8月26日には、USDCリザーブの運用利回りをAssistance Fundの収益源に加える新制度「AQAv2」が稼働開始しました。CoinbaseがUSDCのtreasury deployer、Circleがtechnical deployerを務め、両社が制度参加のため50万HYPEずつステーキングしています。コスト調整後利回りの約90%が30日サイクルでAssistance Fundに送金される設計で、初回送金は2026年10月3日を予定しています。

AQAv2の原資はUSDCの準備資産(主に米国短期国債)の利回りであるため、米国の利下げ局面では還元額が縮小します。一方、取引手数料による買い戻しは金利水準に関係なく継続するため、買い戻しの原資は「取引量に連動する手数料」と「金利に連動するUSDC利回り」の2系統で構成されることになります。

② ETF申請・企業・機関投資家の参入

米国で3本のHYPE ETFが上場

HYPEの現物ETFデータ(SoSoValue)

出典:SoSoValue

2026年時点で、Bitwise(ティッカー:BHYP)・21Shares(THYP)・Grayscale(HYPG)の3本のHYPE現物ETFが米国で上場しています。なかでもGrayscaleのHYPGはステーキング対応ETFで、HYPEへの直接エクスポージャーとステーキング収益の両立を特徴としています。累計総純流入は2026年8月時点で約2.8億ドルに達しており、伝統金融市場からの資金流入が続いています。

Hyperliquid Strategies(Nasdaq: PURR)は2026年9月1日、Chardan Capital Marketsとのエクイティ調達枠(ChEF)を10億ドルから25億ドルに拡大したと発表しました。調達資金は追加のHYPE取得を含む一般事業目的に充当される可能性があるとしています(枠の拡大は調達の確約ではなく上限の引き上げです)。

上場企業によるHYPEトークンの取得

HYPEトークンは、企業・機関の財務戦略の一部として組み込まれる動きも出ています。

2026年9月以降も機関の蓄積は続いており、2026年9月25日前後にはHyperliquid Strategies(Nasdaq: PURR関連)が約49.4万HYPE(約4,580万ドル相当)を追加購入するなど、月間ベースで数百万HYPE規模の買いが確認されています。

国内上場企業の動き

日本でも企業によるHYPE取得の動きが始まっています。東証グロース上場のイオレは2026年7月、「Neo Crypto Bank構想」の一環として国内上場企業で初めてHYPEを取得したと発表。同社は約1,008万円を投じて約1,078HYPEを取得(平均取得単価約9,353円)。AIエージェント経済を見据えたオンチェーン金融の社会実装を目的とし、8月末までに購入総額1億円とする方針を示しています。

なお同社は2026年8月末までに複数回に分けて買い増しを行い、累計購入枚数は約9,787.82HYPE、累計購入金額はちょうど1億円(平均取得単価約10,217円)に達したと公式開示しています(出典:イオレIR「Neo Crypto Bank構想」における新規デジタルアセットHyperliquid(HYPE)追加取得のお知らせ、2026年8月31日付)。

③ ステーキング機能

HYPEトークンの相当量がステーキングされており、将来的なコミュニティ報酬やエアドロップを見据えた戦略的な動きが背景にあると考えられます。

HYPEステーキング状況のグラフ

出典:Hyperliquid

2025年1月にはNFTプロジェクト「Azuki」が発行したAnimeトークンが、HYPEステーカーに対してエアドロップされました。こうした事例により、ステーキングが他プロジェクトからのインセンティブ獲得にもつながるという期待が高まっています。

また、HYPEをステーキングすることで、ハイパーリキッドでの取引手数料の5%〜最大40%のディスカウントを受けることができる特典が用意されています。ただし、ステーキング報酬の利率は参加者数の増加に応じて低下傾向にある点は留意が必要です。

④ トランプ大統領によるCFTCの米国展開への取り組み表明

2026年8月19日(米国時間)、トランプ大統領はホワイトハウスで開催された仮想通貨業界関係者との会合で、米CFTC(商品先物取引委員会)のマイク・セリグ委員長がハイパーリキッドを「完全に合法的な形で米国に導入するべく取り組んでいる」と明らかにしました。

この発言を受け、HYPEは62ドル前後から一時70ドル超まで急伸。その後も上昇が続き、2026年8月24日に83ドルを突破して当時の過去最高値を更新し、2026年8月27日には86.66ドルまで上値を伸ばしました。さらに2026年9月23日には97.98ドルを付け、過去最高値を更新しています。

ハイパーリキッドは現状オフショア(海外)で運営される分散型取引所であり、CFTCの規制対象外のため米国居住者は原則利用できません。ただしCFTCは2026年5月、予測市場Kalshiに米国初の規制対象ビットコイン無期限先物の上場を承認するなど、暗号資産デリバティブへの規制緩和を段階的に進めてきた経緯があります。CFTCは2026年8月20日に初の諮問委員会(IAC)会合の開催を予定しており、暗号資産の規制ロードマップが議題になる見込みと報じられていました。ハイパーリキッドのような海外プラットフォームの扱いが議論される可能性はありましたが、公式アジェンダで名指しされてはいませんでした。

※この発言は取り組みの表明であり、正式な承認や上陸決定を意味するものではありません。

⑤ Payward(Kraken親会社)によるHIP-3米国展開の意向表明

ハイパーリキッド陣営を代表する非営利団体Hyperliquid Policy Center(HPC)のジェイク・チェルビンスキーCEOは、SEC・CFTC双方に対しオンチェーン金融インフラの重要性を訴える働きかけを続けてきました。こうした流れを受け、2026年9月16日、Payward(Kraken親会社)は、CFTC規制の取引所Bitnomial Exchange・清算機関Bitnomial Clearinghouse、およびCFTC登録FCMのNinjaTrader Clearingを通じて、米国クライアント向けにHyperliquidのHIP-3永久先物市場を展開する意向を正式発表しました。同社はこれを「規制当局の承認が前提」と明記しており、決定事項ではなく意図表明の段階です。

Payward社は発表の中で、DeFiLlamaのデータとして発表時点までの30日間のHyperliquid取引量が2,000億ドルを超えていることを引用し、同プロトコルを「2025年に最もアクティブなオンチェーン無期限先物プラットフォーム」と位置付けています。

※これは米国国内の規制対応の話であり、日本の金融庁登録状況とは別の論点です。日本からの利用における注意点は本記事後半のFAQをご確認ください。

ハイリキ参加に必要なETH(イーサリアム)の取得に

関連:イーサリアム(ETH)のおすすめ取引所比較|ステーキング・手数料・貸コイン・出金対応

ご注意:ハイパーリキッドの利用について

ハイパーリキッドは海外の分散型取引所(DEX)であり、日本の金融庁に登録された暗号資産交換業者ではありません。国内法の規制対象外のサービスを利用する場合、法的保護を受けられない可能性があります。サービスへのアクセス可否ではなく、国内の法規制に基づいて利用の適否を判断してください。最新の規制状況は金融庁公式サイトでご確認ください。

DEX型取引所、ハイパーリキッドとは?

HYPEトークンを支える分散型取引所「ハイパーリキッド」が多くのユーザーに支持される最大の理由は、「分散型取引所でありながら、スピードも使いやすさも中央集権型取引所(CEX)に匹敵する」という点にあります。

独自のL1チェーン上に作られたハイリキは、板取引エンジンが毎秒約20万件の注文処理に対応し、注文から約定までのレイテンシは中央値で約0.2秒という高い処理性能を備えています(出典:Hyperliquid公式Docs)。

ハイパーリキッドの累計取引量推移グラフ

出典:Hyperliquid

2026年9月25日時点での累計取引量は5.51兆ドルに達し、TVL(Total Value Locked)は74.63億ドル(30日で約11%増、Hyperliquid L1が92%を占める)、オープンインタレスト(OI)は2026年9月23日に180億ドルの過去最高を記録した後、9月25日時点で167.3億ドル前後で推移しています(出典:DeFiLlama・ASXN Hyperscreener・Hyperliquid公式データ、取得日:2026年9月25日)。24時間出来高は112.7億ドル前後で推移しており、DEXとしては異例の流動性を誇ります。

取扱面でも動きがあり、2026年9月24日(日本時間)には海外取引所BinanceがHYPE/USDT・HYPE/USDC・HYPE/TRYの現物取引(スポット取引)を開始しました。従来Binanceでは先物中心の取扱いでしたが、現物へのアクセスが加わっています(出金は9月25日20:00・日本時間から開始)。なお、HYPEには高ボラティリティ銘柄向けの「Seed Tag」が適用されており、Binanceでの取引にはリスク確認クイズの合格が必要で、米国・カナダなど一部地域の居住者は対象外とされています。

HyperCoreとHyperEVMの2層構造

ハイパーリキッドのチェーンは、役割の異なる2つの実行環境で構成されています。どちらも同じコンセンサス(HyperBFT)で保護されており、別々のチェーンではなく1つのブロックチェーンの中で連携しています。

  • HyperCore:永久先物と現物のオーダーブック(板)を、注文・取消・約定・清算まですべてオンチェーンで処理する取引エンジン。取引にガス代は不要で、手数料はUSDCで支払います(標準ティアでテイカー0.045%、メーカー0.015%)
  • HyperEVM:イーサリアム互換のスマートコントラクト基盤。第三者がトークン発行やDeFiアプリを構築でき、ガス代にはHYPEを使用します

HyperEVM上のアプリはHyperCoreの板や残高を直接参照できるため、ブリッジを介さずに取引所の流動性を活用できる点が特徴です。なお、清算時の相手方などの流動性はプロトコル公式のボールト「HLP(Hyperliquidity Provider)」が担っています。

HyperBFTとバリデーターの仕組み

コンセンサスには、HotStuff系のアルゴリズムをもとに独自開発されたHyperBFTを採用しています。HYPEを預けたステーク量の上位バリデーターがブロック生成に参加し、バリデーターの3分の2以上が合意したブロックは即座に確定します(1ブロックファイナリティ)。ビットコインのように後からブロックが覆る心配がないため、取引所として求められる即時の約定確定を実現しています。

HYPEの保有者はバリデーターにHYPEを委任(ステーキング)することで、ブロック生成の報酬を受け取れます。一方で、高速処理のためにバリデーター数を絞り高い性能を求める設計であることから、分散性はイーサリアムなどと比べて限定的です(詳しくは後述のリスクと注意点を参照)。

外部VCなしの運営体制とトークン配分

ハイパーリキッドは2022年に高頻度取引会社Chameleon Tradingの創業者であるJeff Yan氏によって立ち上げられました。トレーダー出身の創業チームが、2022年11月のFTX破綻を機に「CEX並みの使いやすさと、第三者が検証できる透明性の両立」を目指して開発を本格化させた経緯があります。特徴的なのは、外部VCからの資金調達を一切受けず、完全に自己資金のみで運営されている点です。これにより中央集権的なガバナンスを避けつつ、ユーザー主体のプロダクト設計を重視しており、信頼性と透明性の高さが支持されています。

この方針はトークン配分にも表れています。HYPEの発行上限は10億枚で、民間投資家・中央集権型取引所・マーケットメーカー向けの配分枠は設けられていません。2024年11月29日のジェネシスイベントでは、総供給量の31%にあたる3.1億HYPEが、それまでにハイパーリキッドを利用していたユーザーへエアドロップされました。

配分先割合
ジェネシス配布(エアドロップ)31.0%
将来の発行・コミュニティ報酬38.888%
コア貢献者(1年ロック後、2028年にかけて段階的に解放)23.8%
Hyper Foundation運営予算6.0%
コミュニティ助成金0.3%
HIP-2(流動性供給の仕組み)0.012%

出典:Hyper Foundation公表のジェネシス配分

ハイパーリキッドのエコシステム展開

Hyperliquidは優れた取引体験を提供するDEXであると同時に、独自チェーン上にエコシステムを拡大し続ける「成長するインフラ」でもあります。

2025年2月には独自L1チェーンの「HyperEVM」がメインネットで稼働を開始。これにより取引所機能に加え、他のDeFiプロトコルやアプリケーションがハイパーリキッドチェーン上で稼働できるようになり、単なるDEXから包括的なL1プラットフォームへと進化しています。2026年9月25日時点でTVLは74.63億ドル前後に達し、RWA・株式・商品先物へのアクセス手段としても存在感を高めています。

HyperEVMのTVL(Total Value Locked)推移グラフ

出典:DefiLlama

50以上のDeFiプロジェクトがHyperEVMに参入し、「取引所」としても「チェーン」としても、エコシステムの広がりが加速しています。

HIP-3:第三者が永久先物市場を開設できる仕組み

HIP-3は、50万HYPEをステーキングした第三者(デプロイヤー)が、HyperCoreの板取引エンジンをそのまま使って独自の永久先物市場を開設できる仕組みです。ハイパーリキッド本体が扱う銘柄は暗号資産が中心ですが、HIP-3によって米国株や株価指数、未上場企業の評価額に連動する銘柄など、取扱商品が大きく広がりました。

デプロイヤーは開設した市場の取引手数料の最大50%を受け取り、残りはプロトコル側に還元されます。価格参照先(オラクル)の設定はデプロイヤーが担うため、HIP-3市場の価格の信頼性は各デプロイヤーの設計に依存します。ハイパーリキッドの公式アプリでもHIP-3市場は表示されますが、取引前にリスクに関する確認への同意が求められます。

注意したいのは、株式連動銘柄は株価に連動する永久先物契約であり、株式そのものを保有するものではない点です。議決権や配当などの株主としての権利は得られません。永久先物やレバレッジ取引の基本的な仕組みとリスクは仮想通貨レバレッジ取引の始め方|取引所比較とリスク管理で解説しています。

HIP-4:アウトカム市場(予測市場)

HIP-4は、特定の出来事の結果に応じて0か1で決済される「アウトカム市場」をHyperCoreに追加する仕組みです。2026年5月にバリデーター主導の市場でメインネットに導入され、2026年8月29日のアップグレードで、50万HYPEをステーキングした第三者もバリデーター承認済みのテンプレートから市場を開設できるようになりました。

  • レバレッジや清算のない全額担保型で、決済はUSDC建て
  • デプロイヤーは開設した市場の取引手数料の最大50%を受け取れる
  • 2026年9月時点、日本からは公式アプリでの表示・アクセスが制限されている

予測市場そのものの仕組みや、賭けサイトとの違いについては分散型予測市場とは?仕組み・賭けサイトとの違いを解説をご覧ください。

Builder Codes:外部アプリへの手数料分配

ハイパーリキッドには、公式アプリ以外のウォレットや取引アプリがHyperCoreに接続し、ユーザーの取引に応じた手数料を受け取れる「Builder Codes」という仕組みがあります。外部の開発者にとっては接続口を作るインセンティブになり、接続口が増えるほど取引量と手数料収益が増え、その手数料がHYPEの買い戻しに回るという循環を生む設計です。米国展開を表明したPaywardのように、既存の金融事業者がハイパーリキッドの流動性を自社サービスに取り込む動きも、こうしたオープンな接続設計が土台になっています。

HYPEの将来性は?今後の価格見通しを左右する注目ポイント

HYPEの今後を左右するのは、供給削減を加速させる仕組みと、機関・制度面からの資金流入継続の2点です。2026年10月1日時点では調整後のリバウンド基調にあり、以下の材料が今後の値動きに影響すると見られます。

バイバック強化策「AQAv2」の本格稼働

2026年10月3日にAQAv2(USDCリザーブ利回りをAssistance Fundに還元する仕組み)の初回送金が予定されており、以降約30日サイクルで継続する見込みです。既存の手数料由来バイバック・バーン(累計約4,889万枚)に上乗せされる形で、供給削減圧力がさらに強まる可能性があります。ただし前述のとおり、還元額は米国の金利水準に連動して増減します。

機関保有の拡大とETF資金流入の継続

Hyperliquid Strategiesなどによる継続的な買い増しや、Bitwise・21Shares・GrayscaleのHYPE現物ETFへの累計流入(約2.8億ドル)が引き続き需給の下支え要因となっています。一方で、2026年9月30日に発表されたチーム分のアンステーク・OTC売却(約375万HYPE、10月7日頃配布予定)のような供給側の動きも継続するため、楽観一辺倒ではなく需給バランスを注視する視点が必要です。

HYPEを購入・保有する上でのリスクと注意点

HYPEは急伸局面が続く一方、供給・流動性・規制・設計面でいくつかの注意点があります。購入・保有前に以下6点を確認してください。

① Whale(大口)売却リスク

Whaleによる大規模買いがHYPEの高騰を牽引する一方、大口のアンステーク・売却が発生した際は短期的な急落要因となります。過去には100億円規模のアンステーク事例も報告されているほか、2026年8月上旬にも約2,300万ドル相当のチームトークン移動が確認され、上昇局面でのショートスクイーズが発生しやすい構造でもあります。Lookonchainなどのオンチェーンデータで大口動向を定期確認することを推奨します。
2026年9月30日には、Hyperliquid Labsが10月分のチーム支払い分として約375万HYPE(約3.2〜3.3億ドル相当)をアンステークし、公開市場を経由しない1機関投資家向けOTC(店頭)取引で売却する予定が明らかになりました。アンステークには7日間を要するため実際の配布は10月7日頃となる見込みで、共同創業者のiliensinc氏は公開市場での売却を避け市場インパクトを抑制する意図があるとDiscordで説明しています。

② 今後のアンロック(供給増加)の影響

HYPEのトークノミクス(発行・アンロックスケジュール)

出典:tokenomist

HYPEは総供給量約951〜955M枚のうち、循環供給量は主要データソースで約222M〜251M枚(約23〜26%)と幅があります(CoinMarketCap:251.23M、DeFiLlama:222.45M、いずれも取得日2026年9月25日)。この差はロック分・ステーキング分の集計方法の違いによるものとみられ、統一的な公式値は確認できていません。
2026年9月6日に予定されていた約992万HYPEのアンロックはすでに実施済みです。過去のアンロックでは予定枚数に対する実際のclaim率が数%程度にとどまるケースが多く、今回も市場への影響は限定的だったとみられます。

③ ステーキングの注意点

HYPEをステーキングすると即時売却ができなくなる7日間のアンステーク期間が発生するため、急落局面での対応が難しくなります。また、ステーキング報酬の利率は参加者数の増加とともに低下する傾向があります。

④ 競合エコシステムの発展

分散型取引所の領域に挑戦するプロジェクトは他にも複数存在しており、今後競争が激化することでユーザーや流動性が分散し、取引量やTVLが伸び悩む可能性があります。また、プロトコル収益は2025年第3四半期の約2.7億ドルをピークとするものの、以降も四半期ごとに1億ドル以上のプロトコル収益を継続的に上げています。ETF経由の資金流入は累計2.8億ドルに達している一方、流入がない日もあるなど、機関需要の持続性は引き続き注視が必要です。

⑤ バリデーター集中(分散性)のリスク

ハイパーリキッドのバリデーターは、ステーク量の上位を運営側(Hyper Foundation)のバリデーターが占めており、委任が集中しています。HyperBFTの仕組み上、ステーク量の3分の1以上を持つバリデーターが停止するとチェーンが停止する可能性があります。運営側に停止させる動機はない設計とされていますが、イーサリアムやソラナと比べて分散しているとは言えません。高速処理と検証可能性を優先した設計上のトレードオフとして理解しておく必要があります。最新のステーク分布はHyperliquid公式のステーキング画面で確認できます。

⑥ 外部要素への依存リスク

チェーン自体は第三者が検証できる一方、プロトコルの外にある要素にも依存しています。取引の基軸であるUSDCは発行体のCircle社に依存しており、ペッグが崩れれば影響を受けます。HIP-3市場の価格は各デプロイヤーが設定した参照先に依存し、特に未上場企業の評価額に連動する銘柄などは価格が大きく動く可能性があります。また、利用するウォレットや外部アプリの不具合リスクもあります。

まとめ|ハイパーリキッドの利用には規制・リスク確認を

HYPEは2026年8月19日のトランプ大統領によるCFTC発言を受けて急伸し、2026年9月23日に過去最高値97.98ドルを記録。その後Binance現物上場(9月24日)を経て一時調整したものの、2026年10月1日前後は約89.8ドルでリバウンド基調にあります。Kraken親会社PaywardによるHIP-3永久先物展開の正式発表(9月16日)やBinanceでの現物取引開始(9月24日)、AQAv2の稼働開始など規制・プロトコル両面での材料が続く一方、2026年9月6日には約992万HYPEのアンロックが既に実施済みで、供給面の動向にも注意が必要です。

Bitwise・21Share・グレースケールのHYPE現物ETF上場、Assistance Fundを含む累計バーン(約4,889万HYPE)、継続的なバイバック、そして米規制当局が受け入れに向けて取り組んでいるとの大統領発言という複合的な要因が価格を支えています。HIP-3・HIP-4による取扱商品の拡大も、取引量と手数料収益を押し上げる要因です。一方で、バリデーターの集中やUSDCなど外部要素への依存といった設計上の特徴も理解しておく必要があります。なお、ハイパーリキッドは日本の金融庁未登録のDEXであるため、利用の際は国内規制を十分に確認してください。

  • シードフレーズはオフラインで安全に保管する
  • 資産額が大きい場合はLedgerなどのハードウェアウォレットを活用
  • ウォレット接続は信頼できるサイトのみ、資産の分散管理も有効
  • 大口の動向はLookonchainなどオンチェーンデータで定期確認する
  • DeFiプロトコル利用時は、監査状況・TVL・規制対応状況を事前に確認する

よくある質問(FAQ)

Q
HYPEの現在価格はいくらですか?

A
2026年10月1日前後のHYPEの価格は約89.8ドルです。2026年9月23日に過去最高値97.98ドル(ATH比約-8%)を記録後、Binance現物上場(9月24日)を経て一時80ドル台半ばまで調整し、その後はリバウンド基調にあります。

Q
ハイパーリキッド(HYPE)は日本から利用できますか?注意点は?

A
ハイパーリキッドは海外の分散型取引所(DEX)であり、日本の金融庁に登録された暗号資産交換業者ではありません。国内法の規制対象外のサービスを利用する場合は、法的保護を受けられない可能性があります。サービスへのアクセス可否ではなく、国内の法規制に基づいて利用の適否を判断してください。最新の規制状況は金融庁公式サイトでご確認ください。

Q
ハイパーリキッドの米国上陸は決定しましたか?

A
2026年8月19日、トランプ大統領はホワイトハウスでの会合で、米CFTCのマイク・セリグ委員長がハイパーリキッドを合法的な形で米国に導入するべく取り組んでいると発言しました。ただしこれは取り組みの表明であり、正式な承認や上陸決定を意味するものではありません。ハイパーリキッドは現状も米国居住者が利用できないオフショア取引所であり、CFTCは規制枠組みの議論を進めている段階です。
2026年9月16日には、Payward(Kraken親会社)がCFTC規制のBitnomial Exchange・Bitnomial Clearinghouse・NinjaTrader Clearingを通じて、米国クライアント向けにHyperliquidのHIP-3永久先物市場を展開する意向を正式発表しました。ただし同社はこれを「規制当局の承認が前提」と明記しており、決定事項ではなく意図表明の段階です。

Q
HYPEのステーキング特典・利回りはどのくらいですか?

A
HYPEのステーキング報酬は市場状況や参加者数に応じて変動します。主な特典は取引手数料の5%〜最大40%割引です。また、外部プロジェクトからのエアドロップ(例:2025年1月にAnimeトークン配布)や将来的なコミュニティ報酬への期待もあります。ステーキング量は変動しており、報酬率は参加増加で低下傾向にあります。

Q
ハイパーリキッドは通常のDEXと何が違いますか?

A
ハイパーリキッドは独自L1チェーン上で動作するオーダーブック型DEXで、板取引エンジンのHyperCoreは毎秒約20万件の注文処理に対応し、注文から約定までのレイテンシは中央値で約0.2秒です。通常DEXがAMM方式を採用するのに対し、中央集権型取引所(CEX)と同水準のスピードと流動性を実現。2026年9月25日時点で累計取引量5.51兆ドル超・TVL74.63億ドル前後・外部VC資金調達なしで運営されている点も特徴です。

Q
HIP-3とは何ですか?

A
HIP-3は、50万HYPEをステーキングした第三者(デプロイヤー)が、ハイパーリキッドの板取引エンジンHyperCoreを使って独自の永久先物市場を開設できる仕組みです。米国株や株価指数に連動する銘柄などが取引されており、デプロイヤーは開設した市場の取引手数料の最大50%を受け取れます。株式連動銘柄は価格に連動する永久先物契約であり、株式そのものを保有するものではありません。

Q
HYPEのバイバック(買い戻し)とはどういう仕組みですか?

A
ハイパーリキッドでは取引手数料の一部が「アシスタンスファンド」を通じてHYPEへ自動変換されたうえで恒久的にバーンされる仕組みになっています(出典:Hyperliquid公式Docs)。2025年12月のバリデータ投票により約3,750万HYPEが正式にバーンされ、2026年9月24日時点での累計バーン量は約4,889万枚(総供給量の約4.89%)に達しています(出典:Lookonchain/OnchainLens監視データ、取得日2026-09-25)。2026年8月26日からはUSDC準備金の運用利回りを原資とする買い戻し(AQAv2)も加わっています。

Q
HYPEを購入・保有する上での主なリスクは何ですか?

A
主なリスクは6点あります。
①Whale売却リスク:大口のアンステーク・売却が短期的な急落要因となります(過去に100億円規模のアンステーク事例、2026年8月上旬にも約2,300万ドル相当のチームトークン移動あり)。
②アンロックリスク:総供給量約951〜955M枚のうち循環供給量は主要データソースで約222M〜251M枚(約23〜26%、CoinMarketCap・DeFiLlama基準、取得日2026-09-25)にとどまっています。2026年9月6日に予定されていた約992万HYPEのアンロックはすでに実施済みですが、今後も段階的な供給増加が価格を圧迫する可能性があります。
③ステーキング拘束:アンステーク期間が7日間あり、急落局面での即時売却ができません。
④競合リスク:他DEXプロジェクトの成長でユーザー・流動性が分散するリスクがあります。
⑤バリデーター集中リスク:ステーク量の上位を運営側のバリデーターが占めており、イーサリアム等と比べ分散性は高くありません。
⑥外部依存リスク:取引の基軸であるUSDCの発行体や、HIP-3市場の価格参照先など、プロトコル外の要素に依存しています。
DeFi特有のウォレット管理やスマートコントラクトリスクにも注意が必要です。

Q
HYPEのETF(上場投資信託)の状況はどうなっていますか?

A
Bitwise(BHYP)・21Shares(THYP)・Grayscale(HYPG)の3本のHYPE現物ETFが米国で上場しています。なかでもGrayscaleのHYPGはステーキング対応ETFで、HYPEへの直接エクスポージャーとステーキング収益の両立を特徴としています。累計総純流入は2026年8月時点で約2.8億ドルに達しています。

Q
HYPEは日本国内の取引所で購入できますか?

A
HYPEは2026年9月時点で、日本の金融庁登録取引所では取り扱われていません。国内の暗号資産交換業者が新たな銘柄を取り扱うには、各社の審査に加えて日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)の手続きを経る必要があります。海外取引所のBinanceが2026年9月24日(日本時間)にHYPE/USDT等の現物取引を開始していますが、国内在住者が国内未登録の海外取引所を利用する場合は法的保護を受けられない可能性がある点にご注意ください。国内での取扱状況は今後変更される可能性があるため、各取引所の公式サイトで最新の取扱銘柄をご確認ください。
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