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米国アルトコインETFの審査状況一覧 ソラナやXRP・ドージなど

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

政府閉鎖でアルトコインETF審査が停滞

2024年に米国でビットコイン・イーサリアム現物ETFが承認され、2025年7月にはソラナ現物ETF(ステーキング付)が初承認されました。さらに9月には、SEC(米証券取引委員会)がを導入したことで、複数のアルトコインETFが一斉承認される可能性も指摘されていました。

しかし、10月1日から始まった米国政府の部分閉鎖により、SECの審査業務が事実上停止しています。10月13日時点も継続しており、2018年末以来の長期化となっており、約90件強の仮想通貨ETF申請が宙に浮いた状態です。10月から11月にかけて主要銘柄の最終期限が相次ぐ予定でしたが、閉鎖期間中は期限のカウントダウンも停止されています。

上院は10月14日に再開予定で、10月19日までの合意成立が期待されているが、不透明な状況が続いている。長期化すれば上場時期が2025年11月または2026年第1四半期にずれ込む可能性も指摘されています。

仮想通貨ETF申請状況

米国政府閉鎖により審査停止中

2025年10月1日から始まった政府閉鎖により、SECの日常審査業務が停止しています(13日目)。約90件の仮想通貨ETF申請が影響を受け、期限のカウントダウンも一時停止中です。

  • 審査停止対象:S-1有効性宣言を含むすべての日常審査
  • 再開見通し:10月19日までの合意成立を示唆(下院議長)
  • 長期化リスク:前回2018年の閉鎖は35日間継続

最終更新:2025年10月13日

原資産 主要発行体 審査段階 直近期限 申請日 特記事項
Grayscale, VanEck 他 Final 審査停止中 2025/10/10
期限停止中
2021/12 ステーキング 現物型 DTCC登録済
CBOE/21Shares, NYSE/Grayscale Final 審査停止中 2025/10/23
期限停止中
2025/2 ステーキング 現物型
Canary, Grayscale 他 Final 審査停止中 2025/10/2~
期限停止中
2024/10 現物型 DTCC登録済
REX OSPREY, Grayscale, Coinshares, Bitwise 承認-1940 Final 審査停止中 2025/10/18
期限停止中
2025/1 現物型
REX OSPREY,
21Shares,Grayscale 他
承認-1940 Final 審査停止中 2025/10/18
期限停止中
2024/9 現物型 DTCC登録済
Grayscale Final 審査停止中 2025/10/23
期限停止中
2025/1 現物型
Grayscale, Canary Final 審査停止中 2025/11/12
期限停止中
2024/12 現物型 DTCC登録済
Grayscale, 21Shares Final 審査停止中 2025/11/8
期限停止中
2025/1 現物型
Grayscale, VanEck 3rd 審査停止中 2025/10/26
期限停止中
2025/3 現物型
Canary, 21Shares 3rd 審査停止中 2025/10/22
期限停止中
2025/3 現物型
Canary 3rd 審査停止中 2025/11/24
期限停止中
2025/4 現物型
Canary 1st 審査停止中 2025/10/26
期限停止中
2025/4 ステーキング 現物型
Canary 1st 審査停止中 2025/10/15
期限停止中
2025/7 ステーキング 現物型
AXL AXL
Canary 1st 審査停止中 未確定 2025/3 現物型
Bitwise 1st 審査停止中 未確定 2025/3 現物型
PENGU PENGU
Canary 1st 審査停止中 未確定 2025/3 現物型
Bitwise 1st 審査停止中 未確定 2025/5 現物型
21Shares 1st 審査停止中 未確定 2025/7 現物型
Grayscale, Bitwise 他 1st 1940 Act* 審査停止中 未確定 2025/1 2X ステーキング 現物型
VanEck,
REX OSPREY他
1st 1940 Act 審査停止中 未確定 2025/5 ステーキング 現物型
TRUMP
Canary,
REX OSPREY,
Tuttle Capital
1st 1940 Act 審査停止中 未確定 2025/1 現物型 2X
MELANIA MELANIA
Tuttle Capital 1940 Act 審査停止中 未確定 2025/1 2X
REX OSPREY,
Tuttle Capital
1940 Act 審査停止中 未確定 2025/1 現物型 2X
VanEck* 計画段階 未申請 未申請 *計画との報道 現物型 ステーキング

※ 各銘柄の全申請を統合し, 最短期限のみ表示
※ 審査段階:1st (45日) → 2nd (45日延長) → 3rd (90日延長) → Final (最終60日)
1940 Act: 投資会社法に基づく申請(19b-4とは別ルート)*投資家保護を目的に、監査済み保管、運用透明性、レバレッジ制限(150-200%上限)を課し、SEC審査をクリアしやすくする法律。単一銘柄への投資は制限され(5-10%以下など)、分散投資を促進。先物やデリバティブ型ETF(レバレッジ/インバース型)に多く用いられ、純粋な現物型ETFより承認が柔軟で迅速。暗号資産ETF(例: SOL、XRP、DOGEn)で承認事例。
※ データ出典:Bloomberg Intelligence, SEC公開資料
政府閉鎖の影響:2025年10月1日より米国政府閉鎖により、SECの日常審査業務が停止。すべての審査期限のカウントダウンが一時停止されています。

注目の新機能:ステーキング報酬

「ステーキング」とは、仮想通貨を預けて利息のような報酬を得る仕組みです。フィデリティやグレイスケールなど大手が申請中のイーサリアムETFには、このステーキング機能が組み込まれており、承認されればETFを保有するだけで追加収益が期待できます。

また、ライトコインETFはすでにDTCC(米国の証券決済機関)に登録済みで、取引開始前の最終段階にあります。過去のビットコインETFでは、DTCC登録から約2か月後に正式承認された前例があり、今回も承認が近いとの見方が出ています。

今後の展望:審査期限の集中

2025年10月にはイーサリアム(ステーキング追加申請)、XRP、カルダノ、ドージコインなどが最終判断期を迎え、続く11月にはアバランチ(12/12)、トロン(1/2026)なども期限を迎える予定です。さらにスイやニアー、BNBといった主要銘柄も審査リストに控えており、ブルームバーグのアナリストは「複数銘柄が同時に承認される可能性もある」と指摘しています。※ただし、審査延長や否認の可能性もある。

知っておきたいETF審査の流れ

通常、SECの審査は最大で240日程度を要し、以下の段階を経ます:

  1. 1st Deadline(45日)初回審査
  2. 2nd Deadline(追加45日)延長審査
  3. 3rd Deadline(追加90日)詳細審査
  4. Final Deadline(最終60日)最終判断

さらに「1940年投資会社法」に基づく申請もあり、主に先物型やレバレッジ型ETFに適用されています。今後、SECが提案中の新ルールを承認すれば、この審査プロセスが短縮される可能性があります。

投資家への影響

仮想通貨ETFが拡大すれば、機関投資家や個人投資家の参入が容易になります。従来は取引所口座の開設が必要でしたが、ETFであれば証券口座から直接売買が可能。税制上も株式ETFと同様の扱いとなるため、投資ハードルは大幅に下がります。

米国が仮想通貨ETF承認を加速させることで、国際的な市場競争力も高まり、日本を含む海外投資家にとっても将来的にこれら商品へのアクセスが現実的になるかもしれません。

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