
2025年に誕生した仮想通貨「TRUMP(トランプ)」は、ドナルド・トランプ米大統領をモチーフとした“公認ミームコイン”として世界的に注目を集めています。
ソラナブロックチェーン上で発行されたこのトークンは、ミームコインでありながら、トランプ氏自身が公式に紹介し、さらにはブランド商品の決済手段にも採用されるなど、従来のミームコインとは一線を画す特徴を持っています。
2025年6月には、SBIグループ傘下の暗号資産取引所「ビットポイント」が日本国内での初取り扱いを開始。話題性の高さや価格変動の激しさから、短期トレーダーのみならず中長期の投資家の関心も集めています。
本記事では、TRUMPトークンの基本情報や価格動向、BITPOINTの概要や使い方、将来性やリスクまでを初心者にもわかりやすく解説します。
目次
- TRUMP(トランプ)とは?|プロジェクトの概要
- トークンの基本データと発行背景
- 価格推移と注目イベント|どこで話題になったか
- TRUMPの買い方|BITPOINT使い方
- TRUMPの将来性|政治リスクと注目ポイント
- ミームコイン投資の注意点と戦略
「OFFICIAL TRUMP(TRUMP)」の概要
「TRUMP(トランプ)」は、2025年1月にソラナブロックチェーン上で発行された暗号資産(ミームコイン)で、ドナルド・トランプ米大統領に関連する企業「Fight Fight Fight LLC.」によって開発されました。発行直後には、トランプ氏本人がX(旧Twitter)で公式サイトを紹介し、“現職大統領が公認した唯一のミームコイン”として大きな話題となりました。

出典:gettrumpmemes
その後も、トランプ氏ブランド商品の一部決済手段としての採用や、大口保有者を対象とした晩餐会の開催告知(2025年4月)など、同氏の動向と連動して継続的な注目を集めています。
TRUMPは、特定のユースケースや投資価値を約束するものではなく、公式サイト「GetTrumpMemes.com」でも、次のように明記されています。
「$TRUMPおよび関連アートワークは、理想や信念への支持や関心を表すためのものであり、投資機会、投資契約、証券ではない」
また、公式サイトは非政治的な立場を強調しており、「いかなる政治キャンペーン、政治的役職、政府機関とも関係がない」としています。
開発・運営には、トランプ・オーガニゼーションの関連企業であるCIC Digital LLCおよびFight Fight Fight LLCが関与。両社はTRUMPの総供給量の80%を保有しており、保有分は今後3年間にわたり段階的に市場へ放出される計画です。
さらに、Celebration Cards LLC(Fight Fight Fight LLCが所有)およびCIC Digital LLCは、トランプ・ミームカードの売買による収益を受け取る仕組みとなっており、トークンとブランド商品の連動性が構造的に組み込まれています。
トランプトークンの基礎情報
項目 | 詳細 |
---|---|
通貨コード | TRUMP |
公開日 | 2025年1月17日 |
発行チェーン | Solana |
保有者数 | 638,603(Solscan) |
発行上限/流通量 | 10億枚 / 約2億枚 |
時価総額 | 約27.9億ドル |
過去最高値 | 75.12ドル(2025年1月19日) |
取引市場 | SolanaベースのDEX(例:Raydium, Orca、Jupiter)、 Coinbase(米国)など |
現在、TRUMPトークンは主に投機的な取引対象として利用されています。特定のサービスや商品へのアクセス、またはプラットフォーム上でのユーティリティは提供されていません。
トランプトークン(TRUMP)の価格動向
TRUMPの価格はローンチ後大幅に上昇し、1月19日には過去最高値の75.12ドルを記録しました。その後、価格は急落し、4月23日時点では13.96ドル前後で推移しています。
関連:トランプ次期大統領が公式ミームコイン「TRUMP」発行、価格は20倍暴騰
4月24日現在、TRUMPは時価総額29億ドルでCoinMarketCapでは36位にランクインし、ミームコインセクターでは、ドージコインとシバイヌ、PEPEに次ぐ4位に位置しています。

出典:Dex Screener
価格の急落と主な要因
トランプ氏の妻メラニア氏のミームコイン「$MELANIA」がTRUMPローンチ翌日に発行され、TRUMPの価格は一時70ドルから45ドルまで急落。その後、トランプ氏本人が「TRUMPについてよく知らない」と発言したことで、さらに48ドルから38ドルへと下落しました。(25年1月22日:Coinpost)。この発言は、米憲法の「報酬条項」による制約を意識したものとされています。
2025年4月初旬には9.22ドルまで低下。しかし、4月24日、ドナルド・トランプ米大統領がTRUMPミームコイン保有者のトップ220名を対象としたプライベート晩餐会を計画していることが発表され、トークンの価格は50%以上急騰。晩餐会は上位保有者に向けた特別イベントであり、5月22日にワシントンD.C.のトランプ・ナショナル・ゴルフクラブで開催される予定です。(25年4月24日:Coinpost)
トランプトークン(TRUMP)の買い方
TRUMPは2025年6月、国内の取引所ビットポイントに初上場を果たしました。サービスは現物取引(BITPOINT:販売所形式)から開始し、つみたてサービスは7月頃の開始を予定しています。

ビットポイントはSBIグループの完全子会社である株式会社ビットポイントジャパンによって運営されています。同社は、暗号資産の売買手数料、即時入金手数料、暗号資産の入出金手数料、ステーキング手数料が全て無料であり、初心者でも安心して利用できる環境を提供しています。
株式会社ビットポイントジャパンの概要
項目 | 詳細 |
---|---|
業種 | 暗号資産交換業 |
設立 | 2016年3月3日 |
上場 | SBIホールディングス株式会社(東証プライム 8473)の100%子会社 |
資本金等(資本準備金含む) | 75億3,000万円(2020年9月30日現在) |
本社所在地 | 〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-2-3 |
取り扱い暗号資産 | 29種類(BTC、ETH、XRP、JMY、SHIB、TON、ADA、TRX、OSHI、DEP、DOT、ATOM、FLR、POL、IOST、LTC、BCH、KLAY、GXE、LNK、BAT、TSUGT、SOL、DOGE、AVAX、SUI、PEPE、TRUMPなど) ※25年6月13日現在 |
口座開設 | 本人確認書類をご用意頂き、最短即日で口座開設可能。eKYCにより、本人確認がスマホで完結 |
現物取引の売買手数料 | 現物取引の売買手数料が、板取引含め無料 |
暗号資産の出金手数料 | 暗号資産(仮想通貨)の出金手数料が無料かつ即時出金可能 |
日本円の即時入金 | 日本円の即時入金は、24時間365日利用可能・原則即時反映※PayPay銀行、住信SBIネット銀行のネットバンクが利用可 |
TRUMP投資を始めるためのステップ
口座開設の手順
本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、在留カード)を用意すれば最短即日で口座開設することができます。
1.アカウントの登録
個人または法人での利用かチェックをし、メールアドレスと携帯番号を入力します。紹介コードをお持ちの方はここで紹介コードを入力してください。
メールアドレスや電話番号に間違いがないか確認して「次へ」をタップします

出典: ビットポイント
入力したメールアドレス宛に確認用メールが送信されるので記載されているURLをクリックします。
先ほど登録した電話番号宛にSMSが届くので届いたSMS認証コードを入力してパスワードを設定します。パスワードの確認が終わったら「設定する」をタップします。

出典: ビットポイント
仮登録が完了したので「ホーム画面へ」をタップして本登録をしていきます。
2.本登録
「総合口座開設のお手続きをお願いします」の下にある「OK」をタップします。
本人確認書類を準備して下までスクロール、「口座開設の申込みに進む」をタップします。

出典: ビットポイント
約款を確認し、全てにチェックを入れて「情報入力へ」をタップします。

出典: ビットポイント
「氏名」を入力し、「性別」「国籍」「米国納税義務」「生年月日」などの項目を入力します。「住所」を入力する際は登録する本人確認書類と同じ内容になるよう気をつけましょう。全ての項目が完了したら「確認へ」をタップします。

出典: ビットポイント
内容を確認して「本人確認書類の提出へ」をタップします。
本人確認書類の提出に伴い個人情報保持に関する文面が表示され、下の「同意して進む」をタップし、株式会社Liquidの本人認証サービスへ移動します。プライバシーポリシーや利用規約が表示されるので、下にスクロールして「同意して次へ進む」をタップします。(※外国籍の方は在留カード)
本人確認書類を運転免許証かマイナンバーカードの2つから選択し、注意事項を確認して「次へ進む」をタップします。

出典: ビットポイント
本人確認は画面に表示される指示に従います。

出典: ビットポイント
本人確認が終了するとビットポイントの口座申込申請が完了です。審査完了まで目安は2〜3日ですが、最短で当日中に審査が終わり暗号資産を購入することができます。
トランプトークン(TRUMP)の今後の展望
米暗号資産投資企業のOsprey FundsとRex Sharesが、TRUMPを含むミームコインのETFを申請したことも、市場の関心を高めています。
ただし、最大供給量の大半が、CIC Digital LLCやFight Fight Fight LLCといったトランプ陣営の関連企業に割り当てられ、今後3年間かけて段階的に市場放出される点については、今後の売り圧力になり得ます。
また、ドナルド・トランプ米大統領に対するトークンを介した政治的悪影響や倫理的問題を指摘する声もあります。
トランプ政権の仮想通貨政策がどのように進展し、TRUMPの価値や市場での地位に影響を与えるのか、今後の動向に注目が集まっています。
関連:米上院銀行委員会、仮想通貨にオープンな環境に取り組みへ
トークンアロケーション
最大供給量は10億枚で、そのうち約8割近くがトランプグループ関連会社であるCIC Digital LLCとFighter Fight LLCによって保有されています。これらのコインは最短で3ヶ月後から段階的にロック解除され、3年後にはすべてが開放される仕組みとなっています。

出典:The official Trump Meme
一方で、ブロックチェーンの分析会社Bubblemapは次のように警告しています。
Trade with caution: the 80% wallet is still unlocked and hasn’t been split between the 6 "Creator and CIC Digital" addresses https://t.co/tO8oasfBmT
— Bubblemaps (@bubblemaps) January 18, 2025
慎重な取引を推奨します。$TRUMPの80%は発表の通りロックアップされていますが、その内訳は6つの「Creator および CIC Digital」アドレスに(公式の円グラフのようには)分散されていません。
この指摘は、公式発表で示されたロック解除の透明性について疑問を投げかけるものです。投資家は、公式の供給計画だけでなく、実際の分散状況にも注意を払う必要があります。
ミームコイン投資の戦略とリスク
TRUMPのようなミームコインは、少額でも一攫千金を狙うことができる手軽さや急成長の可能性が魅力です。
実際にある投資家は109万ドル(約1.6億円)を投じ、4時間で7,500万ドル(約117億円)の利益を獲得したという事例もあります。
また、情熱的なコミュニティが形成されており、文化的な現象への参加や特定のアイデアへの支持を示す手段としても人気があります。
一方で、高いボラティリティによる原資の全損リスクなど、注意すべき点も多くあります。
主なポイント
- 少額投資が可能:初心者でも気軽に参加できる。
- コミュニティの影響力:情熱的なコミュニティがプロジェクトを支え、文化的・社会的な価値を高める。
- 急上昇の可能性 :投機やFOMO(見逃しの恐怖)による価格の急騰が期待される。
主なリスク
- 供給リスク:3年間かけて関係者の保有するトークンアンロックが進み、供給過多になる可能性があります
- 価格変動リスク:一般的な暗号資産よりも激しい価格の乱高下が予想されるため、余剰資金で投資しましょう。
- プロジェクト成長の不確実性:新規プロジェクトなので公開されている情報がまだ少ないです。将来的にどのようなプロジェクトになるのか今後も情報を追っていく必要があります。
- 政治リスク:米国の大統領の職務・権限と利益相反になりうる可能性があります。ハーバード大学の研究者は「賄賂の手段になり得る」と指摘しています。また、米国憲法の「報酬禁止条項(Emoluments Clause)」に抵触する可能性が議論されています。
- セキュリティリスク:プロジェクトが依存する技術が未成熟であったり、セキュリティ対策が不十分であったりする場合、ハッキングやデータ漏洩のリスクが高まります。
TRUMPやDOGEなどのミームコイン投資は、ハイリスク・ハイリターンであるため、失っても良い余剰資金での売買が推奨されます。
記事の監修
本記事は企業の出資による記事広告やアフィリエイト広告を含みます。CoinPostは掲載内容や製品の品質や性能を保証するものではありません。サービス利用やお問い合わせは、直接サービス提供会社へご連絡ください。CoinPostは、本記事の内容やそれを参考にした行動による損害や損失について、直接的・間接的な責任を負いません。ユーザーの皆さまが本稿に関連した行動をとる際には、ご自身で調査し、自己責任で行ってください。