ステーブルコインUSDCの運用手段
Aave(アーベ)は、USDCを預けるだけで年4パーセント前後の利息を得られるDeFi(分散型金融)サービスです。ウォレットに置いたままのUSDCを、手軽に「運用資産」として活用できます。
Aaveは暗号資産の貸し借りを自動化し、長い稼働実績と高い信頼性を持ちます。銀行や取引所を介さず、すべての処理がスマートコントラクトによって行われるため、仕組みはシンプルで透明です。
この記事では、AaveでUSDCを運用する手順と、利用前に押さえておきたい注意点を初心者向けにわかりやすく解説します。
USDCを購入できる国内取引所はSBI VCトレードのみです(2025年11月時点)。口座開設と本人確認を済ませれば、最短即日で取引が可能。
Aaveが選ばれる3つの理由
1. 圧倒的な実績と規模
2025年10月時点で、Aaveには360億ドル以上の資産が預けられています。これは、DeFi(分散型金融)のレンディング市場の6割以上を占める規模です(DeFillama調べ)。
Duneのデータによると、Aave上ではUSDCがテザー(USDT)の66億ドルに次いで多く利用されるステーブルコインであり、預入額は約52億ドルに達し、年間収益は約1億ドルと推定されています。
2. 大手企業も使っている安心感
個人だけでなく、世界的な企業もAaveを利用しています。
- MetaMask:世界最大の暗号資産ウォレットが、利回り機能でAaveを独占採用
- Kraken:大手取引所が支援するブロックチェーンで、資産運用の中核に採用
- 機関投資家:2025年上半期だけで、4.1億ドルの資金が流入(CoinLaw調べ)
「裏側で動く金融エンジン」として、Aaveは多くのサービスを支えています。
3. 5年間、大きな事故ゼロ
Aaveは2020年に本格稼働して以来、メジャーなハッキングや攻撃を一度も経験していません。累計で200億ドル以上の取引を処理してきましたが、不良債権はゼロです。
すべての取引はブロックチェーン上に記録され、誰でも確認できます。この透明性が、信頼の基盤になっています。
仕組み:預けたUSDCが利息を生む仕組み
Aaveでは、預けたUSDCは「流動性プール」に追加され、他のユーザーが借入に利用します。借り手が支払う利息の一部が、預けた人(あなた)に配分される仕組みです。
利回りは、プールの「利用率(Utilization Rate)」で決まります。
利用率=借りられている額 ÷ プール全体の額
- 利用率が低い(〜80%台):流動性が十分 → 利回りは安定、いつでも出金可能
- 利用率が高い(90%〜):借入が集中 → 借入金利が急騰 → 預け手の利回りも上昇
ただし、利用率が極端に高い(95〜100%)場合、一時的に「引き出しにくい」状況が発生します。 これは借りられているUSDCが多く、プールに残っている量が少ないためです(不具合ではなく設計上の仕様)。
そのため、USDCを預ける際は、ダッシュボードに表示される利用率を1つの目安として確認しておくと安心です。
実際にやってみる:3ステップで始める
Aaveの主要指標の見方(預けるだけなら重要なのは2つ)
Aaveのダッシュボードには多くの指標が表示されますが、USDCを“預けるだけ”なら確認すべき項目は2つだけです。
- APY(年利回り):預けたUSDCが増える割合。例:3.9%。需要と供給で変動します。
- Total supplied(預け入れ総額):市場にどれだけUSDCが預けられているか。例:48.8億ドル。規模の大きさは安心材料になります。
借入(レバレッジ)まで使う場合は、以下の指標も関わります。
- Max LTV:担保に対してどこまで借りられるか
- Liquidation threshold:清算が起きるライン
- Liquidation penalty:清算時の手数料
預けるだけなら清算リスクはありません。初心者の方はまず「APY」と「預け入れ総額」だけを見れば問題ありません。
ステップ1:SBI VCトレードでUSDCを用意
まず、SBI VCトレードでUSDCを購入します。初めての方は、数万円程度の少額から始めるのがおすすめです。仕組みを理解してから、徐々に金額を増やしていけば安心です。
購入したUSDCは、MetaMaskなどのウォレットに送ります(SBI VCトレードから送金可能です)。
ステップ2:Aaveのサイトでウォレットを接続
Aave公式サイト(app.aave.com)にアクセスし、右上の「Connect Wallet」からMetaMaskを接続します。
Dashboardが表示されたら、利用するチェーン(ブロックチェーン)を選びます。初めての方は「Core Instance」(イーサリアムのメインマーケット)を選んでください。最も資産が集まっており、利回りも安定しています。
ステップ3:USDCを預ける
「Assets to supply」の一覧からUSDCを探し、「Supply」ボタンをクリック。預けたい金額を入力して実行します。
これで完了です。預けた瞬間から、aUSDCが発行され、利息が自動的に増えていきます。ダッシュボードでは、現在の利回り(例:3.9%)や市場全体の利用状況がリアルタイムで確認できます。
リスクは理解しておこう
便利な反面、Aaveは自己管理型の金融です。自分でリスクを理解し、コントロールする必要があります。
最も注意すべきは「清算リスク」
Aaveでは、USDCを預けるだけでなく、暗号資産を担保に「借りる」こともできます。ただし、担保の価値が下がると、自動的に売却されてしまいます(これを「清算」と呼びます)。
この危険度を測る指標が「Health Factor」です。
例えば、100万円相当のETH(イーサリアム)を担保に60万円を借りた場合、Health Factorは約1.30です。この数値が1を下回ると清算が実行され、担保から手数料込みで差し引かれます。
初心者の方へのアドバイス:まずは「預けるだけ」から始めましょう。借入は仕組みを理解してからで十分です。
その他のリスク
- スマートコントラクトのリスク:プログラムのバグなどにより想定外の挙動が起きる可能性があります。ただしAaveは稼働開始から大きな事故はなく、複数の監査を継続しています。
- 利回りの変動:需要と供給(利用率)で金利が変わるため、固定ではありません。市場が動くと数%単位で上下します。
- 流動性リスク(出金の遅延):USDCの利用率が高い(90%超)状況では、借りられている資金が多く、引き出し可能な残量が一時的に不足することがあります。借り手の返済に応じて順番に引き出し可能になります。
リスクを下げるコツ:少額から始め、借入は控えめに。USDCの利用率や市場状況をダッシュボードで定期的に確認するだけで、不要なリスクを大きく減らせます。
まとめ:USDC運用へ
AaveはUSDCを預けるだけで利息を得られる分散型サービスです。利用率で利回りが変動する仕組みや、清算リスク・流動性リスクを理解した上で、少額から始めるのが安心です。
実際の手順は、①SBI VCトレードでUSDCを用意 ②Aaveでウォレット接続 ③USDCを預ける、というシンプルな3ステップ。預けた瞬間から利息が反映されます。
Aaveは「少額で試せるUSDC運用の入り口」として最適です。仕組みや機能の詳細は、以下の関連記事で理解を深めてください。
USDCを購入できる国内取引所はSBI VCトレードのみです(2025年11月時点)。口座開設と本人確認を済ませれば、最短即日で取引可能。
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