財務戦略の背景と目的
東証プライム上場のKLabは25日、ビットコインとゴールドの購入を開始したと発表した。同社が12月5日に公表した「デュアル・ゴールド・トレジャリー戦略」に基づき、価格変動を考慮し時間をかけて少量ずつ購入している。
KLabは約51億円の調達資金のうち36億円を投じ、ビットコインとゴールドを6対4の比率で取得する計画だ。同社は日本円の購買力低下を「サイレント・クラッシュ」と表現し、インフレと円安圧力から株主価値を守るため新戦略を策定した。
12月25日時点の保有状況が公開された。以前から保有する1.19828BTCに加え、今回新たに3.17BTCを平均単価13,831,211円で購入し、保有総量は4.36828BTCとなった。ゴールドは純金上場信託1,860株を単価21,514円で取得している。

出典:KLab
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分析レポート:「岐路に立つBTC、見立ては2極化」
同社は同日、ビットコインとゴールドに関する分析レポートをAIで収集・精査する「KLab with AI BTCレポート」と「KLab with AI GOLDレポート」の不定期発刊も開始したと発表した。初回のBTCレポートでは2026年の市場展望を詳細に分析している。
レポートは12月24日付で発表され、ビットコイン市場が重要な岐路に立つと指摘。2025年10月に記録した約126,000ドルの高値からの急落について、一時的な調整か本格的な弱気相場の始まりか、専門家の見解が二極化している。
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市場見解は2つのシナリオに集約される。循環的弱気シナリオでは、4年周期が依然有効で2026年は調整期(仮想通貨の冬)となり、価格は65,000ドルから最悪37,500ドルまで下落する可能性がある。
一方、流動性スーパーサイクル・シナリオでは、機関投資家参入により従来の4年周期構造が崩壊し、2026年末に250,000ドルから500,000ドルに達すると予測されている。

出典:KLab
レポートはフィデリティ・デジタル・アセッツ、JPモルガン、スタンダード・チャータード、ギャラクシー・リサーチ、グレースケールなど主要金融機関の分析を網羅した。各機関の予測値は大きく異なり、底値予想は37,500ドルから75,000ドルまで幅がある。
また、レポートは2026年を「忍耐の年」と位置づけ、ボラティリティ低下と方向感の乏しい展開を予想。ただし、マクロ経済動向次第では予測を裏切る急騰シナリオも残されていると指摘した。監視すべき重要指標として、米国失業率やビットコインETFへの資金流出入を挙げている。
KLabは今後も不定期でレポートを発刊し、市場分析情報を提供していく方針だ。なお、同社のデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略は、デジタルゴールド(ビットコイン)とリアルゴールドを組み合わせ、インフレ耐性を高めつつリスクを抑制した資産成長を目指すとしている。
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