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量子対策で凍結されるビットコイン、回収可能か  BitMEX Researchが提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

量子脅威が迫り、業界で対策議論が加速

仮想通貨取引所BitMEXの調査部門であるBitMEX Researchは9日、量子コンピュータの脅威に備えたビットコイン(BTC)の新たな対策案を発表した。量子コンピュータが実用化された場合に凍結される可能性のあるビットコインを、安全に取り戻す方法について詳しく解説している。

量子コンピュータは従来のコンピュータをはるかに上回る計算能力を持ち、現在のビットコインが使用している暗号技術を破る可能性がある。

このリスクに備え、一部の専門家は「量子脆弱」なアドレスにあるビットコインを凍結する「量子フリーズ」という対策を提案している。

しかし、凍結されたコインの持ち主が資産を失うリスクがあるという問題点も指摘されていた。

関連:ビットコインへの量子脅威は「数十年の猶予がある解決可能な技術課題」=コインシェアーズ分析

主な回収方法

BitMEX Researchは今回、凍結されたコインを取り戻すための複数の方法を提案した。

一つ目は「コミットメント回収法」だ。事前にブロックチェーン上に特定のデータを記録しておき、その後に別のトランザクションで秘密鍵を提示することでコインを回収する。ただし、この方法は一つのアドレスに対して一度しか使えない。

二つ目は「シードフレーズ回収法」だ。多くのビットコインウォレットは12〜24個の英単語(シードフレーズ)から生成されており、この単語列から秘密鍵を作る仕組み自体は量子コンピュータでも解読できないとされる。この特性を活用し、シードフレーズを使ってコインを安全に回収することができる。

三つ目は「ゼロ知識証明(ZKP)を使った方法」だ。これはシードフレーズを公開せずに、その所有を証明できる高度な暗号技術を使う。この方法の大きなメリットは、量子コンピュータが普及する前に急いで対応する必要がなく、普及後に落ち着いてコインを移動できる点だ。

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ほぼ全てのコインが回収可能に

BitMEX Researchによると、現在流通しているビットコイン約2,000万枚のうち、大半は上記の回収方法のいずれかが適用できるとしている。シードフレーズを使っていないなど特殊なケースを除き、理論上はほぼ全てのコインを回収できる可能性があるという。

一方で、課題も多い。これらの回収方法を実装するには、ビットコインのプロトコル自体をアップグレードする必要があり、技術的な複雑さや運用コストが増すという懸念もある。

BitMEX Researchは「フリーズを実施するのであれば、こうした回収オプションを検討する価値はある」と述べており、今後のビットコインコミュニティでの議論が注目される。

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