WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

MUFG、国債レポの即時決済へブロックチェーン活用 27年度=日経

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • レポ残高270兆円、T+1から即時決済へ転換
  • 米JPモルガンは既に3000億ドル規模で稼働

国債レポのオンチェーン化が加速

日本経済新聞は12日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が2027年度にも、日本国債のレポ取引をブロックチェーン上で決済できる仕組みを導入する方向で検討していると報じた。三菱UFJ銀行などが発行を検討するトークン化預金やステーブルコインを活用し、即時決済によって機関投資家の資金効率を高める狙いだという。

同紙によると、対象となるのはレポ取引で、その残高は2025年時点で270兆円に上る。現在の決済は約定から1営業日を要する「T+1」が標準だが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が手がける取引データを基に、Progmat(プログマ)の基盤と米新興デジタルアセット社のブロックチェーン技術を組み合わせ、即時決済への移行を目指すとしている。

レポ取引とは、金融機関が国債などを担保に短期資金を借り入れる取引を指す。決済のズレに備えて余剰資金を確保する必要があり、即時決済が実現すれば資金拘束の期間が短くなる。トークン化預金は銀行預金をブロックチェーン上で表現したもので、ステーブルコインと同様に法定通貨建ての価値を保ったまま送金できる点が特徴だ。

関連記事:3メガバンクのオンチェーン金融戦略 ステーブルコインとAIが変える銀行の未来|WebX2026

三井住友・みずほ・三菱UFJの3メガバンクがWebX 2026で語った、ステーブルコインとトークン化預金の両建て戦略、AML・KYCの課題、AIとオンチェーン金融が変える銀行ビジネスモデルの未来。

三菱UFJが単独で計画する実証実験

日本経済新聞によれば、国債そのものをトークン化して「デジタル国債」を発行し、ステーブルコイン等で決済する手法も選択肢にあったが、法的な論点の整理が済んでいないことを理由に採用を見送ったという。実証実験は2027年度からの商用化を目指し、29年度中の本格展開を視野に入れると同紙は伝えている。

同紙によると、現在の国債決済は平日午前8時30分から午後9時までに限られ、海外投資家からは「時差の影響で日本の日中帯の取引がしにくい」との声が出ていた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2025年度の国債入札で落札総額トップとなっており、MUFG幹部は同紙の取材に「国債の安定消化に寄与できる」との見方を示した。

メガバンクと海外勢が集うコンソーシアム

Progmatは5月8日、自社が主催する「デジタルアセット共創コンソーシアム(DCC)」において、国債を担保にステーブルコインで資金を貸借する「トークン化国債・オンチェーンレポ ワーキング・グループ」を設置したと発表した。金融安定理事会(FSB)が2026年2月に公表したレポートによれば、国債を担保とする世界のレポ市場は2024年末時点で約16兆ドル(約2,560兆円、1ドル=160円換算)に達し、日本はその1割程度を占めるという。

Progmatの発表資料によると、参加するのは三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3メガバンクに加え、大和証券やSBI証券、海外からはブラックロック・ジャパンやステート・ストリート信託銀行など。10月をめどに報告書を公表する予定だ。また、6月にはカントンネットワーク向け基盤を提供するゼニス(Zenith)も同WGへの参画を明らかにしたという。

関連記事:Progmatが描く日本国債のオンチェーン化、24時間365日レポ取引の実現へ

Progmatが共同検討を開始したトークン化国債とオンチェーン・レポ取引について、「振替国債に紐づく権利」方式の仕組みと、24時間取引・当日決済が機関投資家にもたらす価値を解説する。

先行する米国、JPモルガンは3千億ドル規模

米国では、証券保管振替機関(DTCC)が2025年12月、ブロックチェーン基盤の開発企業デジタルアセット(Digital Asset)と提携し、米国債を含む預託資産をカントン(Canton)ネットワーク上でトークン化すると発表した。

SEC文書によれば、対象となるのはラッセル1000指数構成銘柄や関連ETF、米国債といった流動性の高い資産に限定される。米誌グローバル・ファイナンスは、このパイロットが7月にも始動し、対象資産規模は114兆ドルに上ると伝えている。

米JPモルガンは自社ブログで、ブロックチェーン基盤「Kinexys(キネクシス)」上のレポ取引アプリケーション「イントラデイ・レポ」について、取引額が累計で既に3,000億ドルに達したと説明している。担保のやり取りをブロックチェーン上で完結させることで、即時的な決済を可能にする点が特徴だという。

国内でも並行した取り組みが進む。日本経済新聞によれば、みずほフィナンシャルグループと野村ホールディングスは4月、国債担保のデジタル管理に関する実証実験を始め、9月末まで続けているという。なお、フィンテック企業のBOOSTRYもデジタルアセット社と組み、レポ取引のブロックチェーン化を検討している。

関連記事:みずほ・野村・JSCCが動く国債オンチェーン実証、カントン・ネットワーク創設者に聞く日本戦略

カントン・ネットワーク創設者ユーヴァル・ルーズ氏が来日取材に応じた。みずほ・野村・JSCCとのJGB担保実証の法的論点、Visa参加の意義、日本戦略を語る。

関連記事:野村傘下BOOSTRYとデジタル・アセット、『カントン』活用のウォレット提供へ

野村傘下BOOSTRYとデジタル・アセットが協業し、カントン・ネットワークを活用した法人向けマルチチェーン対応ウォレットサービスを2026年内に提供開始する予定だ。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/27 日曜日
09:25
週刊仮想通貨ニュース(9/25)|BTC相場・ストラテジーの財務戦略・機関投資家の動向まとめ
今週は、仮想通貨ビットコインの相場分析、ストラテジーのビットコイン買い増し、主要機関投資家15社への聞き取り調査に関する記事が関心を集めた。
09/26 土曜日
14:00
米控訴裁「予測市場のスポーツイベント契約は州が規制可能」と判決、カルシ敗訴
米第6巡回区控訴裁判所は予測市場カルシのスポーツイベント契約は「スワップ」に該当せず州の賭博規制対象になるとの判決を下した。控訴審では州側の2勝目となった。
13:25
米CFTC、顧客資金の投資対象トークン化と記録管理を容認
米CFTCは24日、仮想通貨・ブロックチェーンに関するFAQを更新し、顧客資金によるトークン化投資対象の拡大やブロックチェーンを使った記録管理の容認を新たに明記した。
11:30
米司法省、テザー準備金の一部を扱った決済業者から8400万ドル押収
米司法省はテザー系決済業者キャプストーンの口座から8400万ドルを差し押さえた。テザーは関連銀行EQIバンクへの資産エクスポージャー比率を0.034%にとどまるとしている。
11:05
米ブロック社、AIエージェント決済規格「x402」にビットコイン・ライトニングを導入
米ブロック社がAI決済のオープン規格を運営する「x402財団」に加入した。仮想通貨ビットコインのライトニング・ネットワークによる決済機能をx402に導入している。
10:12
ハイパーリキッド・ストラテジーズが70億円相当HYPE追加購入、大口ステーキング解除も観測
ハイパーリキッド・ストラテジーズに関連するウォレットが49.4万HYPEトークンを追加購入し、月間の購入量は551万HYPEに達した。一方で大口5件が合計98万HYPEのステーキング解除を開始した。
09:30
ビットゲット、流出経緯を一部説明|被害額は上方修正
ビットゲットCEOのグレイシー・チェン氏は25日、不正流出の調査進展を説明した。攻撃者はバックエンドシステムを侵害し資金移動を実行したが、秘密鍵漏えいはなく追加被害の恐れもないとした。
08:13
米証券決済大手DTCC、114兆ドル規模の資産トークン化開始へ=報道
米証券決済大手のDTCCが、自社インフラが扱う114兆ドル規模の資産を対象にブロックチェーン基盤のトークン化サービスを始動すると発表した。証券決済インフラのオンチェーン化が進めば、機関投資家の取引環境にも影響が及ぶとみられる。
07:40
米上場シークアンスがビットコイン財務戦略を終了、残りの314BTCを売却
シークアンスは、仮想通貨ビットコインの財務戦略を完全に終了したことを発表。残りの314BTCを売却したと説明し、今後は半導体事業の成長戦略に注力していくとした。
07:35
仮想通貨タスクフォースを主導したクリプトママ、米SECを10月2日退任
米証券取引委員会のパース委員が10月2日付で退任する意向を辞表で示した。仮想通貨業界で「クリプトママ」の愛称で知られ、トークン規制の枠組み整備などを主導してきた同氏は、11月からリージェント大学ロースクールで教壇に立つ。
06:35
ストライブ、ビットコイン保有企業のMSCI除外基準に明確性要求
米ナスダック上場のストライブは、MSCI指数の非事業会社除外案に書簡を送り、「事業資産」の定義の透明化を求めた。仮想通貨ビットコイン関連事業は事業活動に当たると主張。
06:02
金融庁、オンチェーン金融フォーラム初会合を9月30日に開催予定
金融庁は9月30日、「AI時代を見据えたオンチェーン金融フォーラム」の第1回会合を開催する予定。関係省庁等と連携し、オンチェーン金融の社会実装に向けた検討を始動させる。
05:45
米SEC、トークン買戻しや実用性宣伝は投資契約非該当と新FAQ公表
米SECの企業金融局は9月25日、仮想通貨資産の証券該当性に関する新FAQを公表した。機能中システムでのトークン買戻しや通常アップデートは投資契約に該当しないとの見解を示し、発行体の実務判断に影響する内容となっている。
05:00
ストラテジー、優先株の日次配当化を提案|ビットコイン調達強化狙い
ストラテジーは25日、優先株STRF・STRC・STRK・STRDの配当頻度を四半期・半月ごとから毎日払いへ変更する議案を示した。年間配当額は変わらないが、株価変動の縮小や資金調達力の向上が見込まれる。
09/25 金曜日
19:00
トークン化預金推進の新機構が10月に始動 黒田前日銀総裁らも参画
黒田前日銀総裁らが参画するデジタル通貨イノベーション機構が9月25日に設立会見。トークン化預金を中核に決済インフラの標準化や政策提言を進め、10月から本格始動する。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧