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ビットコイン原油高で上値重く、クラリティ法案とFOMCが焦点|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は底堅く推移し、24日正午時点で、1070万円周辺で推移している。

米ホワイトハウスと主要上院議員によるクラリティ法案の倫理条項に関する協議を好感し、週明けのBTC円は1040万円から上値を試す展開となり、21日にはホワイトハウスが倫理条項に合意したとの報道を受けて、1090万円にタッチした。

しかし、米・イランの軍事衝突がエスカレートするなか、原油高と米国債利回りの上昇がBTC相場の上値を圧迫し、22日は上げ渋りに転じた。また、クラリティ法案を巡る進展が滞るなか、利益確定売りが優勢となり、この日の相場は1080万円の維持に失敗。23日未明のアルファベットの決算は、AI過剰投資が再び懸念される内容となり、BTCはジリ安基調となった。

23日米国時間には、中東情勢の緊迫化を背景に原油高に拍車が掛かり、BTCは一時1060万円近辺まで水準を下げた。足元では自律反発の様相で1070万円近辺まで戻しているものの、週前半の上げ幅の約半分を吐き出している。

BTC対円の1時間足チャート(2026年7月)bitbank提供

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbankより作成

来週のBTC相場は、クラリティ法案の審議動向と米連邦公開市場委員会(FOMC)の二つが最大の注目材料となろう。

まず、暗号資産市場ではクラリティ法案の行方に引き続き関心が集まっている。米議会は8月7日に夏季休会入りを予定しており、法案成立に向けて残された時間は限られている。

ホワイトハウスは、米連邦政府高官による暗号資産事業への関与を制限する倫理条項で共和党と合意した一方、民主党との調整はなお続いている模様だ。尤も、本会議採決に向けた具体的な日程が示されれば、法案成立への期待が高まり、BTC相場にとって支援材料となる公算が大きい。

一方、マクロ面ではFOMCが相場の方向感を左右しそうだ。市場では、7月会合では政策金利の据え置きがメインシナリオとなっているものの、前回会合以降は米国とイランの軍事衝突が激化し、原油価格は大きく上昇している。6月の米消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)は市場予想を下回ったものの、エネルギー価格の上昇が続けば、今後のインフレ率を押し上げる要因となり得る。

FRB内では、ウォーシュ議長をはじめインフレはピークアウトしたとの見方を示す当局者もいる一方、市場では年末までに2回の利上げが織り込まれている。このため、今回のFOMCで政策金利が据え置かれたとしても、声明や記者会見で追加利上げへのバイアスが示されるかどうかが最大の焦点となろう。仮にインフレリスクへの警戒姿勢が強調されれば、米金利やドル相場の上昇を通じてBTCの重石となる可能性がある。

他方で、原油価格の上昇が一服し、FRBが従来通り慎重な姿勢を維持するようであれば、市場で高まっている利上げ観測がやや後退する余地もありそうだ。その場合には、クラリティ法案を巡る前向きな材料と相まって、BTCは底堅さを維持できるだろう。

総じて、来週は規制面と金融政策の双方で重要イベントが相次ぎ、相場のボラティリティが高まりやすい一週間となりそうだ。クラリティ法案に具体的な進展が見られず、FOMCでも追加利上げへの姿勢が示される場合には、BTCは利益確定売りに押される展開も想定される。一方、法案審議が前進し、FRBが利上げを急がない姿勢を維持すれば、BTCは再び1100万円台回復を試す展開も期待できよう。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
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