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ビットコイン・イーサリアム上昇も、ウィンターミュートは一時的な反発と分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • BTC現物ETFが10日ぶりに資金流入へ転換
  • クジラが200週移動平均で27万BTCを積み増し

株式を圧倒した週

仮想通貨OTCデスクのウィンターミュートは6日、直近の仮想通貨市場に関する分析リポートを公表した。米雇用統計の大幅な下振れと米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長によるハト派的と受け取られた発言が重なり、イーサリアム(ETH)が週間13.54%高、ビットコイン(BTC)が同6.75%高と株式市場を大きく上回るパフォーマンスを記録した。(レポート公開時の数値)

先週発表された6月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が5万7,000人増と事前予想の11万人を大幅に下回り、4カ月ぶりの低水準となった。4月・5月分もともに下方修正され、年内の追加利上げ確率はさらに低下して25%程度まで後退した。

また、ウォーシュ議長は7月1日にポルトガルのシントラで開催された中央銀行フォーラムに出席し、インフレが依然高水準にあると改めて言及しつつも、政策金利の先行き見通しに関する具体的な指針は示さなかった。弱い経済データとウォーシュ議長からの押し戻しのなさという組み合わせを、市場はハト派的と解釈したとウィンターミュートは指摘した。

BTCの上昇についてウィンターミュートは「よりクリーンな構図」と評した。200週移動平均付近で大口保有者(クジラ)が27万BTCを超えるビットコインを積み増したとされ、オプションフローも下値ヘッジ中心から6万〜7万ドルのコール買いへとシフトした。価格・ポジショニング・オンチェーンデータがいずれも同じ方向を示していたという。

Cross-asset performance

出典:ウィンターミュート

さらに、ETHがBTCを上回る上昇率を記録した背景には、7月1日に稼働した機関投資家向けプラットフォーム「イーサリアム・インスティテューショナル」がある。ジョセフ・ルービン氏やビットマイン、シャープリンクが支援し、トークン化やステーブルコイン基盤の導入を検討する銀行向けの玄関口として位置づけられている。

ただし、イーサリアム財団は直前に全スタッフの5分の1・予算の40%を削減しており、前週のETH現物ETFからの資金流出は約3億4,500万ドルに達していた。

関連記事:ヴィタリック、第3世代「リーン・イーサリアム」のロードマップ示す

イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が、今後3〜4年かけて進める「Lean Ethereum」構想の最新ロードマップを公表した。量子耐性暗号への移行やプライバシー保護を最優先課題に掲げる中、ステートの変更が最も大きな変革をもたらす部分となると述べた。

BTC現物ETFに10日ぶりの流入

BTC現物ETFをめぐっては、7月2日に2億2,170万ドルの単日純流入を記録し、10日連続・総額27億3,000万ドルに達していた資金流出の連続に歯止めがかかった。ただし年初来の累積純流出は54億ドルに達しており、ブラックロックのBTC現物ETF「IBIT」は同日も11日連続で資金が流出した。

米国のビットコイン現物ETF、2日連続で純流入記録 785億円相当

出典:Sosovalue

関連記事:ビットコイン現物ETFに10日ぶり純流入、米雇用統計下振れ受け利上げ観測後退

6月の米非農業部門雇用者数が予想の約半分となる5.7万人増にとどまり、FRB議長が利上げリスクの低下を示唆。リスク資産への圧力が和らぎ、米ビットコイン現物ETFは10日ぶりに純流入へ転じて2億ドル以上を記録した。

ウィンターミュートは今回の上昇を「安堵感からの反発」と位置づけ、構造的な変化を確認するには1回の流入では不十分との立場を崩していない。

夏季の薄商いの中で2026年上半期に大きく売られた状態からの回復であり、ハト派寄りのマクロ環境・中東の緊張緩和・機関投資家向けのイーサリアム関連材料が重なったことで説明できるとしている。ETF資金フローが複数セッションにわたって持続的に流入に転じることが確認できるまでは、積極的に上向きの見方には転じないという。

関連: ビットコイン(BTC)の今後・将来性【2026年6月】有識者7名の価格予測と2030年シナリオ

バーンスタインとオンチェーン分析

米調査会社バーンスタインのゴータム・チュガニ氏らアナリストは6日付のリポートで、BTCが2025年10月の高値から現時点で約54%の調整にとどまっており、過去のサイクルで見られた75〜90%規模の下落より緩やかだとの見方を示した。

バーンスタインは年末のBTC目標価格15万ドルについて「野心的」と表現しつつも維持しており、ETFや機関投資家からの資金フローに復調の兆しが現れるかどうかを引き続き注視するとした。

関連記事:バーンスタイン、ビットコイン年末15万ドル目標を維持 下落は過去より緩やか

バーンスタインは現在のビットコイン下落局面を分析し、高値から54%の調整は過去サイクルより緩やかだと指摘。ETF・トレジャリー企業の資金流入動向も踏まえ、年末15万ドルという強気目標を維持する姿勢を示した。

一方、オンチェーン分析を手がけるアナリストのダークフォスト氏は7日、BTCの「見かけの需要」が年初来ほぼ一貫してマイナス圏で推移していると分析した。

見かけの需要とは、新規発行されるBTCの供給量と1年超にわたって移動のない供給量との差から算出される指標で、数値がマイナスであるほどネットワークが生み出す新規供給を市場が吸収しきれていない状態を示す。6月3日に年初来最悪のマイナス27万5,000BTCを記録した後、直近ではマイナス7万5,000BTCまで改善したが、持続的にプラス圏に転じない限り本格的な回復とは言えないとの立場を示した。

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