- BTC・ETHの現物ETFに5営業日連続で資金流入
- クラリティー法案で9月にクローチャー投票
「強気判断には夏の終わりまで見極め必要」
マーケットメーカーのウィンターミュートは11日、直近の暗号資産(仮想通貨)市場に関する分析レポートを発表した。ETF(上場投資信託)への資金流入が戻ってきたが、強気な姿勢に転じるには、この傾向がもう少し続くかを見極める必要があると分析している。
米国のビットコイン(BTC)現物ETFには5営業日連続で資金が流入し、その総額は8億5,350万ドル(約1,360億円)と4月中旬以来の好調な週となった。また、イーサリアム(ETH)現物ETFにも2億4,490万ドル(約390億円)が流入し、こちらも5週連続のプラスを記録した。ブラックロックのファンドが両資産への流入額の80%以上を獲得している。
ウィンターミュートは、取引高が低調な中で資金が流入したものであり、これは機関投資家が計画的にポジションを構築している際の特徴だと述べた。ウィンターミュートが過去2週間指摘していた「ビットコインからの資金流出」というシナリオを覆す動きにもなったと続けている。
一方で、ビットコインの週間上昇率は2.15%にとどまり、S&P 500の3.51%を下回った。広範なリスクオン相場におけるハイベータ資産(市場変動の影響を強く受ける資産)としては異例の動きだと続けている。
本来ハイベータ資産は株式よりも上昇する局面だけに、この乖離に注目している格好だ。ウィンターミュートは、ETFへの買い需要に対して、どこかで売却も行われていることを示唆すると続ける。
また、ビットコインおよびイーサリアムのETFには合計11億ドルの資金が流入したが、価格はそれにほとんど追随しなかったと指摘。ETFへの資金流入の改善は心強い兆候だが、1週間の動きだけでは、その流入トレンドの構造的な性質を判断するには不十分だと述べた。
全面的に強気な見方に転じる前に、夏の終わりまでETFへの買い需要とデジタル資産トレジャリー企業(DAT)の活動が維持されるかを確認したいとしている。
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トム・リー氏率いるビットマインのイーサリアム保有量が580万枚を突破し、イーサリアム総供給量の4.8%に達した。同社は87%をステーキングし年間2.57億ドルの収益を見込んでいる。
マクロ指標やクラリティー法案の状況
ウィンターミュートは、現在はリスク資産全体が単一の経済指標に左右されやすい状況にあるとも述べた。例えば、水曜日に発表されるCPI(消費者物価指数)の結果次第では、9月の利上げ確率が50%を超え、相場上昇の支えが崩れる恐れがあると述べる。
直近のマクロ指標としては、7月の米雇用者数が-2.3万人と事前予想+8万人を大幅に下回ったことなどに触れた。これにより9月のFRB利上げ確率が55%から40%に低下し、10年債利回りは4.6%へ低下し、リスク資産が週末にかけて上昇したとまとめている。
今後の注目材料としては、8月12日のCPI、13日のPPI(生産者物価指数)、14日の小売売上高を挙げた。また、8月27日~29日のジャクソンホール会議や、9月15日のクラリティー法案に関する採決(審議打ち切り投票)が、9月の市場動向を左右する重要なイベントになるとしている。
ウィンターミュートは、ジョン・スーン上院共和党院内総務がクラリティー法案の討論終結(クローチャー)動議を提出し、9月の審議入りに向けて手続きを進めたことについても言及した。
棚上げ状態から一歩前進し、9月15日に審議入りの可否を問う採決が行われる運びとなったことを前向きに評価している。ただし、ギャラクシーデジタルは2026年までの法案可決の確率を30%に引き下げたとも指摘した。
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グレースケールは、クラリティー法が不成立でも仮想通貨市場の発展は続くと分析している。一方で法制度が整わなければ投資や起業が海外に流出するリスクを指摘した。9月の上院採決が最初の関門となる。



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