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ビットコイン急騰、米国の金利介入が大規模ショート清算を誘発|仮想NISHI 仮想通貨アナリストが相場分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。

クリプト市場マーケットレポート(8/20日 AM9時執筆)

寄稿者:仮想NISHI仮想NISHI
クリプトアナリスト。BTC Status Alert制作協力者、DECOCHARTの企画・監修者。著書に『暗号資産の裏・投資戦略』。日本の業界に必要な投資関連情報の配信に携わっている。

仮想通貨ビットコイン(BTC)は8月20日未明に急騰した。主な背景は、米財務省が超長期国債の買い入れ消却(バイバック)を従来計画の少なくとも2倍に増額する方針を突如発表したことである。

出典:CoinPost Terminal

この発表を受け、米国債市場では長期金利が低下した。利息を生まないビットコインにとって、長期金利の低下は相対的な投資魅力を高める要因となる。金利面からの逆風が後退したことで、ビットコイン市場に資金が流入したと考えられる。

加えて、急騰前の価格帯にショートポジションが集中していたことも、上昇幅を拡大させた。価格上昇によって売り方の損失が膨らみ、ショートカバーや強制清算に伴う買い戻しが連鎖的に発生した可能性が高い。

8月19〜20日相場状況

成行注文の動向を見ると、今回の上昇はデリバティブ市場が先導したことが確認できる。先物などのデリバティブ市場で先行して買いが入り、その後、価格上昇に追随する形で現物市場にも買いが波及した(下画像青枠)。

ハイパーリキッドにおける急騰直前、20日午前0時20分ごろの建玉を見ると、当時の価格帯付近に多くのショートポジションが積み上がっていた(下画像緑)。相場上昇によってこれらのポジションが清算され、買い戻し注文が追加的な上昇圧力となったとみられる。

オプション市場でも投資家心理の改善が見られる。コールオプションのポジション増加を背景に、プット・コール・レシオ(PCR)は急速に低下している(下画像黄矢印)。下落に備えるプットよりも、上昇を見込むコールへの需要が相対的に強まっており、市場参加者の投資家心理が改善方向に傾いていることを示している。

過去6か月間の主要アセットクラスとの相関を見ると、S&P500が+0.14、ゴールドが+0.57、原油が+0.51となている。金や原油などのコモディティとは一定の相関が認められる一方、S&P500との相関は低い。ビットコインはマクロ経済や金融市場の影響を受けながらも、依然として独自の材料によって価格が動く局面が多い。

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現状分析(8月20日 AM9時)

ビットコイン急騰の要因は、米長期金利が低下したことである。米財務省による国債バイバック計画の拡大を受け、金利上昇圧力が後退したことは、金利を生まないビットコインにとって明確な追い風となった。

ただし、今回の金利低下がそのまま中長期的なトレンドにつながるとは限らない。今後発表される米雇用関連指標や物価指標の内容次第では、利下げ期待や長期金利の方向性が再び大きく変化する可能性がある。ビットコイン市場にとっても、米金利動向は引き続き重要な変動要因となる。

さらに、年末にかけては株式市場側にも大型の資金需要が発生する可能性がある。米国では大手AI企業2社のIPO観測が報じられており、大型上場が実現すれば、投資家資金の一部が新規株式へ向かう可能性がある。

直近でも、大型IPOを巡る資金需要が強まった局面では、ビットコイン市場から投資資金が流出したとみられるケースがあった。暗号資産市場だけを見れば投資家心理は改善しているものの、市場全体で見れば資金が移動する可能性は残る。

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  • 8/23日 米・PMI(購買担当者景気指数)
  • 9/1日 米ISM製造業景気指数
  • 9/4日 米雇用統計
  • 9/15日 米上院クラリティー法案審議予定日

関連記事:ビットコイン6万9000ドル台へ急伸、10カ月ぶり200日移動平均線上抜け 国債買い戻し倍増が起点

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