はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨の「販売所」と「取引所」の違い|初心者のおすすめは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
※このページには広告・PRが含まれます

ビットコインをはじめとした暗号資産(仮想通貨)の価格の高騰を受け、実際に取引を始める人も増えてきています。

しかし、仮想通貨の始め方を調べてみると、「販売所」と「取引所」という二つの言葉が出てきて、よくわからないと感じる方も多いのではないでしょうか?

本記事では、販売所と取引所の違いやメリット・デメリットなどを紹介しながら分かりやすく解説します。

初心者におすすめの販売所・取引所も紹介しているので、本記事を読んで仮想通貨取引を始めてみてください。

目次
  1. 仮想通貨「販売所」と「取引所」の運営元
  2. 仮想通貨「販売所」と「取引所」の主な違い
  3. 仮想通貨「販売所」のメリット・デメリット
  4. 仮想通貨「取引所」のメリット・デメリット
  5. 初心者におすすめの仮想通貨「販売所」と「取引所」
  6. まとめ

1.仮想通貨「販売所」と「取引所」の運営元

仮想通貨を取引する場所として、「販売所」と「取引所(板取引)」があります。原則、仮想通貨の販売所と取引所の運営元が大きく異なることはありません。

通常販売所を運営している会社は、取引所も運営しています。しかし、数は少ないながらも、国内では販売所のみの業者もあります。

運営元が大きく変わらない理由は、金融商品取引法という法律が関係しています。

この法律は一言で伝えると、仮想通貨などの投資性のある金融商品を取り扱うには、内閣総理大臣への申請・登録が必要という法律です。

資本金や事業者としての適性などの審査項目があるため、誰でもできるものではありません。

2024年11月11日現在、暗号資産交換業者として登録されている会社は29社です。この中には、有名な「SBI VCトレード」や「bitbank」、「コインチェック」も入っています。

さらに、仮想通貨のレバレッジ取引や先物取引を提供するには、金融庁登録を受けて「第一種金融商品取引業者」にならなければなりません。

最近は資金決済法・金融商品取引法の改正によってさらに厳しくなっているため、運営元は限られてくるでしょう。

2.仮想通貨「販売所」と「取引所」の主な違い

仮想通貨を扱う販売所と取引所の運営元は大きく変わりませんが、この二つには違うところがあります。以下で両者の違いを解説していきます。

取引相手の違い
注文方法の違い

2-1 取引相手の違い

まず、販売所と取引所とでは取引相手が異なります。

販売所では個人と仮想通貨の交換業者で、取引を行います。

「SBI VCトレード」や「bitbank」などの業者から、交換業者が決めた価格で売買する方式です。

販売所の方式は、スーパーやドラッグストアなどの店頭販売をイメージしてもらうと分かりやすいでしょうか。

それに対して取引所では、個人同士で取引を行います。

取引所に登録している個人間で、仮想通貨を買いたい人と売りたい人が希望の値段を提示し、取引所が仲介となって売買する方式です。

取引所は、フリマサイトを想像してもらうと分かりやすいかもしれません。

2-2 注文方法の違い

販売所と取引所は注文方法も違います。

販売所では仮想通貨の交換業者と取引をするため、「○○を○個欲しい!」と言ったらすぐに購入が可能です。

しかし、買う金額は指定できません。このように、金額は指定せずに購入宣言をした時点で設定されている売り金額で買う注文方法を「成行(なりゆき)注文」と言います。

一方、取引所では買う側が「○○円で買いたい」、売る側が「○○円で売りたい」という金額を設定しています。

その希望が合えば取引が成立する仕組みです。このように金額を指定して買う方法を「指値(さしね)注文」と言います。

販売所は成行注文のみですが、取引所は成行注文や指値注文も可能です。

3.仮想通貨「販売所」のメリット・デメリット

販売所では仮想通貨の交換業者との取引が行われ、注文方法は成行注文です。そんな販売所にはメリットとデメリットが存在します。

初心者にとっては操作が簡単なためメリットが大きいですが、ある程度取引をして慣れてきた人にはデメリットからくる損の方が大きいでしょう。以下でメリット・デメリットについて解説します。

メリット デメリット
注文方法が簡単 スプレッドが広い
約定までが早い 成行注文のみ
通貨銘柄が多い 現物取引のみ

3-1 販売所のメリット

まず、販売所は注文方法が簡単です。成行注文で「○○を○個買いたい!」と注文すれば、交換業者が指定した金額で買うことができます。

「同じ銘柄がいくつもある…どれを選べばいいんだ…」と悩む必要がありません。

また、交換業者との取引になるので、約定(やくじょう)までがスピーディーです。

約定とは、株式などの売買が成立することを言います。基本的に交換業者は売ってくれるので、買いたいと思ったときにすぐ買うことができます。

販売所の方が通貨銘柄が多い傾向にあります。そのため、買いたい銘柄が無いことはほとんどありません。

3-2 販売所のデメリット

販売所のデメリットとしては、スプレッドが広いことが挙げられます。スプレッドは買い値と売り値の差額のことです。

交換業者は仮想通貨を安く買って、それより高い値段で売ることによって差額で利益を出しています。多くの場合、このスプレッドが取引所(板取引)より広く設定されています。

注文方法は成行注文のみなので、自分で価格を指定して売買を行うことはできません。成行注文の方が簡単なので初心者には向いていますが、指値注文をしたい人には向いていません。

また、現物取引のみなので、手元に資金がないと大きいお金を動かせないというデメリットもあります。現物取引とは持っている資金の範囲内で取引をすることを指し、手持ちが1万円ならば最大1万円分の取引しかできません。ちなみに、手持ちの資金以上の取引をする方法も存在しますが、販売所ではできません。

4.仮想通貨「取引所」のメリット・デメリット

取引所は個人間のやり取りで、成行注文や指値注文も可能です。

そんな取引所にもメリット・デメリットは存在します。取引所は比較的中級者以上へのメリットが大きいでしょう。

以下のメリット・デメリットを解説します。

メリット デメリット
手数料が安い・スプレッドが狭い 約定まで時間がかかる
レバレッジ取引 通貨銘柄が少ない
成行・指値注文が可能

4-1 取引所のメリット

取引所(板取引)のメリットはスプレッドが狭いことです。手数料が無料という取引所もあります。

多少操作は複雑ですが、販売所と比べると大抵は取引所の方がスプレッド・手数料は安いので、中級者以上の人は取引所を好みます。

また、証拠金取引に対応している場合、レバレッジ取引ができるのもよい点です。レバレッジ取引では、担保として証拠金を預け入れることで、その何倍もの額を取引することができます。

手持ちの資金が少なくても、大きい額を動かせるのが魅力です。

販売所では成行注文しかできませんでしたが、取引所では成行注文・指値注文の両方ができます。

慣れてきて、より自分好みに取引をしたいという人は指値注文をするので、中級者以上の人は指値注文ができる取引所にメリットを感じやすいようです。

関連記事:仮想通貨の下落相場でも勝つ方法、空売り(ショート)の基礎知識

4-2 取引所のデメリット

取引所にもデメリットはあり、約定まで時間がかかることがあることが一つです。

売る人がいないと取引は成立しないため、希望する金額で売っていなければ、金額を見直すか売ってくれる人が出るまで待つ必要があります。

流動性の低い取引所では時間がかかることも覚悟しましょう。

また、通貨銘柄も販売所と比べると少ない傾向にあります。

販売所では買えたけど、取引所では買えなかったということも日常茶飯事です。

そのため、取引のスムーズさでは販売所の方に分があります。

5.初心者におすすめの仮想通貨「販売所」と「取引所」

販売所と取引所には、どちらもメリット・デメリットがあります。

では、「結局どこを使えばいいの?」と思うでしょう。そこで初心者におすすめの販売所と取引所として、以下の3つを紹介します。

SBI VCトレード
bitbank
コインチェック

5-1 SBI VCトレード

SBI VC トレードは、東証プライム上場企業SBIホールディングスの子会社が運営する仮想通貨取引所です。積立投資は少額から始められ、初心者にも使い勝手の良い取引ツールにも定評があります。

SBI VCトレードは、豊富な取引種類・手数料・安全性の3つの点で優れています。特に各種手数料は無料(スプレッドあり)となっており、国内最安水準の手数料になっています。

関連ステーキングや積み立てサービスに優位性、仮想通貨取引所「SBI VCトレード」のメリットを解説

5-3 bitbank

bitbankは販売所のスプレッドが業界随一の安さと言われています。また、取引所の取り扱い銘柄数も業界随一であり、販売所で取り扱っている銘柄すべてを取引所でも取り扱っていることで知られています。

アプリも使いやすく、スマホのロック画面から仮想通貨の価格を確認することもできます。

関連どこよりも充実した板取引、仮想通貨取引所bitbankの特徴とおすすめポイントを紹介

5-1 コインチェック

コインチェックは国内でも有数の仮想通貨交換業者で、アプリのダウンロード数は国内No.1です。販売所での通貨銘柄も17種類と最多で、使いやすいとの声も多数。

「ビットコインといえば、コインチェック」のCMでもおなじみのコインチェックは、初心者におすすめです。

関連:仮想通貨取引所コインチェックとは|投資家向け3つのおすすめポイント

6.まとめ:仮想通貨の「販売所」と「取引所」の違いは取引相手と注文方法

仮想通貨を取り扱う場所は、「販売所」と「取引所」の二つです。主な違いは取引相手と注文方法で、それぞれメリット・デメリットが存在します。

大きく分けると、初心者には販売所、中級者以上には取引所がおすすめです。

まだまだ盛り上がっている仮想通貨業界。今後もさらに市場は伸びてくると予想されます。

本記事で紹介した販売所・取引所で仮想通貨取引をはじめてみてはいかがでしょうか。

仮想通貨についてより詳しく知りたい方は、他の記事も読んでみてください。

記事の監修

各務 貴仁各務 貴仁
株式会社CoinPost 代表取締役CEO、株式会社SUDACHI Tech 代表取締役、一般社団法人WebX実行委員会 理事。
2017年に日本最大(2024年現在)の暗号資産・Web3メディアCoinPost、2023年よりグローバルカンファレンスWebXを立ち上げる。また、次世代テックを活用した福祉事業Wave3やWeb3に特化した開発支援事業SUDACHI Techも展開する。
2024年には、経済産業省「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」にて有識者委員として選任される。

関連記事

銘柄別 テーマ別

本記事は企業の出資による記事広告やアフィリエイト広告を含みます。CoinPostは掲載内容や製品の品質や性能を保証するものではありません。サービス利用やお問い合わせは、直接サービス提供会社へご連絡ください。CoinPostは、本記事の内容やそれを参考にした行動による損害や損失について、直接的・間接的な責任を負いません。ユーザーの皆さまが本稿に関連した行動をとる際には、ご自身で調査し、自己責任で行ってください。

CoinPost App DL
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
01/25 土曜日
13:35
「TRUMPミームコインは収集品のようなもの」AI・仮想通貨特命官サックス氏
トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏が、ビットコインなど仮想通貨に対する規制の方向や資産の分類について話した。
10:22
マイクロストラテジー、ビットコイン戦略に連動した財務再編へ
マイクロストラテジーは1月24日、2027年2月に満期を迎える10億5000万ドル相当の無利子転換社債の全額償還を発表した。ビットコイン価格の上昇に伴う自社株高を背景に、転換社債の早期清算で希薄化リスクを回避する戦略と考えられる。
09:50
米下院、コインベースCEOらから銀行サービス制限について聞き取りへ
米国下院監視委員会が、仮想通貨業界に対する銀行サービス制限の実態調査を開始した。コインベースCEOらに書簡を提出している。
08:55
「BTCは売り圧低下も需要が鈍化傾向に」CryptoQuant
仮想通貨ビットコインは売り圧が低下するも需要が鈍化傾向にあるとCryptoQuantが指摘。また、イーサリアムのパフォーマンスにも言及している。
07:40
マイクロストラテジー、3兆円のビットコイン含み益に対する税金リスクに直面か WSJ報道
マイクロストラテジー社について、約190億ドルの未実現利益に対して15%の課税の可能性があるとの報道があり株価を下落させた。
07:15
XRPやライトコインの現物ETF上場申請、グレースケールなども参入
申請ラッシュに 仮想通貨資産運用企業CoinSharesは24日に米国で、ライトコインの「CoinShares Litecoin ETF」とXRPの「CoinShares XR…
06:55
ナスダック、ブラックロックのビットコインETFで現物償還へ変更申請
米ナスダックはブラックロックに代わり、同社のビットコイン現物ETFの運用方法を現金ではなく「インカインド」(in-kind)方式での償還が可能となるよう変更を求めている。
06:35
ビットコイン準備金は実現するのか? トランプ政権の新たな動き 
トランプ新政権は仮想通貨業界を支持する初期措置を講じたものの、実質的な規制の明確化にはまだ時間がかかる可能性が高いと指摘されている。
01/24 金曜日
15:37
仮想通貨AIエージェント銘柄ai16zとは?特徴・購入方法まで解説
ソラナ AI Hackathonから生まれた注目トークン『ai16z』について解説。a16z提供の開発キット「Eliza」を活用したAIエージェントプロジェクトの特徴や、Raydiumなどソラナ系DEXでの買い方を紹介。AI×ブロックチェーンの新たな展開を探る。
14:00
JPモルガンCEOが銀行秘密法の欠陥を指摘 仮想通貨企業の口座解約の真相とは
米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは、仮想通貨企業に対する口座解約措置は、銀行秘密法による制約によって余儀なくされたものだと指摘し、規制を見直す時期に来ていると主張した。
13:30
仮想通貨トロン(TRX)とは|今後の将来性とおすすめ取引所
仮想通貨トロン(TRX)の特徴や将来性、取引所情報を詳しく解説。高速な取引処理と低コストを実現する分散型プラットフォームとして、エンターテインメント分野での活用が進む注目の仮想通貨を紹介。
13:25
米SEC、仮想通貨カストディ事業の壁となる「SAB121」ルールを撤回
トランプ新政権下の米証券取引委員会が、仮想通貨カストディ事業への妨げになるとみられたガイドライン「SAB121」を撤回した。
12:00
仮想通貨トランプ(TRUMP)は「どこで買える?」買い方を初心者向けに解説
ソラナで発行されたトランプ大統領公式ミームコイン『TRUMP』について初心者向けに詳しく解説。Phantomウォレットやソラナ系DEXでの買い方、投資リスク、今後の見通しまで説明しています。
11:45
トランプ夫妻のミームコイン「TRUMP」「MELANIA」の保有層や利益は? チェイナリシスが調査
ブロックチェーン分析企業チェイナリシスが、ドナルド・トランプ夫妻のミームコインの購入者層と利益状況の実態を分析した。
11:25
バイナンスラボ、「YZi Labs」にリブランディング
仮想通貨取引所バイナンスから独立したBinance Labsは、YZi Labsにリブランディングする。バイナンス前CEOのCZ氏が、投資活動に積極的に関与するという。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧