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2025年注目の仮想通貨20選|Grayscale選定の成長銘柄とテーマを解説 米グレースケール選定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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2025年、暗号資産(仮想通貨)市場は新たな成長フェーズへと進化しています。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の主要銘柄が引き続き市場をリードする中、革新的なブロックチェーンプロジェクトやユースケースに投資家の注目が集まっています。

本記事では、米大手資産運用会社グレースケール(Grayscale)が四半期レポート(2025年3月26日)で発表した「Grayscale Research Top 20」を基に、2025年に高い成長ポテンシャルを持つと評価された仮想通貨20銘柄をご紹介します。

仮想通貨20銘柄

Grayscale仮想通貨の注目銘柄20選

グレースケールは、ネットワークの成長・採用状況、今後の触媒要因、ファンダメンタルズの持続可能性、トークン評価、供給インフレ率、潜在的なリスクなど、多角的な視点から分析。

特に今四半期は、リアルワールドアセット(RWA)のトークン化、分散型物理インフラ(DePIN)、知的財産(IP)という三つの分野に属する実用的で投機的ではないブロックチェーン技術の応用に焦点を当てています。同時に、イーサリアムのスケーリングソリューション、ブロックチェーンとAI開発、DeFiとステーキングソリューションなど、前四半期から継続して注目される分野も引き続き重要視されています。

各銘柄の特徴、背景、市場での位置づけを詳しく解説し、2025年の暗号資産市場における新たなトレンドと投資機会について分析します。なお、本記事で紹介するデータはDeFillama社およびCoinGecko(2025年5月時点)を参照しています。

また、グレースケールによる銘柄選定を基礎としながらも、各プロジェクトの詳説や市場データはCoinpost編集部による独自調査に基づいています。

1. ビットコイン(BTC)

ビットコインは、2009年にサトシ・ナカモトによって開発された、中央管理者を持たない分散型の暗号資産(仮想通貨)。特定の運営主体を持たず、誰でも参加できる透明かつ公平なネットワークで運用され、Proof of Work(PoW)によって安全性が維持される。

発行上限は2,100万BTC。2025年5月時点ではすでに約1,985万BTCが発行済み。4年に一度の周期で「半減期」が訪れ、新規発行量は段階的に減少する。供給ペースが抑制され、希少性が高まる設計から、インフレに強い資産としての側面も注目される。

直近の開発・投資環境

ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれ、「価値の保存」としての地位を固めている。米国での現物ビットコインETFの承認により、機関投資家の需要が拡大。MicroStrategy(米国)やメタプラネット(日本)といった企業による購入加速。米国政府や一部州(ニューハンプシャー州)での準備資産としての導入などがある。

主要データ

  • 取引価格:1,386万円
  • 過去最高値:1,570万円(2025年1月)
  • 時価総額:275兆円
  • 市場順位:1位

2. イーサリアム(ETH)

イーサリアムは、2015年にメインネットが稼働したスマートコントラクト対応ブロックチェーン。分散型アプリ(dApps)の基盤として、DeFi(分散型金融)、NFT(デジタル所有権)、RWA(現実資産のトークン化)など多彩なサービスが誕生している。

仮想通貨ETHは取引手数料の支払いや、バリデータ(取引承認者)への報酬に使われる。さらに、手数料の一部を焼却(バーン)する仕組みにより、ネットワークの利用が増えるほど供給量が抑制される設計。

直近の開発・投資環境

2024年7月に米国で9種類の現物ETH ETFの取引が開始され、アクセス性が向上した。2025年5月の「Pectra」アップグレードで手数料が下がり、操作性とスケーラビリティが向上している。

主要データ

  • 取引価格:約30万円
  • 過去最高値:約71万円(2021年11月)
  • 時価総額:約36兆円
  • 市場順位:2位
  • TVL(預かり資産総価値):7.86兆円

3. ソラナ(SOL)

ソラナは2020年にメインネットβが公開された高速・低手数料のレイヤー1ブロックチェーン。Proof of History(PoH)とPoSの併用により、1秒あたり数千件のトランザクションを処理でき、NFTやDeFi、ゲームなど多彩なサービスを支えている。

直近の開発・投資環境

2025年初頭のミームコインブームでDEXの取引量が一時イーサリアムを上回り注目を集めたほか、VanEckが米国でソラナ現物ETFを申請し、機関投資家の関心が高まっている。さらにSolana Mobileの第2世代スマートフォン「Seeker」が2024年秋に予約開始、2025年夏の発売予定でエコシステム拡大も期待される。

主要データ

  • 取引価格:約2万3,000円
  • 過去最高値:約4万3,000円(2025年1月19日)
  • 時価総額:約12兆円
  • 市場順位:6位
  • TVL(預かり資産総額):約1.2兆円

チェーンリンクは、米Chainlink Labsが2017年に開発を始めた分散型オラクルネットワーク。価格フィード、乱数(VRF)、クロスチェーン通信などのサービスを提供。ブロックチェーンに、外部データや決済システムをつなぐオラクル分野で圧倒的シェアを誇る。

直近の開発・投資環境

2024年以降、USDCの公式ブリッジ「CCTP」との統合が進み、DeFiやトークン化資産の領域で採用が加速。2025年Q1時点で送信メッセージの累計額は2万億ドルを超えた(公式レビュー)。

主要データ

  • 取引価格:約2210円
  • 過去最高値:約7,650円(2021年5月10日)
  • 時価総額:約1兆4,500億円
  • 市場順位:12位
  • TVS(保護対象資産の総額):約380億ドル

BTC, ETH, SOL, LINKへの投資におすすめの取引所

5. スイ(SUI)

Suiは元MetaのDiem開発チームが設立した米Mysten Labsによるレイヤー1ブロックチェーン。Move言語と独自のオブジェクトモデルを採用し、取引を並列処理することで高速決済と高いスケーラビリティを実現する。

直近の開発・投資環境

Grayscale SUI Trustが2025年4月に発売、適格機関投資家向けの間接投資手段を提供。同月、携帯型ゲーム機「SuiPlay 0X1」の予約分も即日完売し、エコシステム拡大を後押し。アテネ証券取引所(ATHEX)グループとMysten Labsが、Suiを用いた資金調達基盤の設計完了。伝統的資本市場でのSui採用第1号となった。

主要データ

  • 取引価格:約573円
  • 過去最高値:約776円(2025年1月7日)
  • 時価総額:約1兆9,000億円
  • 市場順位:11位
  • TVL(預かり資産総額):約2,500億円

6. ハイパーリキッド(HYPE)

ハイパーリキッドは米Hyperliquid Labsが2023年にリリースした、取引所機能をネイティブ実装する独自レイヤー1チェーン「Hyperliquid Network」上の分散型取引所(DEX)。CEX同等のUXと高速・高スループットを両立。パーペチュアル取引を主軸とし、ネイティブトークンHYPEは手数料支払い、ステーキング報酬、ガバナンス投票に使われる。

直近の開発・投資環境

2024年11月のトークンローンチでは総供給量の31%をコミュニティへエアドロップし、VC非依存のコミュニティ主導設計が注目を集めた。2025年3月にステーキング機能を追加後、TVLは8億ドルを突破し、「次世代高速DEX」としての評価をさらに高めている。

主要データ

  • 取引価格:約3,000円
  • 過去最高値:約5,018円(2024年12月21日)
  • 時価総額:約1兆円
  • 市場順位:20位
  • TVL(預かり資産総額):約8.8億ドル

7. ユニスワップ(UNI)

Uniswapは2018年に米Uniswap Labsがローンチした分散型取引所(DEX)。スマートコントラクトの流動性プールを介し、ユーザー同士が中央管理者や注文板を介さずトークンを直接交換できる。2025年4月時点、14以上のネットワークで動作、月間取引高は約430億ドルでDEX市場シェア23.6%とトップ圏を維持している(データ元:The Block)。

直近の開発・投資環境

2025年1月に Uniswap v4が正式稼働。流動性を一元化する「シングルトン」設計と、手数料モデルやオラクル連携を自由に拡張できる「フック」導入で効率性を大幅に向上させた。2025年2月には独自のイーサL2「Unichain」を正式稼働し、クロスチェーン流動性のハブを目指す。

主要データ

  • 取引価格:約860円
  • 過去最高値:約6,510円(2021年5月3日)
  • 時価総額:約5,400億円
  • 市場順位:30位
  • 過去24時間出来高:約17.6億ドル

8. アーベ(AAVE)

Aave は 2017 年に誕生した分散型レンディング・マーケットで、イーサリアムを中心に17 の EVM チェーンに対応する。ユーザーはトークンを預けて利息を得るほか、担保を差し入れて暗号資産を借り入れられる。TVL は 216 億ドル(2025 年 5 月時点)とDeFiプロトコル全体で首位を維持している。

直近の開発・投資環境

機関資金の取り込みを狙い、①許可制プール(Aave Arc)、②クロスチェーン統合(V4+CCLL)、 ③実世界資産(RWA)ファシリティの三本柱を段階的に展開。2025 年春には RWA 特化インスタンス「Horizon」が提案され注目を集めた。今後は独自ステーブルコインGHOの利回り商品化と、 Gas 通貨に GHO、ステーキング資産に AAVE を用いる専用 L2「Aave Network」の公開が計画されている。

主要データ

  • 取引価格:約30,000円
  • 過去最高値:約95,000円(2021年5月19日)
  • 時価総額:約4,400億円
  • 市場順位:36位
  • TVL(預かり資産総額):約216億ドル

9. ビットテンサー(TAO)

Bittensorは、2021年に公開された分散型AIネットワークで、世界中のAIモデル(LLM、画像認識など)が接続・協働する経済圏を構築している。各モデルは性能や有用性に応じて報酬(TAOトークン)を受け取る仕組みで、「AI開発者・提供者のためのマーケットプレイス」として注目されている。

直近の開発・投資環境

2025年2月に実装されたアップグレード「Dynamic TAO」により、AI用途ごとの小規模ネットワーク「subnet」の生成と統合がオンチェーンで自動化された。subnet数は2024年初の30弱から100以上に急増し、年内には200を超えると予想される(OAK Researchより)。各subnetはTAOを担保としてロックし、参加ノードも報酬を得るためにステーキングを行う構造のため、新subnetの増加がTAOの需要拡大に直結している。

また、推論APIや分散ストレージ連携といった実需の拡大に加え、AI×ブロックチェーンという注目テーマの下、機関資金の流入も加速。Digital Currency Group(DCG)は1億ドル超のTAOを取得し、開発支援にも乗り出している。

TAOは供給上限が2,100万枚に固定されており、年ごとに発行量が自動的に半減。2025年時点での流通枚数は約680万枚にとどまり、希少性の高さも市場評価を支える要因となっている。

主要データ

  • 取引価格:約60,000円
  • 過去最高値:約110,000円(2024年4月11日)
  • 時価総額:約5260億円
  • 市場順位:29位
  • 主要な取引市場:Coinbase、Binance
UNI, AAVE, TAOへの投資に

これらの銘柄は、現在国内取引所で取扱いがないので、購入するためには海外取引所やDEXを利用する必要がある。

これらの利用にあたっては、国内取引所で仮想通貨イーサリアムやソラナを購入してから、購入した仮想通貨を送付してから初めて利用できるようになる。

国内取引所については、セキュリティに対する信頼度も高い東証プライム上場企業SBIホールディングスの子会社が運営する仮想通貨取引所「SBI VC トレード」が初心者におすすめだ。

海外取引所やDEXを使う前に、まず代表的ウォレット「MetaMask」の設定方法を押さえておきましょう。

10. エセナ(ENA)

Ethenaは、2024年に米Ethena Labsが立ち上げた分散型金融プロトコル。ETHやBTCなどを担保とし、先物ポジションによるデルタヘッジ戦略を活用することで、価格安定性を保つ合成ドル「USDe(ユースディー)」を発行している。USDeはイーサリアム上で流通し、ガバナンストークンのENAも同チェーン上で発行され、報酬分配やプロトコルの運営に使用される。

直近の開発・投資環境

2025年時点でUSDeの流通量は約46億ドル。これをEthenaのステーキング契約に預けることで受け取れる利回りトークン「sUSDe」は、“インターネット・ボンド”として位置付けられ、流通量は20億ドルに達している。

また、2025年4月には、RWA(実世界資産)領域での活用を見据え、Securitizeとの提携と新たなLayer1ブロックチェーン「Converge(コンバージ)」の開発を発表。DeFiと伝統金融の融合を進める基盤として注目を集めている。

主要データ

  • 取引価格:約50円
  • 過去最高値:約221円(2024年4月11日)
  • 時価総額:約2,900億円
  • 市場順位:47位
  • ENAの主要DEX:Uniswap V3
  • USDe, sUSDeの主要DEX:Curve

11. ストーリープロトコル(IP)

Story Protocolは、2025年2月にメインネットをローンチした知的財産(IP)管理に特化したLayer1ブロックチェーン。米PIP Labsが開発を主導し、AI時代に対応したIPのトークン化・ライセンス管理を実現する。クリエイターは自身の作品を登録・追跡・収益化でき、IPトークンはガス代、ガバナンス投票、ライセンス取引に利用される。

直近の開発・投資環境

2025年2月のメインネット「Homer」ローンチ時には、1億ドル相当のIPトークンがエアドロップされ話題を集めた。公式X(旧Twitter)のフォロワーは約68.6万人にのぼり、コミュニティ主導の活動も活発。運営にはAIエージェント「Luna」も導入されており、AIによる派生創作と元IPの結び付けを実証する取り組みが進められている。

主要データ

  • 取引価格:約610円
  • 過去最高値:約1,060円(2025年2月27日)
  • 時価総額:約1,650億円
  • 市場順位:68位
  • 主要な取引市場:Coinbase、Bybit

12. オプティミズム(OP)

Optimismは、Ethereumのトランザクション速度を高め、ガスコストを削減するLayer2スケーリングソリューション。2021年にメインネットをローンチし、2024年8月時点ではL2全体のトランザクションの約36.4%を処理する主要プロジェクトに成長している。

直近の開発・投資環境

Coinbaseの「Base」、Blast、Zoraなど29のL2が「OP Stack」基盤として参加しており、2024年10月にはWorldcoinが開発する「World Chain」も加わった。複数のOP Stackチェーンを1つのネットワークのように機能させる「Superchain構想」も進行、クロスチェーンブリッジ、分散型ガバナンス、共通のアップグレード機能を通じて、ユーザーに一貫した利用体験を提供することを目指している。

主要データ

  • 取引価格:約97円
  • 過去最高値:約697円(2024年3月6日)
  • 時価総額:約1,620億円
  • 市場順位:68位
  • 主要DEX:Uniswap、Velodrome

オプティミズム(OP)に投資したい方はこちらをチェック

13. リドDAO(LDO)

Lido DAOは、2020年に設立された分散型自律組織(DAO)でイーサリアムをはじめとする複数のブロックチェーンでリキッドステーキングを提供。ユーザーはステーキング報酬を得ながら、代替資産(stETHなど)を運用に回して追加金利を得たり、売買したりできる。

直近の開発・投資環境

2025年には、stETHの活用拡大を目的とした「Lido Alliance」が発足。自動運用ツールのMellowや、分散型リスク管理を提供するSymbioticとの連携により、ユースケースの拡充が進んでいる。 さらに、Lido V3ではリステーキング機能「stVaults」が導入され、stETHを通じた複利運用やネットワークセキュリティ強化の選択肢が拡大。

主要データ

  • 取引価格:約136円
  • 過去最高値:約2714円
  • 時価総額:約1,220億円
  • 市場順位:82位
  • 主要DEX:Uniswap、Curve

14. ヘリウム(HNT)

Heliumは、米Nova Labsが2019年に開始したIoTデバイス向けの分散型ワイヤレス通信ネットワーク。個人が設置するホットスポットを通じてLoRaWANや5Gの無線信号を提供する仕組みで、従来の通信インフラに依存せずにネットワークを構築できる。2023年にはソラナ・チェーンへ移行し、高速かつ低コストな処理環境を実現。HNTトークンは、ネットワーク貢献者への報酬やガバナンスに使用されている。

直近の開発・投資環境

2025年にはIoTホットスポットの初期導入コストが大幅に引き下げられ、新規ユーザーの参入ハードルが緩和。あわせて、Helium Mobileが米国で月額20ドルの5G無制限プランを展開し、「分散型キャリア」としての注目度が上昇。中央集権的な通信事業者に代わる新たな選択肢として、エコシステムの実需拡大が進んでいる。

主要データ

  • 取引価格:約577円
  • 過去最高値:約8,040円(2021年11月13日)
  • 時価総額:約1,050億円
  • 市場順位:93位
  • 主要DEX:Jupiter、Raydium、Orca
IP, ENA, LDO, HNTへの投資に

これらの銘柄は、現在国内取引所で取扱いがないので、購入するためには海外取引所やDEXを利用する必要がある。

これらの利用にあたっては、国内取引所で仮想通貨イーサリアムやソラナを購入してから、購入した仮想通貨を送付してから初めて利用できるようになる。

国内取引所については、セキュリティに対する信頼度も高い東証プライム上場企業SBIホールディングスの子会社が運営する仮想通貨取引所「SBI VC トレード」が初心者におすすめだ。

15. バーチャルズ・プロトコル(VIRTUAL)

Virtuals Protocolは、2024年にローンチされた分散型プラットフォームで、誰でもAIエージェント(AIキャラクター)を作成・所有・収益化できる。EthereumのL2「Base」上に構築され、作成されたAIはNFTとして扱われ、他者に貸し出すことで収益を得ることも可能。ゲームやエンタメ分野での活用が進んでいる。

ネイティブトークンであるVIRTUALは、AIエージェントの作成、ガバナンス投票、サービス利用時の手数料支払いなど、エコシステムの中核的な役割を担っている。

直近の開発・投資環境

注目機能「Parallel Hypersynchronicity」により、1体のAIエージェントが複数のプラットフォームで同時に稼働可能となり、活用範囲が大幅に拡大。2025年4月にはBinance USへの上場を果たし、Genesisトークンローンチでは「貢献証明」システムを通じて1,400万ドル超の資金を調達した。

主要データ

  • 取引価格:約298円
  • 過去最高値:約739円(2025年1月2日)
  • 時価総額:約1,950億円
  • 市場順位:67位
  • 流通基盤:Ethereum、Solana、Base
  • 主要DEX:Uniswap、Meteora、Aerodrome

16. ジト(JTO)

Jitoは、Solana上に構築されたリキッドステーキングプロトコルで、ユーザーはSOLをステーキングしながらも流動性を維持できる。ステーキング後は「JitoSOL」と呼ばれるトークンを受け取り、DeFiでの活用や売買が可能。2023年12月には、ガバナンストークンJTOが総供給量10億枚のうち10%(1億JTO)を対象ユーザーにエアドロップする形で配布された。

直近の開発・投資環境

現在、JTOの追加エアドロップは予定されていないが、総供給量のうち24.3%(約2億4,300万JTO)は「Community Growth」枠としてDAOの管理下にあり、将来的なインセンティブ配布や報酬制度に使われる可能性がある。
JitoはSolanaネットワークで発生するMEV(最大抽出可能価値)を抽出し、ステーキング報酬とあわせてユーザーに還元する仕組みを採用。Jitoでのステーキングにより、平均年利約8.13%(2025年5月時点)を享受できる。Jitoのホルダー数は現在約17万人(データ元:公式サイト)。

主要データ

  • 取引価格:約280円
  • 過去最高値:約818円(2023年12月)
  • 時価総額:約910億円
  • 市場順位:106位
  • TVL:28億ドル
  • 主要DEX:Jupiter、Orca、Meteora

17. エアロドローム・ファイナンス(AERO)

Aerodromeは、Base上で稼働する分散型取引所(DEX)で、独自トークンAEROを使って報酬の配分先をユーザー自身が決定できる仕組みを備えている。AEROをロックすることで得られる「veAERO」を使って、どの流動性プールに報酬を集中させるかを投票で決めることができ、投票報酬(ブライブ)も得られる。

直近の開発・投資環境

Aerodromeは、Base上で最大規模の分散型取引所(DEX)として成長を続けており、ガバナンス投票や流動性インセンティブによりユーザー参加を促進している。AEROトークン保有者は約60万人、TVL(預かり資産総額)は約9.3億ドル、直近24時間の取引高は約6,000万ドルに達しており、プラットフォームの活発な利用と高い採用率が確認されている。

主要データ

  • 取引価格:約106円
  • 過去最高値:約340円(2024年12月7日)
  • 時価総額:約869億円
  • 市場順位:108位
  • TVL/VOL:9.3億ドル/4.5億ドル
  • 主要DEX:Aerodrome(Base)

18. グラス(GRASS)

Grassは、2023年に米Wynd Networkが立ち上げた分散型データネットワークで、GoogleやBingなど大手企業が独占するウェブ情報の収集を分散化することを目的とする。ユーザーは自宅の未使用インターネット帯域をGrassの専用アプリを通じて提供することで、AIモデルの学習に必要なウェブデータ収集に貢献し、報酬としてGRASSトークンを受け取る。

Grassはソラナ・ベースで構築され、「Sovereign Data Rollup(主権的データロールアップ)」というコンセプトを掲げ、ZK処理・バリデーター・データ台帳などを通じた独自の分散型データ収集基盤を展開。

直近の開発・投資環境

2024年10月、Solana上で実施されたGRASSトークンのエアドロップは150万アドレス以上に配布され、過去最大規模となった。2025年5月時点でユーザー数は300万人を超える。一方で、一部ではボット利用やマルウェア的な動作に対する懸念の声も上がっている。

主要データ

  • 取引価格:約230円
  • 過去最高値:約568円(2024年11月8日)
  • 時価総額:約5,600億円
  • 市場順位:142位
  • 主要DEX:Uniswap V2(Base)

19. メイプル・ファイナンス(SYRUP)

Maple Financeは、2021年に米国で設立されたDeFiレンディングプロトコルで、主に企業やファンドなど機関投資家向けに過剰担保ローンを提供する。厳格な審査体制とDeFiの高利回りを両立し、機関・個人双方に対応した信頼性の高いレンディング基盤を構築。SYRUPはイーサリアム上で流通するガバナンストークンで、2024年に旧MPLトークンから移行された。

直近の開発・投資環境

機関投資家向けの「Maple Institutional」と、個人向けの「Syrup.fi」で構成されており、後者では個人がUSDCを預けて最大年利15%を狙える。SYRUPトークンのステーキング報酬も用意されており、2025年には個人向け貸出枠の拡充が予定される。

主要データ

  • 取引価格:約30.6円
  • 過去最高値:約44.5円(2024年11月22日)
  • 時価総額:約3540億円
  • 市場順位:172位
  • TVL:約8億ドル
  • 主要DEX:Uniswap V3(Ethereum)

20. ジオドネット(GEOD)

Geodnetは、ブロックチェーンとGNSS(Global Navigation Satellite System)を組み合わせたDePINプロジェクト。屋上などに設置された5,000超のリファレンスステーションを基盤に、リアルタイムで1〜2センチの高精度測位(RTK)データを収集・提供する。自動運転、精密農業、ドローン、AR/VRなど多様な分野での導入が進んでいる。

直近の開発・投資環境

ネットワーク収益の80%をGEODトークンの買い戻し&バーンに充て、参加者への還元とトークン価値維持を両立。2024年6月時点、登録ステーションは7,000超に達し、2,500都市・120カ国以上で稼働中。ドローン大手DroneDeployやBad Elf GPSとの提携により、企業向けRTKサービスを商用展開している。さらに、VanEckが投資を表明し、成長著しいDePIN市場をリードする存在として機関投資家からも注目を集めている。

主要データ

  • 取引価格:約30.6円
  • 過去最高値:約44.5円(2024年11月22日)
  • 時価総額:約3540億円
  • 市場順位:172位
  • TVL:約8億ドル
  • 主要DEX:Uniswap V3(Ethereum)
AERO, GRASS, SYRUP, GEODの買い方

新興の仮想通貨銘柄の多くは国内取引所での取り扱いが限られているため、以下の手順での購入が一般的となっている。

  1. SBI VCなどの国内取引所でETHやSOLを購入
  2. 購入した通貨を海外取引所やDEXへ送付
  3. 目的の銘柄と交換

国内取引所については、セキュリティに対する信頼度も高い東証プライム上場企業SBIホールディングスの子会社が運営する仮想通貨取引所「SBI VC トレード」が初心者におすすめだ。

仮想通貨投資のリスク

価格変動リスク:特にAI関連の仮想通貨は、技術の進化や市場の動向に敏感に反応し、短期間で大きな価格変動を見せることがある。例えば、特定のプロジェクトが新たな技術を発表した際、その期待感から価格が急騰する一方で、実際の成果が伴わない場合には急落することもありえる。

流動性リスク:市場での取引量が少ない場合、投資家は希望する価格で売買を行うことが難しくなりることがある。例えば、特定のAIプロジェクトのトークンが流通量の少ない状態で取引されていると、売却したいときに適正価格での取引ができず、結果的に損失を被る可能性がある。

技術的リスク:AI関連の仮想通貨プロジェクトにおいて特に重要な要素になる。プロジェクトが依存する技術が未成熟であったり、セキュリティ対策が不十分であったりする場合、ハッキングやデータ漏洩のリスクが高まる。

DEX使用上の注意

分散型取引所(DEX)は便利で自由度が高い反面、自己責任で資産を管理する必要があります。以下のリスクや注意点を理解して、安全に利用しましょう。

セキュリティ:ウォレットの秘密鍵管理

DEXを利用するには、自分でウォレットを管理することが基本です。ウォレットのログインに必要な情報(秘密鍵やリカバリーフレーズ)は、他人に絶対に知られてはいけません。

  • これらの情報をインターネット上やスクリーンショット、メールで保存するのは極めて危険です。
  • 安全なオフライン環境に手書きで保管するなど、厳重な管理が必要です。

※秘密鍵やフレーズを失くした場合、資産を復元する手段はありません。必ずバックアップを取りましょう。

スマートコントラクトリスク

DEXは、スマートコントラクトという自動プログラムで動いています。

  • 万が一このコードに脆弱性やバグがあると、資金が流出したり、永久にロックされる可能性があります。
  • 信頼できるプロジェクト(監査済・コミュニティの支持があるなど)を選ぶことが重要です。

まとめ

2025年の暗号資産市場では、ビットコインやイーサリアム、ソラナ、Sui、チェーンリンクといった主要銘柄が引き続き注目を集めています。一方で、Grayscaleが注目する「RWAトークン化」「DePIN」「IP管理」といった最新トレンドにも目を向けることで、より多角的に市場の動向を捉えられる。

実用性と成長性のバランスを見極め、分散投資とセキュリティ対策を徹底することが、2025年の暗号資産市場の激流を乗り切るカギとなる。また、「WebX」のような国内最大級のWeb3イベントに足を運び、これらのプロジェクト開発者に直接接触してみるのも有意義だ。

〈注意事項: 海外の取引所は日本の法規制の管轄外にあるため、トラブルが発生した際に金融庁からの保護を期待することができません。
また、ウォレットのセキュリティ強化やハッキング対策の知識も極めて重要です。海外のNFTゲームを利用する際には、これらのリスクを充分に理解し、慎重に行動することが必要です。〉

記事の監修

各務 貴仁各務 貴仁
株式会社CoinPost 代表取締役CEO、株式会社SUDACHI Tech 代表取締役、一般社団法人WebX実行委員会 理事。
2017年に日本最大(2024年現在)の暗号資産・Web3メディアCoinPost、2023年よりグローバルカンファレンスWebXを立ち上げる。また、次世代テックを活用した福祉事業Wave3やWeb3に特化した開発支援事業SUDACHI Techも展開する。
2024年には、経済産業省「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」にて有識者委員として選任される。

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