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チェーンリンクの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

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チェーンリンクの買い方

ビットコイン(BTC)の誕生から年月が経ち、今では多くの暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンが開発されています。現在は、米国で初めて仮想通貨の現物ETFが承認されたり、日本政府がWeb3の普及を推進したりするまでにブロックチェーン業界は発展してきました。

多くの国の企業らからブロックチェーンの可能性は高く評価されていますが、もちろん欠点や課題はあります。その中の1つが、ネットワーク外部(オフチェーン)の情報をブロックチェーン単独では入手できないことです。

この課題に取り組む代表的なプロジェクトがチェーンリンク(LINK)。チェーンリンクは、2024年のトレンドの領域で技術が利用されたり、著名な組織や大手企業による採用が続いていたり、日本の取引所にもネイティブトークンが上場していたりして、注目度の高いプロジェクトです。

そのため、本記事ではチェーンリンクの特徴や買い方、注意点などをわかりやすく解説していきます。

目次

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1. チェーンリンクとは

チェーンリンクのプロジェクトは、世界をブロックチェーンに接続することに取り組んでいます。各ブロックチェーンは、単体では自身のネットワークの外にある情報にアクセスできないため、技術の可能性を完全に解放するために、チェーンリンクのプロジェクトが開発するプロダクトが重要な役目を果たしています。

出典:チェーンリンク

もともとチェーンリンクは、「分散型オラクル」のプロジェクトとして広く知られています。ブロックチェーンにおけるオラクルとは、オフチェーンの情報を入手するための技術や仕組みを指します。

オフチェーンデータのわかりやすい例は、仮想通貨の価格です。例えばブロックチェーン上に構築されたDeFi(分散型金融)のプラットフォームが、ある仮想通貨の取引価格を参照したい時にオラクルを使用します。

チェーンリンクの最も重要な特徴は分散型であることです。特定の企業や組織が運営していたり、情報源が限定されていたりすると、仕組みはシンプルですが、そこが単一障害点になってしまうリスクがあったり、仲介者に対する信用を担保したりする必要もあります。

複数の情報源からデータを収集し、複数のノードによって運営されているチェーンリンクは、トレストレス(信用不要)で単一障害点がなく、より安全なオラクルだとされています。

以下は「DeFi Llama」のデータです。オラクルのプロジェクトは他にもありますが、対象にしている資産の価値から見たマーケットシェアは、チェーンリンクが約半分を占めています。なお、この資産にはCeFi(中央集権型金融)のプラットフォームの分は含まれていません。

出典;DeFi Llama

また、以下の画像の通り、対応しているプロトコルの数でもチェーンリンクは1位です。

出典;DeFi Llama

このような、オフチェーンとオンチェーンの世界を結ぶプラットフォームで使用されているのが仮想通貨の「LINK」です。チェーンリンクのプラットフォームは、金融サービス、ゲーム、資産のトークン化、気候市場など幅広いユースケースがあります。

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開発プロダクト

チェーンリンクのプロジェクトが開発するプロダクトは、以下の3つに大きく分けることができます。現在はオラクル以外のプロダクトも提供しています。

  • CCIP(Cross-Chain Interoperability Protocol)
  • データ
  • コンピュート

CCIP

まず、CCIPは、既存のシステムやパブリックブロックチェーン、プライベートブロックチェーンの間で、データや価値をシームレスに移動させることができる機能です。

Web3の領域では、多くのL1、L2、サイドチェーンなど様々なブロックチェーンが開発されていますが、アプリや資産、流動性が断片的で、技術の可能性を十分に発揮できていません。

CCIPはこのような問題を解決するために開発されていて、24年6月時点では、イーサリアム、BNBチェーン、アービトラム、アバランチ、オプティミズム(OP Mainnet)、ポリゴンなどのブロックチェーンに対応しています。

データ

2つ目のデータについては、以下の3つのプロダクトに細分化されます。文字通り、どのプロダクトもデータを中継することに変わりはありませんが、用途が異なっています。

  • Data Streams:高速処理が必要なDeFiにデータを提供
  • Data Feeds:スマートコントラクトにデータを提供
  • Proof of Reserve:準備資産に関するデータを提供

データのプロダクトは、DEX(分散型取引所)の「PancakeSwap」、L2の「Base」、ステーブルコイン発行企業「Paxos」など多くのプロジェクトに採用されています。

コンピュート

最後のコンピュートについても、以下の3つのプロダクトに細分化されます。コンピュートとは、データや情報を処理したり、計算したり、保存したりする行為を指します。

  • Functions:世界のAPIからデータを取得する機能
  • Automation:スマートコントラクトを自動化する機能
  • VRF:ゲームなどで公平性を保つために乱数を生成する機能

24年6月時点では、Functionsはベータ版です。API(=アプリケーション・プログラミング・インターフェース)とは、異なるソフトウェアやプログラムを連携させるために利用する技術や仕組みを指します。

また、VRFの乱数とは、規則性のない数字のこと。例えば、宝くじプロジェクト「Bitcoin Lottery Protocol」がチェーンリンクのVRFを使っています。

以上が、チェーンリンクのプロダクトの概要です。公式サイトでは、プロダクトの優位性として以下の3つを挙げています。

  • 時間をかけて証明された、実績あるセキュリティ
  • 普遍的な相互運用性
  • ワールドクラスの開発者体験を提供

このようなチェーンリンクのネットワークを支えているのは、「ノード」と呼ばれる運営者です。ノードは分散型のネットワークに参加し、開発者がスマートコントラクトを構築したり、現実世界のデータやサービスにアクセスしたりすることをサポートしています。

仮想通貨LINK

LINKは、チェーンリンクのネイティブトークンです。ノードに対する報酬の支払いや、ノードを運営する際のデポジット(預け入れ)に使われます。チェーンリンクのサービスを直接利用する場合は、どのブロックチェーンであっても、必ずLINKが必要になります。

また、チェーンリンクは22年12月にステーキング機能をローンチしました。現在、LINKはステーキングにも使用されています。

LINKは、イーサリアムのトークン規格「ERC-677」に準じて発行。ERC-677は、一般的なトークン規格である「ERC-20」をベースにして、他の機能を追加した規格です。

また、最大供給量は10億LINK。2024年6月時点で約5.8億LINKが流通しています。

LINKの最小単位は「Juel」です。「1LINK=100京Juel」で、ビットコインであれば「satoshi」、イーサリアムであれば「wei」と同様の単位を表しています。

2. 投資対象としてのチェーンリンクの魅力

LINKの価格推移

LINKはチェーンリンクのエコシステムで使用されるため、ネットワークの規模やユーザー数、エコシステムのプロジェクトの数、新機能の実装などの要素に価格が影響を受けます。

24年6月における価格は1LINK=13.95ドルで、時価総額は16位。史上最高値は51,85ドルで、21年5月10日に記録しました(CoinGecko参照)。24年の年初来の価格は10%超下落しています。

出典:CoinGecko

21年に史上最高値を更新したのは、「Chainlink 2.0」のホワイトペーパーを公開した時期です。同年4月にホワイトペーパーを公開したことで最高値を最初に更新しました。

その後は一時下落しましたが、翌月10日に、スポーツ関連の幅広いデータを提供するSportsDataIOがチェーンリンクを活用することを発表したことなどを受け、再度最高値を更新しています。

資産の魅力

豊富なユースケース

チェーンリンクの魅力の1つとして挙げられているのは、豊富なユースケースです。豊富であることに加えて、大手の企業や金融機関に技術が採用されています。チェーンリンクは以下のようなデータプロバイダーにサポートされています。

出典:チェーンリンク

20年6月には中国の国家ブロックチェーン・プラットフォームである「BSN(ブロックチェーン・サービスネットワーク)」が、チェーンリンクのオラクルを導入すると発表。チェーンリンクの関連企業がBSNに、信頼できる実世界の情報を提供するオラクル機能を統合すると説明しました。

また、23年8月には、Swift(国際銀行間通信協会)が、複数のブロックチェーンをまたいでトークン化した価値を移動させる実験の結果を公開したことを発表しています。

この実験にはBNYメロンやBNPパリバ、Citiらの大手金融機関が参加し、チェーンリンクのCCIPを活用しました。

最近では24年5月、世界最大の証券清算・保管機関DTCC(Depository Trust & Clearing Corporation)が、DTCCのデジタル資産機能と、チェーンリンクの技術を活用した「Smart NAV」の実証実験を行ったと発表しました。

このプロジェクトは、様々なプライベートチェーンおよびパブリックチェーンに渡り、あるファンドの純資産価値(net asset value:NAV)データを持ち運ぶための標準化プロセスを探っています。分散型台帳技術を使用して現実資産(RWA)のトークン化を推進することを目指しています。

2024年のトレンド「RWA」

チェーンリンクが今年注目を集めている理由の1つは、上述したようにRWAの領域で採用が進んでいるためです。RWAとは、「Real World Asset(=現実資産)」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債権等の有価証券などが含まれます。

RWAは2024年のトレンドであるとの見方は多く上がっています。そして、仮想通貨分析企業K33リサーチは、RWAに関連した銘柄の中でチェーンリンクが最も安全な選択肢であると高く評価しました。

チェーンリンクのプロジェクトは自身で「伝統的な金融機関がブロックチェーンやトークン化されたRWAを大規模に採用するには、データ、コンピュート、クロスチェーン機能が必要。この3つを提供するのはチェーンリンクのプラットフォームだけです」と強調しています。

チェーンリンクは、RWA領域での需要の高まりなどの要因で、24年2月には一時、時価総額トップ10入りを果たしました。

ステーキング

もう1つ投資家から注目を集めているのはステーキングの導入です。上述した通り、チェーンリンクのステーキング機能は22年12月に実装されました。

ステーキング機能の実装は、経済システムを強化する戦略「Economics 2.0」の一環。一般投資家のステーキング参加を含め、より多様なサービスプロバイダーがエコシステムに参加できるようにすることを目標にしています。

チェーンリンクのノード運営者は、より多くのトークンを所有するほど、より高額なコントラクトを取り扱うことができます。新たにステークされたLINKを担保に追加(委任)可能になることで、オラクルサービスの提供範囲をさらに拡大する狙いもあります。

このように、ステーキングによってセキュリティに新たなレイヤーが導入され、ノード運営者やコミュニティは新たな収益機会を得られるようになりました。本記事執筆時点のステーキングの年間利回りは4.32%です。

3. チェーンリンク取引所の特徴

チェーンリンクへの投資で最も一般的なアプローチは、仮想通貨取引所を通じて行うことです。国内外に多数存在する仮想通貨取引所は、株式を扱う証券口座と異なる独自の特徴を持っています。以下では、仮想通貨取引所を使ったチェーンリンク投資のメリット・デメリットについて整理します。

チェーンリンク投資の主なメリット

  • 24時間365日いつでも取引可能
  • 小額投資が可能
  • ウォレットによる自己管理も

チェーンリンクは分散型台帳技術により管理され、そのコピーは世界中に共有されています。これにより、1日中いつでも取引が可能となり、価格はグローバルに絶えず変動しています。多くの仮想通貨取引所が24時間稼動しているため、いつでも取引を行うことができます。

通常の株式市場が営業時間に限定され、休日や夜間には取引ができないのに対し、チェーンリンク取引にはそのような制約がありません。

さらに、チェーンリンクは、1LINK以下(数百円)といった小額からでも購入可能なため、気軽に投資を始めることができます。

特に注目すべきは、デジタルウォレットによる自己管理の可能性です。投資家は自らのチェーンリンクをデジタルウォレットで管理することができ、取引所のセキュリティ依存を減らし、自身での資産管理を可能にします。この自己管理能力は、セキュリティの向上や、自由度の高い資産運用を可能にし、チェーンリンク投資の大きな魅力の1つとなっています。

チェーンリンク投資の主なデメリット

  • 価格変動による損失リスク
  • セキュリティ上のリスク
  • 実用性と未知のリスク

チェーンリンクの価格は、裏付けとなる実体や中央銀行などの中央集権的機関による管理がないため、市場の需給バランスによって大きく左右されます。このため、ボラティリティ(価格変動幅)が伝統的な金融商品に比べて高く、短期間での価格の急騰や急落による損失リスクがあります。

また、インターネットを介して取引されるチェーンリンクは、ハッキングのリスクに常に晒されます。実際に、これまで日本を含む複数の国で大規模なハッキング事件が発生し、多額の仮想通貨が盗まれた事例があります。また、仮想通貨の普及に伴い、詐欺の手口も巧妙化しており、投資家はこれらのリスクに注意する必要があります。

ほかにも、チェーンリンクは多くのユースケースがあるといっても、普及の範囲は限定的です。さらに、チェーンリンクを含む仮想通貨市場はまだ新しく、規制面などで予期せぬリスクが生じる可能性があります。

4. チェーンリンク購入におすすめの取引所

おすすめ
取引所
おすすめポイント アプリの特徴 現物取引 レバレッジ取引 投資サービス 取引所手数料 最低取引単位 入金手数料 出金手数料 出庫手数料 備考
1
仮想通貨取引所 SBI VCトレード
SBI VCトレード
SBIグループの100%子会社
最高水準のセキュリティ
シンプルモードなど
充実したツール
販売所
取引所
積立
貸コイン
Maker:-0.01% Taker:0.05% 販売所:0.0001 BTC 取引所:0.000001 BTC※参考 無料 無料 無料
2
仮想通貨取引所 bitbank
bitbank
全暗号資産(仮想通貨)取引所中
取引量 国内No.1 *
アプリストア 国内No.1 * 販売所
取引所
貸して増やす Maker:-0.02% Taker:0.12% 販売所:0.00000001 BTC 取引所:0.0001 BTC 無料 550円(3万円未満)/ 770円(3万円以上) 0.0006BTC ※21年2月14日 CoinMarketCap調べ ※18年10月31日 iOS App Store
3
仮想通貨取引所 GMOコイン
GMOコイン
信頼と実績の
GMOインターネットグループ
仮想通貨も外国為替FXも
ひとつのアプリで
販売所
取引所
レンディング Maker:-0.01% Taker:0.05% 販売所:0.00001 BTC 取引所:0.0001 BTC 無料 無料 無料

おすすめ取引所の詳細

大手上場企業SBIグループ傘下の「SBI VCトレード」
東証プライム市場に上場しているSBIホールディングス傘下、SBIグループにおいて「SBI証券」という名は、国内最大手のネット証券として広く知られる。SBIVCトレードは、これまでに培った金融ノウハウを活かし、安心感に定評のある取引所として位置づけられる。手数料の低さなど、個人投資家から高い支持。
最高水準のセキュリティによる取引環境を提供
ドージ、シバイヌなど注目度の高い銘柄を取り扱う
貸暗号資産、ステーキングなど投資サービスが充実
SBI VCトレードの主なスペック
取扱い通貨 24種類
取引方法 販売所・取引所・レバレッジ
最低取引単位 販売所:0.0001 BTC
取引所:0.000001 BTC※参考
投資サービス 貸暗号資産/積立暗号資産/ステーキング
各種手数料 出庫手数料無料。取引所にて、市場形成に寄与する注文方法(メイカー取引)に対して、手数料分を収益として得られる「マイナス手数料」を採用
アプリの使い勝手 現物/レバレッジ取引がスムーズにできる
現物・レバレッジ取引両方で豊富な取引ペアを誇る「GMOコイン」
GMOコイン株式会社が運営。GMOインターネットグループで培われたIT関連事業および金融事業における知見と豊富な金融実績を活かし、堅牢なセキュリティと管理体制のもと、暗号資産と外国為替FXのハイブリッド投資ができる環境を提供。
シンプルな取引画面、かんたん操作でビットコイン購入可能
レバレッジ取引や外国為替FXなど、トレード機能も充実
ソラナやコスモス(など、注目度の高い銘柄を取り使う
GMOコインの主なスペック
取扱い通貨 26種類
取引方法 販売所・取引所・レバレッジ・外国為替FX
最低取引単位 0.0001 BTC
投資サービス 積み立て/貸仮想通貨/ステーキング
各種手数料 取引所はマイナス手数料採用。即時入金の手数料、日本円の出金手数料、BTCの引き出し手数料¥0
アプリの使い勝手 現物取引(販売所・板取引)、暗号資産FXをひとつのアプリから操作可能

4-1. 交換業者の選び方

日本はいち早く仮想通貨の規制整備に着手しており、現在国内で仮想通貨の取引サービスを提供する企業は、金融庁・財務局への登録が必須になっています。

金融庁によれば、本記事執筆時点で金融庁・財務局に登録している交換業者は29社。日本で登録業者からチェーンリンクを購入するには、まずはどの会社を利用するか選ばなくてはいけません。その際、全ての交換業者がチェーンリンクを扱っているわけではない点にも注意してください。

交換業者を選ぶ際に比較材料となるのは主に以下のようなポイントです。

  • 手数料の仕組み
  • アプリなどサービスの使いやすさ
  • 安全性と信頼性

1つのポイントは手数料です。取引だけでなく、入金やLINKの出庫時にかかる手数料も重要です。

他にも、アプリやウェブサイトの画面を見てみて使いやすそうか、安全性や信頼性を高めるためにどのような取り組みを行なっているか、運営会社はどのような企業なのかを確認すると良いでしょう。

4-2. 取引所と販売所の違い

チェーンリンクを売買する際には、「取引所」と「販売所」という二つの手段があります。以下では、取引所と販売所の主な違いを探り、どちらがあなたのニーズに最適かを判断するための情報を提供します。

誰と取引するか

販売所: チェーンリンクの販売所では、交換業者自身が取引の相手方となります。この方式は、一般的な店頭販売に似ており、業者が提供する価格で直接購入する形式です。
取引所: チェーンリンクの取引所では、他の投資家が取引の相手方となります。これは株式市場に似たシステムで、オーダーブックを介してユーザー同士が市場価格で直接取引を行います。

スプレッドの影響

取引所と販売所の間で重要な違いの1つが「スプレッド」です。スプレッドとは、買い値と売り値の差額を指し、この差が大きいほど交換業者はより多くの利益を得ます。一般的に、販売所は取引所に比べてスプレッドが広く設定されているため、販売所での取引はコストが高くなりがちです。このため、販売所の利用時はスプレッドに注意して選択することが重要です。

4-3. 抑えておくべき手数料の種類

仮想通貨取引におけるもう1つの重要な考慮事項は、手数料の構造です。投資コストを最小限に抑え、最大限の利益を得るためには、手数料の違いを理解し、比較する必要があります。

取引手数料: 取引を行う際に発生するコストで、取引額の一定割合で計算されることが一般的です。
入出金手数料: 資金の入出金に関連する手数料で、円や仮想通貨の入出金時にそれぞれ発生する場合があります。これらの手数料は、交換業者や取引方法によって異なります。

手数料は交換業者や取引条件によって複雑に異なるため、取引を開始する前に各社の手数料一覧ページを確認し、自分の取引スタイルに合った業者を選択することが重要です。このようにして、手数料を含めた全体的な取引コストを把握し、適切な交換業者を選択することが、賢明な仮想通貨取引の鍵となります。

5. 購入手順

本節では実際にチェーンリンクを購入する方法を説明していきます。

5-1. 口座開設

まずは購入の前に、交換業者への登録手続きを行なって口座を開設することが必要です。口座開設は主に以下のステップで進んでいきます。

  1. メールアドレスを入力して登録用のURLを受信
  2. 必要事項を入力
  3. 本人確認書類を提出

まずは、自身が使用するメールアドレスを交換業者の専用ページに入力します。その後は入力したメールアドレス宛に登録用のURLが届くので専用のページを開き、多くの場合ここでパスワードの設定を行います。

次は氏名や住所、投資目的などの情報を入力。口座開設には本人確認が必要なため、必要書類をアップロードしたり、郵送したりする手続きが必要です。その後に審査が行われ、通過すればチェーンリンクを購入できるようになります。

5-2. 日本円の入金

口座開設が完了したら、次にチェーンリンクを購入するために円の入金を行います。円の入金方法は、対応している銀行などが交換業者によって異なるので、必要に応じて事前に確認しておくことをお勧めします。

入金では、主に以下のような方法で最初に円を交換業者の口座に預け入れます。

  • 銀行振込
  • インターネットバンキングから入金
  • コンビニから入金

入金後、自身の口座に円の残高が反映したら、その資金を使ってチェーンリンクの購入が可能。取引所か販売所を選んで、必要事項を入力して購入手続きを行います。

6. チェーンリンク購入時の注意事項

本節ではチェーンリンクなどの仮想通貨を買う上で考慮した方が良い重要ポイントを紹介します。

まずは、少額から投資し始めることを検討してみてください。仮想通貨は株式などと比べると少額で投資することが可能です。チェーンリンクは1LINK以下でも購入することができますので、まずは慣れることから始めるのも1つの方法です。

次に、投資は余剰資金で行いましょう。これは仮想通貨に限らず、資産運用のポイントとしてよく挙げられています。生活に必要なお金や将来使う予定のある資金ではなく、当面は使う予定のないお金で投資するようにしてください。

仮想通貨にも、手元の資金よりも大きな利益を狙える「レバレッジ(証拠金)取引」という投資手段もありますが、大きな利益を狙える分、損失のリスクも大きくなります。投資金額を増やしたり、レバレッジ取引をしたりする前に、まずは余剰資金を使って少額投資を行うことから始めることをお勧めします。

7. チェーンリンクの保管方法

本節では、購入したチェーンリンクを保管・管理する方法を紹介します。

まずは、交換業者にそのまま預けておくという方法があります。その場合は口座に2段階認証を設定することをお勧めします。

また、仮想通貨には交換業者に預けておく以外に、自身で管理する方法もあります。仮想通貨のウォレットサービスを提供している企業があるので、自身でサービスを選び、登録手続きをすることで仮想通貨を自身で保管・管理できます。

ウォレットとは、仮想通貨を保管するための電子上の財布のこと。チェーンリンクに対応しているウォレットを選べば、自身で資産管理を行うことができ、交換業者のハッキングリスクや倒産リスクを回避することができます。

ウォレットにはハードウェアウォレットといってオフラインで仮想通貨を保有できるタイプのものなどがありますが、どのウォレットも自身で保有しておくには「秘密鍵」という長い文字列などを管理する手間がかかります。

最も安全といわれるハードウェアウォレット(イメージ)

秘密鍵などの必要な情報を紛失してしまうと資産を失ってしまうことになりますが、自身で資産を管理できるということも仮想通貨の大きなメリットの1つなので、ウォレットの種類を簡単にご紹介しておきます。

  • モバイルウォレット:スマホのアプリで保管
  • ウェブウォレット:サービス企業のウェブサイトで保管
  • デスクトップウォレット:パソコンで保管
  • ハードウェアウォレット:オフラインの専用機器で保管
  • ペーパーウォレット:紙で保管

8. チェーンリンクに関する税金について

仮想通貨取引で生じた利益は原則「雑所得」として取り扱われます。日本円との売買で得た利益だけではなく、仮想通貨同士を交換したときに生じた利益やレンディングなどで得た報酬も課税対象となります。

雑所得に分類される仮想通貨取引での所得は、給与所得などの他の所得と合算した金額に対して税率がかけられます。税率は、所得が多いほど高くなる「累進課税」が適用され、下表の通り5%~45%の7段階に分かれています。住民税も合わせると最大で約55%の税率が課されます。

出典:国税庁

仮想通貨の損益計算に関して、届け出を出さない限り取得価額は「総平均法」で計算することになります。「総平均法」は簡単に説明すると、年度末に購入した価格をすべて足して購入数量で割り、そこから算出された平均価格と売却価格との差額を損益にする方法になります。

「ガチホ」のようにチェーンリンクを長期間保有している場合、年度ごとに平均取得額を出しておかなければ、いざ売却して大きな利益を得たときに正しい損益額を出すことが難しくなるため、注意が必要です。

届け出を出せば、取引ごとに暗号資産の平均単価を算出する「移動平均法」での計算が認められます。総平均法・移動平均法のどちらを利用しても、最終的な損益額は同じに収束しますが、年度ごとの損益額は変わるうえ、一度使用した計算方法は原則3年間変えることができません。

関連【確定申告特集1】知っておきたい仮想通貨にかかる税金を税理士が解説|Aerial Partners寄稿

9. よくある質問

最後にチェーンリンク購入に関する「よくある質問」と回答を掲載します。

未成年でも買えますか?

回答

多くの交換業者が利用条件に18歳以上であることを挙げていますが、OKCoinJapanのように未成年でも口座開設できる交換業者もあります。OKCoinJapanに未成年が登録する場合は本人確認書類以外に、親権者の同意書、親権者との続柄確認書類を提出する必要があります。

クレジットカードで購入できますか?

回答

以前は購入できる交換業者が複数ありましたが、価格変動の大きさを懸念するカード会社の希望もあり、現在は多くの交換業者がクレジットカードの受付を行なっていません。Zaifはウェブサイトで、「Zaifカード」であれば入金に利用できると説明しています。

法人でも購入できますか?

回答

法人でも国内の交換業者に口座開設して購入を行うことが可能です。個人と比較して利益に課される税率を抑えることができる場合があったり、サービス内容が異なったりすることがあるため、交換業者のウェブサイトなどを確認しましょう。

チェーンリンク投資は儲かりますか?

回答

チェーンリンクや他の仮想通貨に限らず、必ず利益が出る金融商品はありません。一方で、他の金融商品とは違った特徴があって資産を多様化できたり、企業や機関投資家からの注目度が高まってきたりしていることは事実です。本記事の内容を踏まえて、投資対象として価値があるかをご自身で判断しましょう。

10. まとめ

以上がチェーンリンクの買い方に関する解説です。どんな金融商品にもメリットとデメリットがあり、それはチェーンリンクも同様です。

最近も日本の交換業者から仮想通貨が流出したり、仮想通貨の価格が大きく下落したりしたことがあるので、投資のリスクが高すぎるという印象もあるかもしれません。

一方で、本記事で述べてきたようなメリットもあります。資産として未成熟な点があるからこそ、投資家の数が株式などに比べるとまだ少なく、早く市場に参入できるというメリットもあります。

取引所の口座開設は時間と手間はかかりますが、費用はかかりません。利益を得るチャンスを逃さないためにも、まずは交換業者に口座だけ作ってみてはいかがでしょうか。

記事の監修者

各務 貴仁各務 貴仁
株式会社CoinPost 代表取締役CEO、株式会社SUDACHI Tech 代表取締役、一般社団法人WebX実行委員会 理事。
2017年に日本最大(2024年現在)の暗号資産・Web3メディアCoinPost、2023年よりグローバルカンファレンスWebXを立ち上げる。また、次世代テックを活用した福祉事業Wave3やWeb3に特化した開発支援事業SUDACHI Techも展開する。
2024年には、経済産業省「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」にて有識者委員として選任される。

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