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JPYCの買い方・使い方まとめ|何ができる?今後の活用法・注意点を徹底解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

日本初の円建てステーブルコイン「JPYC」が正式始動

JPYC株式会社は2025年10月27日(月)午後1時、日本初となる日本円建てステーブルコイン「JPYC」と専用プラットフォーム「JPYC EX」を正式リリースした。

JPYCは日本円と1:1で連動し、ブロックチェーン上で即時送金が可能なデジタル通貨だ。銀行を介さずに低コストで資金移動ができ、24時間365日いつでも使える。暗号資産ではなく、資金決済法上の「電子決済手段」として設計されているため、ライセンスや税務面の負担が軽く、企業導入が進みやすい。今後は、こうした仕組みを背景に個人利用シーンの本格拡大も期待される。

さらに、2025年11月3日時点で、JPYCの総流通量が1億円を超えた(ブロックチェーンデータ探索「Etherscan」等調べ)。今回はJPYCの使い方を特集形式で解説する。

JPYC利用前の必須知識

JPYCは2025年10月に正式リリースされたばかりの日本初の円建てステーブルコイン。利用にはWeb3ウォレットやブロックチェーンの基本知識が必要です。ここでは、JPYCを始める前に押さえておきたい3つのポイントを解説します。

1. ウォレット(メタマスク等)の準備が必須

JPYCを使うには、MetaMask(メタマスク)などのWeb3ウォレットが必要だ。これは「デジタルな財布」のようなもので、JPYCを保管・送金するために使用される。

  • メタマスクとは? ブラウザ拡張機能またはスマホアプリで使える無料のデジタルウォレット
  • インストール方法: MetaMask公式サイトからダウンロード
  • 所要時間: 初回設定は5〜10分程度

重要:秘密鍵(リカバリーフレーズ)は紙に書いて安全な場所に保管してください。これを失くすとJPYCにアクセスできなくなります。

2. 使う目的に応じて「チェーン」を選ぶ

JPYCは現在、Polygon(ポリゴン)・Avalanche(アバランチ)・Ethereum(イーサリアム)の3つのブロックチェーンで利用可能。ユーザーは購入時にどのチェーン上で受け取るかを選択でき、選んだネットワークによって「対応サービス」や「発行速度」「ガス代(手数料)」が異なる。

準備:ガス代を用意する

JPYCを利用する際には、ガス代として各チェーンのトークンが必要。事前に国内取引所で購入してウォレットに準備しておく必要がある。ガス代の詳しい説明は、ガス代の解説記事を参照。

ブロックチェーン 流通量・ホルダー数
(2025年11月13日時点)
特徴 主な用途 ガス代 発行時間
POL Polygon
7,500万JPYC
29,587ホルダー
旧プリペイド型JPYC時代から流通しており、最も対応サービスが多い 個人利用・少額決済、QuickSwapでUSDC交換可能 POL(数円以下)
銘柄解説
約15〜25分
AVAX Avalanche
4,200万JPYC
1,241ホルダー
発行・償還スピードが最速クラス nudgeカードでのVISA決済、リアル店舗連携 AVAX(数円〜数十円)
銘柄解説
約10〜15分
ETH Ethereum
3,400万JPYC
229ホルダー
海外DeFiとの接続性が強い DeFiサービス、NFT購入、機関投資家・法人利用 ETH(数百円〜数千円)
銘柄解説
約15〜25分

解説:初心者にはAvalancheが扱いやすい。発行が速く、手数料も安く、nudgeカードでのVISA決済にも対応している。Polygonは対応サービスが多く、Ethereumは上級者・法人向けと言える。

重要:2025年11月3日時点では、公式JPYC が発行されているのは「Ethereum/Polygon/Avalanche の3チェーンのみです。これ以外のチェーンで「JPYC」と表示されているトークンは、公式な発行元/流通経路と一致しない可能性がありますので、ご注意ください。

ウォレット(例:MetaMask)を利用する際は、ネットワークを正しく切り替える必要がある。異なるチェーンを選んだまま送金・受取を行うと、トークンが表示されない・償還できないといったトラブルが起こるため注意が必要。

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3. 現時点で「すぐ使える」サービスは限定的

JPYCは正式リリースされたばかりで、合計発行量は約2,700万円分(初日時点)。既存のサービスでも利用できるが、流動性が低く実質的な利用は限定的。ただし、対応サービスは急速に拡大中だ。

今すぐできること(2025年10月時点)

  • 個人間の即時送金 – JPYC同士で1円からリアルタイム送金が可能。ガス代は数円以下。
  • VISA加盟店での支払いnudgeカード経由でJPYC払いが可能。前払/後払に対応予定。
  • 暗号資産への交換 – QuickSwap(Polygon)やUniswap v4(Ethereum)でUSDC・ETHへ交換可能。
  • HashPort Wallet(旧万博ウォレット) – JPYC対応が開始済。100万DL達成のアプリから送金・決済可能。
  • 会計・税務対応クリプタクトCryptoLinCがJPYC取引履歴の自動損益計算に対応。
  • 流通量・発行データの確認JPYC infoDune(キリフダ)でリアルタイムの発行・流通状況を確認可能。

近日対応予定のサービス

  • コンビニ決済(電算システム) – 全国6.5万店舗でJPYC決済対応予定。
  • DeFi運用BiforrestによるBTC担保レンディングの実証や、Secured FinanceによるJPYC建て固定金利レンディングなど、JPYCを活用した金融プロダクトが進行中。
  • 給与受取(パーソルグループ協業) – 給与の一部をJPYCで受取可能に。
  • 業務システム連携(ASTERIA Warp) – JPYCアダプターによるノーコード自動処理を提供予定。

現時点での位置づけ:発行直後ながら、ウォレット連携・DeFi・決済など利用領域が急拡大中。今後数ヶ月で日常利用も広がる見通し。

JPYCはUSDCと同様のトークン仕様で、DeFi・会計・決済など多分野と連携可能。
JPYC社が単独で提供するのではなく、外部企業が自由に組み込める「オープンな金融基盤」である点が特徴です。

JPYCの使い方と仕組みを理解する

発行当日から、JPYCはすでに実際の決済・送金に利用可能だ。JPYCの発行・償還操作は、すべて「JPYC EX」を通じて行われる。マイナンバーカードを使った本人確認後、日本円を入金すれば、デジタルウォレット(メタマスク等)に即時でJPYCが発行される仕組みだ。

つまりJPYCの「買い方=発行プロセス」「使い方=ウォレット操作」を理解すれば、全体像を掴めるだろう。

  • 買い方:日本円を入金(銀行預金のみ) → ウォレットにJPYCが発行(自動)
  • 使い方:受け取ったJPYCを送金・換金・DeFi運用(今後の拡大)に利用可能

ポイント:JPYC EXはJPYCを「預かる」サービスではない。
(銀行からの預金確認後)発行された瞬間にウォレットへJPYCが送金される「ノンカストディ型」の仕組みで、利用者が資産を自己管理する。

JPYC EXでの登録ステップを見る
JPYC EX登録手順1 JPYC EX登録手順2
JPYC EXでの発行ステップを見る

JPYCの発行手順(実際の画面イメージ)

JPYC EXのマイページ(発行:購入)では、フォームに沿って入力するだけで発行が完了します。流れは「内容入力 → 確認 → 振込」の3ステップです。

1. ネットワークを選ぶ

JPYCを受け取るブロックチェーン(通り道)を選択します。
現在は Ethereum / Polygon / Avalanche などに対応しています。

ネットワーク選択画面(Ethereum・Polygon・Avalanche)
図1:JPYCを受け取るネットワークを選択

2. 受取アドレスを選ぶ

登録済みのウォレットアドレスを選びます。JPYCはこのアドレスに送られます。

ウォレットアドレス選択画面
図2:JPYCの受け取り先アドレスを指定

3. 発行金額を入力

希望する金額を入力します。1 JPYC = 1円で、例えば「10,000円」と入力すると「10,000 JPYC」が発行されます。

JPYC発行金額入力画面
図3:発行したいJPYCの金額を入力

4. 内容を確認して振込

内容を確定すると、振込口座情報が表示されます。指定された金額をそのまま振り込むと、JPYCがウォレットに届きます。

発行予約完了画面と振込先情報
図4:振込口座情報を確認して入金

登録・発行の流れは、公式サイトでも画像付きで詳しく説明されている。ここでは仕組みや注意点を中心に整理する。

JPYC発行・利用の要点

  • 即時発行:入金確認後、数秒でウォレットにJPYCが届く。
  • 本人確認はマイナンバーカードで完結:写真アップロード不要。
  • 発行・償還手数料は無料:必要なのは銀行振込手数料とガス代のみ。
  • 銀行営業時間に縛られない:24時間365日利用可能。

重要:DYOR(Do Your Own Research)とは?
JPYC株式会社は発行体であり、サービス事業者ではない。国内法に基づく電子決済手段として誰でも利用できる一方で、具体的な使い方やサービスは第三者企業や投資家が今後開発していく形。利用者自身が情報を収集し、リスクを理解した上で判断することが求められているのが現状だ。

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JPYCレンディングとは?

JPYCの実用化により、個人・法人を問わず多様な決済・送金・運用の選択肢が広がっています。JPYC公式が単独で提供するのではなく、複数企業がAPI連携で独自のサービスを構築する”オープン決済インフラ”として展開されている点も特徴です。

JPYCレンディング(最も注目される将来性)

ビットコインを預けて、USDCを借りられる(現在)。今後は、JPYCも対応することが期待される。出典:biforrest

仮に「JPYCレンディング」のDeFiサービスが実現すれば、暗号資産を保有する人にとってゲームチェンジャーになる可能性がある。

どのような仕組みになるのか:
ビットコインやイーサリアム、USDTといった暗号資産を担保として預け入れると、その価値に応じてJPYCを借り入れることができる。担保資産からは金利収入が発生するため、その収益で借入利息を相殺すれば、実質ほぼ無利子での借入が可能になる。借りたJPYCは、JPYC EXで手数料無料で日本円に換金できる。

何が変わるのか:
これまで暗号資産保有者が日本円の生活資金を得ようとすれば、保有する暗号資産を売却(利確)する必要があった。しかしJPYCレンディングが実現すれば、ビットコインやUSDTを担保にJPYCを借りて生活費を賄えるようになる。つまり、暗号資産の値上がり益を享受し続けながら、円建ての生活資金も確保できるという、これまでにない資金管理が可能になる。

実現性は?
サービスの実現性はまだ不透明だが、動きは出始めている。double jump.tokyoとBifrostが、「JPYC」を活用した企業向けDeFiレンディングの推進を発表。N Suiteによる分散管理型ウォレット連携を通じ、法人がJPYCを安全に運用できる仕組みの検証が進む。BTCFi Boost(利回り提供プラットフォーム)など関連プロジェクトも含め、商用化を見据えた制度整合型の企業向けWeb3財務基盤づくりが進行している。

JPYCのスペック

サービス基本情報
  • サービス開始:2025年10月27日(月)午後1時
  • 公式サイト:https://jpyc.co.jp/
  • 対応チェーン:Avalanche、Ethereum、Polygon(順次拡大予定)
  • 発行体:JPYC株式会社(第二種資金移動業者 登録番号:関東財務局長第00099号)
取引条件
  • 手数料:発行・償還・送金すべて無料(当面)
  • 発行・償還:1回3,000円以上、1日100万円まで(毎日0時リセット)
  • 送金・保有:金額の上限なし
  • 最小単位:1円から送金可能、数秒で完了
技術仕様
  • ノンカストディ型:ユーザーが自己管理するウォレットで保持
  • 本人確認:マイナンバーカードのICチップ認証(写真不要)
  • 開発者向けSDK:無料公開、3行コードで送金実装可能
  • 裏付け資産:発行残高の100%以上を日本円(預金・国債)で保全
2025年10月27日リリース時点の情報

将来性と市場展望

JPYC社は今後3年で発行残高10兆円を目指している。これは野心的な目標だが、実現すれば日本の金融システムに大きなインパクトを与える規模だ。

円建てステーブルコイン市場は5年後に最大83兆円規模に拡大するとの試算がある。世界全体のステーブルコイン市場は既に時価総額42兆円超、1日取引高40兆円規模に達しているが、その98%以上が米ドル建てだ。日本が制度整備を先行したことで、円建てステーブルコインが新たな市場を切り開く可能性がある。

日本は2022年の資金決済法改正で、世界に先駆けてステーブルコインの法整備を完了した。JPYCは国内初の資金移動業者として円建てステーブルコインを発行する事業者となり、大手銀行ではなくスタートアップが第一号の認可を得たことは注目に値する。この規制枠組みが国際標準になれば、東京がステーブルコインのハブとなる可能性もある。

今後の展開
JPYC社は現在、USDCとの交換・販売を可能にする「電子決済手段等取引業」のライセンス取得を進めている。また、トークン証券(STO)や企業トークン発行への参入も視野に入れており、Circle社(USDC発行体)のIPOに倣ってJPYC自身もIPOを目指している。監査法人を導入して体制を整備中で、スタートアップから上場企業への道筋を描いている。

資金決済法の改正により、発行額の50%を上限として国債や定期預金で運用できるようになった。この金利収入をビジネスモデルの柱とすることで、ユーザーへの手数料を無料にできる。米Circle社と同じ収益構造だ。

関連:ステーブルコインの種類一覧|市場規模・取引量・規制の行方

企業情報

JPYC株式会社
設立:2019年11月|本社:東京都千代田区|代表取締役:岡部 典孝
ライセンス:第二種資金移動業者(関東財務局長第00099号)
資金調達:累計約17億円(2024年12月時点)

主要提携企業:電算システム、パーソルHD、ライフカード、アステリア、HashPort、ナッジ、double jump.tokyo、ユーツーテック、クリプトリンク

加入団体:BCCC、JCBA、JVCEA、資金決済業協会

リスクと税務上の注意点

日本円建てステーブルコイン「JPYC」は価格が安定しているため、一見すると課税や価格変動リスクが少ないように思われる。しかし、利用方法によっては課税対象となるケースがある。たとえば、JPYCでNFTや他の暗号資産を購入し、それを売却して利益が出た場合、その差益は「雑所得」として課税される。また、DeFiサービスに預けて利息や報酬を得た場合、受け取った時点で経済的利益とみなされ、年度ごとの申告が必要になる。

さらに、ステーブルコイン利用によるキャッシュバックや特典も、一時所得として課税される場合がある。副業や投資と合算される総合課税となるため、年間利益が20万円を超える場合は確定申告を行う必要がある。法人利用では、事業会計上の損益計上・帳簿管理が求められる点にも注意したい。

レンディング(仮想通貨担保ローン)のように、BTCやETHを担保にJPYCを借り入れる行為自体は、原則として課税されない。担保資産は返済後に戻るため「売却」には該当しないからだ。ただし、担保資産から得られる利息や報酬は課税対象となるため、年度ごとの損益計算が重要になる。

税務面に加えて、セキュリティリスクにも十分な注意が必要だ。秘密鍵の漏洩や紛失、フィッシング詐欺は自己管理型ウォレットで特に起こりやすい。対策としては、ハードウェアウォレットなどオフラインでの鍵保管、リカバリーフレーズの紙保管、公式サイトをブックマークして偽サイトを避けるといった基本を徹底したい。

また、取引履歴は必ずCSVやスクリーンショットで保管し、年度末時点での円換算を行うことで税務リスクを最小化できる。制度や課税ルールは今後も変化が見込まれるため、公式発表やガイドラインの更新を随時チェックしよう。

関連記事:ステーブルコインの税金ルールと管理の基本|CoinPost解説

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JPYCのよくある質問

Q1. JPYCを発行する方法は?

A. JPYCの発行は、アカウント登録から入金・発行まで数分で完了します。以下の流れに沿って進めてください。

  1. アカウント開設
    JPYC EXの公式サイトで基本情報を入力し、アカウントを作成します。
  2. 本人確認(最短1分)
    マイナンバーカードと署名用電子証明書のパスワードを使用し、スマホで本人確認を行います。
    ※写真アップロード不要、数分で完了。
  3. ウォレット登録
    MetaMaskなどの動作確認済みウォレットを登録。
    ネットワーク(Ethereum / Polygon / Baseなど)を選択します。
  4. 発行予約と入金
    発行額を入力し、指定の銀行口座へ日本円を振り込みます。
    入金が確認されると自動的に反映されます。
  5. JPYC発行完了
    入金確認後、ブロックチェーン上にJPYCが発行され、登録したウォレットに送付されます。
    すぐに送金・交換・決済に利用可能です。

Q2. JPYCは暗号資産(仮想通貨)ですか?

A. いいえ。JPYCは暗号資産ではありません。法律上・会計上は「電子決済手段」として分類されており、暗号資産交換業ライセンスも不要です。

Q3. 電子決済手段になると何が変わるのですか?

A. 以前のプリペイド型JPYC(前払式支払手段)との最大の違いは、「1JPYC=1円で日本円に償還できる」点です。これにより銀行預金に近い安心感が得られ、法人・個人ともに実務導入が容易になります。

Q4. 会計処理の違いは?

A. 暗号資産は時価評価が必要ですが、JPYCは常に1JPYC=1円で処理でき、現金同等物として計上できます。期末に1万JPYCを保有していれば、現金1万円と同じ扱いになります。

Q5. 手数料はかかりますか?

A. JPYCの発行・償還・送金はいずれも手数料無料です。ユーザー負担は銀行振込手数料(提携銀行なら無料〜数百円)とブロックチェーンのガス代のみです。

Q6. JPYCの主な用途は?

A. 即時送金や決済だけでなく、給与支払い、法人間決済、Web3サービス連携、DAO運営資金管理など幅広い用途があります。国内外送金でも銀行を介さず低コスト・即時に利用可能です。

Q7. どのくらいの市場規模を目指していますか?

A. JPYC社は今後3年で発行残高10兆円を目標としています。中長期的には日本円M2の約10%、120兆円規模の市場拡大を視野に入れています。

Q8. 今後のロードマップは?

A. JPYCは「電子決済手段等取引業」のライセンス取得後、USDCとの交換サービスやIPO準備を進めています。将来的には大手金融機関・企業との連携を強化し、日本発のステーブルコインインフラを構築していく計画です。

Q9. ディペグ(1円との連動崩壊)は起きませんか?

A. JPYCは発行残高の100%を国内金融機関に供託しており、常に現金と同額が保全されています。そのため、理論上ディペグは発生しません。

Q10. JPYCには送金上限がありますか?

A. 発行・償還は1日100万円までですが、ウォレット間の送金・保有に上限はありません

JPYC株式会社は「第二種資金移動業者」として、1回あたり100万円までの発行・償還が認められています。この制限はJPYC EXでの日本円との交換時のみ適用されます。

一度ウォレットに発行されたJPYCは、他のウォレットへの送金や決済利用において金額制限を受けません。100万円以上のJPYCを保有・送金することも可能です。これは投資家にとって重要なポイントで、大口取引の柔軟性が確保されています。

Q11. 税金は発生しますか?

A. JPYC自体の保有や円への交換には原則として課税されませんが、利用方法によっては課税対象になる場合があります。NFTや暗号資産購入による売却益、DeFiレンディングで得た利息、キャッシュバックや特典などは「雑所得」または「一時所得」として課税対象になります。年間利益が20万円を超える場合は確定申告が必要です。
参考:ステーブルコインの税金ルールと管理の基本|CoinPost解説

Q12. セキュリティ面で注意すべきことは?

A. JPYCは自己管理型ウォレットでも利用できるため、秘密鍵の管理が非常に重要です。

  1. 秘密鍵・リカバリーフレーズはオフライン保管(紙・金属板など)
  2. アクセスは必ず公式サイト・公式リンクから行う
  3. 不審なDMやサイトでウォレット接続しない
  4. 定期的な取引履歴保存と端末のセキュリティチェックを行う

基本対策を徹底することで、フィッシングや盗難などのリスクを大幅に減らせます。