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ビッグテック100兆円投資、ビットコインマイナーはAIスーパーサイクルを掴めるか

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

加熱するAIインフラ投資

AIセクターの覇権をめぐる競争が激化する中、、米巨大IT企業4社が相次いで巨額のAI投資を発表した。ブルームバーグの報道によると、アルファベット、アマゾン、メタ、マイクロソフトの4社は今年、6,500億ドル(約100兆円)という驚異的な金額をAI設備に投資する見込みだ。

  • アルファベット:1,750億ドル〜1,850億ドル
  • アマゾン:2,000億ドル
  • メタ:1,150億ドル〜1,350億ドル
  • マイクロソフト:1,450億ドル

4社の総投資額は約6,350億〜6,650億ドルになる見込みで、上限の場合、前年比74%増となる。そしてこの巨額資金の大半は、AIチップ、サーバー、データセンター・インフラに充てられるという。

これら4社は、国家規模のAIインフラおよびクラウド基盤を自社で構築・運営できる企業であることから、「ハイパースケーラー」と呼ばれている。この4社の投資額だけでも、道路や港湾といった国家による公共インフラ整備に匹敵する規模だ。

アルファベットは、総額315億ドルのグローバル債発行の一環として、異例の100年満期の債券を発行した。通常、100年という超長期債は政府や公益事業体などが発行するもので、アナリストはこの動きを「アセットライト(資産軽量化)モデルから長期インフラ型モデルへの転換シグナル」と指摘した。

この100年債発行が示すように、企業はAIを一過性の熱狂やブームではなく、「次の100年を支える社会基盤」と位置づけていると考えられる。

関連:ビットコインマイニング、過去最高の1ゼタハッシュ突破も収益性は過去最低水準に

AIスーパーサイクル

巨大テック企業だけでなく、公益事業体である電力企業もインフラ投資を加速している。

電力大手のDuke Energyは、過去最大規模となる5年間で1,030億ドルの設備投資計画を発表した。2025年より大規模な発電設備の建設に着手し、安定した契約需要を背景に、2030年まで年5〜7%の利益成長を見込んでいる。

また、NextEra Energyは今月、数日間で総額約4,000億円規模の巨額の債券発行を実施。中長期債を組み合わせた今回の調達手法は、発電所や送電網といった「超長期で稼働する資産」への投資を前提としている。同社はグーグルクラウドとの提携拡大により、米国で土地、送電網、専用の発電設備までをワンストップで提供する「ギガワット級」の超巨大データセンター群の開発を加速させている。

現在のAIインフラ投資は、通常の景気循環を超える規模に拡大しており、業界横断的な長期建設局面に突入しつつある。

こうした大規模な設備投資の背景には、従来の需要増加に加えて、AIによる爆発的な需要拡大がある。AI技術の急速な普及に伴い、関連企業の投資・収益・資本支出が長期間にわたり大幅に拡大する「AIスーパーサイクル」と呼ばれる現象が起きている。

マイニング業界の戦略転換

半減期によるブロック報酬の減少に加え、取引手数料収入の低迷が重なり、ビットコインマイニング企業の収益性は過去最低水準まで落ち込んでいる。こうした状況を受け、業界ではAIデータセンターへと事業転換を図る動きが急速に加速している。

例えば、ナスダック上場のマイニング企業IREN(旧Iris Energy)は、直近四半期だけでAIデータセンターとGPUに8億ドルを投じた。2025年単年の設備投資額は、2022年から2024年までの過去3年間の合計を上回る規模となった。

この巨額投資は、ビットコインマイニングマシンの増設ではなく、AIデータセンターの建設とGPUの調達が主な目的とされる。1年間のAI投資が、過去3年間のマイニング事業の規模を超えた形となった。

MARA、Riot Platforms、HIVE Digital、Bitdeer Technologiesなどの米国の主要マイニング企業も同様に、AI/HPC(高性能コンピューティング)事業を急拡大している。

BitdeerはマイニングからHPCインフラへのシフトが決定的な段階に入ったと明言。マット・コン最高事業責任者(CBO)は、「世界的なAIインフラの需給ギャップはさらに拡大すると予想しており、当社の電力ポートフォリオは戦略的資産になる」との見通しを示した。

HIVE Digitalのフランク・ホームズ最高経営責任者は、「ビットコインマイナーがAIデータセンターの軍拡競争で勝利を収めつつある」と主張する。その根拠として、大規模なAI施設の建設に数年を要するビッグテックに対し、マイニング企業はすでにHPC向けに転用可能な「電力」「土地」「データセンター・インフラ」を掌握している点を挙げた。

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