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アバランチ(AVAX)の特徴と将来性|企業導入事例・買い方・ETF動向を解説

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企業に選ばれる理由|アバランチ(Avalanche)とは

アバランチ(Avalanche)は、高い処理性能と柔軟なネットワーク設計により、企業からの注目が急速に高まっているブロックチェーンプラットフォームです。1〜2秒でのトランザクション確定や、独自ブロックチェーンを構築できる「サブネット」機能など、高速性・拡張性・カスタマイズ性の3拍子がそろった設計が特徴です。

特に、金融・ゲーム・行政など異なる業界のニーズに対応できる「サブネット」は、企業が自社仕様のブロックチェーンを容易に立ち上げられる仕組みとして注目されています。実際に、JPモルガン、三井住友フィナンシャルグループ、FIFAなど、国内外の大手組織がAvalanche基盤の導入・実証実験を進めています。

本記事では、企業のアバランチ採用事例をはじめ、サブネットの仕組みやAVAXトークンの役割、将来性に至るまでを詳しく解説します。企業利用と投資の両面から、アバランチの強みを読み解いていきましょう。

💡この記事でわかること
  1. アバランチ取引所の特徴早見表
  2. アバランチの主な企業採用事例
  3. サブネットとは?企業導入が進む理由
  4. 仮想通貨アバランチ(AVAX)の役割
  5. アバランチ(AVAX)の買い方
  6. アバランチの将来性

アバランチ取引所の特徴早見表

取引所 メリット デメリット 現物取引 レバレッジ取引 AVAX
ステーキング
報酬率
取引所手数料
(BTC参考)
出庫手数料 備考
仮想通貨取引所 SBI VCトレード ステーキング途中でも
売却・出金できる
AVAX取引所に未対応 販売所 年率5.3%
手数料差し引き後4.0%*
Maker:-0.01%
Taker:0.05%
無料 *ステーキング報酬率は24年11月実績
仮想通貨取引所 bitbank AVAXの板取引が可能 ステーキング
サービス未提供
現物(取引所・販売所) Maker:-0.02%
Taker:0.12%
0.01 AVAX
仮想通貨取引所 コインチェック 未経験者にも
使いやすいUI/UX
ステーキング
未対応
販売所
取引所
無料 0.1 AVAX
仮想通貨取引所 CoinTrade AVAXのステーキング
サービス提供
AVAX取引所に
未対応
販売所 想定年率4.6 % 0.01 AVAX

アバランチの主な企業採用事例

企業がアバランチを選ぶ最大の理由は、「サブネット(Subnet)」による独自ブロックチェーンの構築が容易で、かつ実用的であることです。サブネットは、トランザクション処理を自社専用に最適化できる設計で、処理コストの削減やカスタマーエクスペリエンスの向上につながります。

また、ユーザー認証やトークン経済の設計、KYC要件の実装なども柔軟に対応可能なため、金融・ゲーム・行政といった幅広い業種で採用が進んでいます。

ここでは、国内外で注目を集める直近の導入事例や概念実証(PoC)の動向を、時系列順にご紹介します。具体的にどのような目的でAvalancheが使われているのか、ぜひ参考にしてください。

直近の主な企業採用・実験例

時期 企業名 概要
2025/05 FIFA Collect 「FIFAブロックチェーン」をAvalanche上にローンチ。処理速度、拡張性、Ethereum互換性でデジタルコレクティブルを強化。
2025/05 Securitize ブラックロックのBUIDLトークンをAvalanche上でDeFiプロトコルEulerと接続。sToken VaultでRWAトークンのDeFi活用。
2025/05 韓国Nexon 人気MMORPG「MapleStory N」をAvalancheサブネット「Henesys」上にリリース。高速かつ低コストの取引を実現。
2025/04 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG) Ava Labsなどと協業し、2025年度下期に企業間決済向けの実証実験を予定。2026年度の本格発行を視野に検討中。
2024/06 株式会社コナミデジタルエンタテインメント NFTソリューション「Resella(リセラ)」をアバランチサブネットで構築。NFTをシームレスに発行・取引でき、日本円決済に対応。
2024/03 Alipay(アリペイ)*概念実証 東南アジア向けWeb3クーポンPoCをAvaCloud管理のサブネットで実施。加盟店とユーザーの新しい接点を創出。
2024/02 韓国ネクソン(NEXON) 「メイプルストーリー・ユニバース」をAvalancheサブネット基盤でオンチェーン開発。
2024/02 米Citi(シティ)*概念実証 PEファンドのトークン化PoCに「Spruce」を使用。Evergreen Subnet上でテスト。
2023/11 JPモルガン*概念実証 OnyxとEvergreen Subnetを接続し、ファンド募集・償還の実験を実施。

サブネットとは?企業導入が進む理由

アバランチの「サブネット」は、企業や開発者が自社専用のブロックチェーンを柔軟に構築できる仕組みです。用途に合わせてネットワークの設定を自由にカスタマイズできるため、金融やゲーム、行政など多様な業種での採用が広がっています。

サブネット構造図
出典:Avalanche Dev Docs

アバランチ上には100以上のサブネットが稼働しており、それぞれが低コスト・高速・高いセキュリティを活かして、特化型のネットワークとして運用されています。代表例として、韓国ネクソンは人気ゲーム「MapleStory N」のインフラに独自のサブネットを導入。自社ニーズに最適化した高速・安全な環境を実現しています。

サブネットの主な特長

  • 用途に合わせて自由に設計:
    取引手数料の無料化や本人確認の義務化など、ユースケースごとに柔軟に構築可能。
  • 専用トークンや報酬設計も対応:独自通貨の発行や、既存のAVAXを用いた経済圏も構築可能。
  • 金融機関向けにも最適化:
    「Evergreen Subnet」では、規制対応や内部ポリシー管理機能を備えたネットワークも展開。

アバランチは、トランザクション確定が約2秒と高速で、他のブロックチェーンとも連携可能な柔軟性を持っています。高性能かつカスタマイズ性の高いサブネットは、アバランチが多くの企業から選ばれる理由のひとつです。

仮想通貨アバランチ(AVAX)の役割

指標
価格 約 3,600 円
過去最高値 約21,000円(2021年11月21日)
時価総額 約1.5兆円
流通供給量 / 最大供給量 約 4.21 億 / 7.16 億 AVAX
TVL(Total Value Locked) 約 16 億ドル
主要なDApps Trader Joe(LFJ)、Pharaoh Ex、Uniswap、GMX
*2025年5月時点

AVAXは、アバランチネットワークの中核となるトークンです。ネットワーク上の取引やスマートコントラクトの実行時に支払う手数料(ガス代)として使われ、支払われたAVAXの一部は焼却(バーン)される仕組みになっています。供給量が抑制され、トークンの価値を保つ設計がなされています。

また、ネットワークの安全性を確保するために、AVAXはステーキングにも利用されます。ユーザーがAVAXを預けることでバリデーターとしてネットワーク運営に参加でき、その報酬としてAVAXを受け取ることができます。特にサブネットを運用する企業や団体にとっては、一定量のAVAXを保有・ステーキングすることが前提条件となっています。

たとえば、100のサブネットが稼働し、それぞれに8名のバリデーターが必要な場合、少なくとも800人分のAVAXがロックされることになります。こうした構造が、AVAXの継続的な需要を支える要因になっています。

アバランチのサブネット運用イメージ
出典:Avalanche Explorer

価格の推移や実用性だけでなく、ネットワーク全体の構造に深く関わっている点からも、AVAXは単なる投資対象にとどまらず、アバランチの成長そのものを支える役割を担っています。

仮想通貨アバランチ(AVAX)を購入、投資するなら、操作が簡単・ステーキングも便利なSBI VCトレードがおすすめ。

仮想通貨アバランチ(AVAX)の買い方

日本円で仮想通貨アバランチ(AVAX)を購入するには、日本国内の暗号資産取引所の口座を開設する必要があります。

以下では、SBI VCトレードを例にAVAXの購入方法を紹介します。

1SBI VCトレード
東証プライム市場に上場しているSBIホールディングス傘下のSBI証券は、国内最大手のネット証券として知られる。SBIVCトレードは金融ノウハウを生かし、安心して取引できる取引所として評価されており、手数料の低さなどで個人投資家から支持を受ける。
販売所のスプレッドが比較的狭い、指値を使える
入出金・暗号資産の出庫手数料無料
ステーキング・貸コインなど豊富な機能
主なサービス
スマホ対応
基本サービスは全てスマホ対応。PCは「トレーダーモード」でさらに高機能に。
セキュリティ
金融大手SBIグループとして最新鋭のセキュリティ。住信SBIネット銀行との連携で入出金がスムーズ
取扱銘柄
36種類

こんな人におすすめ

運営企業への信頼を重視し、投資を始めて徐々にその範囲を広げたい方、ストレスフリーでAVAXを購入し、ステーキングや積立などの便利なサービスを活用したい方に理想的です。申込は最短5分で完了し、「最短当日」には口座開設が完了します。

2bitbank
bitbank(ビットバンク)は、2014年から暗号資産事業を運営している実績ある取引所。関東財務局長(暗号資産交換業者)登録番号 第00004号ミクシィ社とセレス社の持ち分法適用関連会社、ビットバンク株式会社が運営。
取引所のスプレッドが狭い、流動性も高め
取引所のメイカー手数料が好条件
UIや機能がシンプル、初心者にも優しい
主なサービス
スマホ対応
基本サービスは全てスマホ対応。PCと同水準の取引を実現。
セキュリティ
第三者機関による高い評価セキュリティ 国内No.1 *18年10月 ICORating調べ
取扱銘柄
43

ここが便利

出庫対応が速いため、アクティブなトレーダーにとって魅力的。AVAXの購入だけでなく、自分のウォレットで管理し、活用したい方におすすめです。「最短1分*で即時承認され、すぐに取引をスタート」。*申請内容に応じて数日かかる場合があります。

3 コインチェック
コインチェックは、2012年に創業されてから仮想通貨業界をけん引してきた金融庁認可00014号の仮想通貨交換業者。東証一部上場のマネックスグループの傘下に、経営基盤とセキュリティも強化。
未経験者にも使いやすいUI/UX
アプリDL数700万DL*2019年~2024年(AppTweak)
アンケート回答等で貯めたポイントを仮想通貨に交換可能
主なサービス
スマホ対応
保有資産や価格変動がわかりやすい。スマホでもブラウザから取引所を利用可能
セキュリティ
マネックスグループ入り後のセキュリティ強化により暗号資産交換業者の登録を完了。
取扱銘柄
35種類

こんな人におすすめ

投資をお得に始めたい方、マネックス証券やマクロミルのポイントシステムと連携し、1ポイントを1円として使用可能で、持ち出し資金ゼロから投資をスタートできます。

SBI VCトレードの口座開設方法

本人確認書類の提出方法は3種類あるため自身に合った方法を選択しましょう 出典:SBI VC トレード

SBI VCトレードでAVAXを購入するには、まず口座開設を行う必要があります。 口座開設には下記のものが必要になるため、あらかじめ準備しておきましょう。

  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者証明書から1点)

口座開設にあたり、まずはメールアドレスを登録します。「個人のお客様」を選択し、メールアドレスを登録、確認メールを送信しましょう。確認メールが届いたら、メール内に記載されている認証用のURLを開き、パスワードを設定します。

パスワード設定後にSMS認証か電話認証を行い、認証コードを入力したあとに、氏名や住所などの基本情報入力を行います。

基本情報入力後に、情報と合致する本人確認書類を提出します。運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者証明書などの本人確認書類を撮影しアップロードしたあと、本人確認書類と一緒に自撮り・セルフィーを行い、本人確認手続きを行います。

本人確認手続きが終了したら、取引所による口座開設審査が行われ、審査が完了すれば口座が開設されます。

AVAXを購入するための入金方法

AVAXを購入するには、SBI VCの取引口座に日本円を入金する必要があります。「入出金」と記載がある部分をクリック・タップし、「日本円を入金」を選択しましょう。

入金したい金額と銀行を選択し、「金融機関サイトへ」を選択し、自分の選んだ金融機関のサイトからSBI VCトレードへ入金の操作を行い、既定の振込タイミングまで待てば入金が完了します。

AVAXの買い方・購入方法

SBI VCトレードでは、現物取引でAVAXを購入することができ、貸コイン、積立、ステーキングといった運用サービスにも対応しています。

販売所の利用画面 出典:SBI VCトレード

「販売所」は、SBI VCトレードが決めた価格で売買が行えます。「販売所」はシンプルで簡単な操作が可能で、初心者でも安心して取引することができるでしょう。「販売所」では、AVAXを選択し、購入する数量を入力した後、購入をクリック・タップすれば、AVAXが購入できます。

「販売所」には、購入価格と売却価格の間にスプレッドと呼ばれる手数料的な価格差が存在するため、手数料を気にしたり、短期間で売買を繰り返したりする「トレード」には適さないことを抑えておきましょう。

SBI VC トレードではアバランチ(AVAX)のステーキングが便利

ステーキング実績(2024年4月)出典:SBI VC トレード

ステーキングのメリットは、長期保有予定の仮想通貨を預け入れて放置しているだけで、株の配当のようなパッシブインカム(受動的収入)を得られる点にあります。

SBI VCトレードにおいては、アバランチ(AVAX)を口座に預けるだけで、ステーキングサービスの対象となり、毎月資産が増加します。2024年4月の実績では、AVAXのステーキングの想定年率は、約4.5%とされています。

SBI VCトレードのステーキングサービスを利用するための特別な申し込みや手続きは必要ありません。平均保有量に基づき、SBI VCトレードの口座内で毎月自動的に報酬が支払われるシステムです。このサービスはいつでも解約が可能で、資産の引き出しも自由に行えます。

仮想通貨アバランチ(AVAX)を購入、投資するなら、操作が簡単・ステーキングも便利なSBI VCトレードがおすすめ。

アバランチの将来性

アバランチ(Avalanche)の将来性を考える上で注目すべきは、以下のような動きです。① 機関投資家の関与、② 新しいブロックチェーン構造への挑戦、③ 開発者環境の整備、④ 実需の拡大、⑤ ETF申請の進展。それぞれが相互に補完しながら、エコシステムの広がりを支えています。

2025年5月、資産運用大手VanEckは、アバランチ上で構築されるプロジェクトへの投資ファンド「PurposeBuilt」を発表しました。対象となるのは、ゲーム、金融、AIといった分野におけるトークン生成プロジェクト。流動性の高いトークンに加え、余剰資金はRWA(実世界資産)トークンに投じられる計画です。Avalanche基盤の開発が、単なる理論を超えた実行フェーズに入りつつあることを示しています。

同時期、Avalancheは次世代エコシステム「Fusion」の立ち上げも発表しました。これは、特定の分野に特化したブロックチェーン(Composer)と、それを支えるサービス群(Module)を組み合わせた二層構造のネットワークです。医療や分散型AI、DePINといった用途別のネットワークを構築することで、より目的特化型の開発が可能になります。成果ベースでインセンティブが発生する仕組みも、参加者の動機を高める要素となっています。

こうした構想を支える土台として、2024年末に実装された「Etna(Avalanche9000)」アップグレードがあります。従来数十万ドルかかっていたサブネットやL1の構築がほぼ無料で行えるようになり、開発者の参加ハードルが劇的に下がりました。Etna互換のサブネットが急増している背景には、技術的負担の軽減があるといえるでしょう。

金融機関からの評価も高まっています。スタンダード・チャータード銀行は、Etnaの普及とそれに伴うRWA・DeFi導入の進展を根拠に、AVAX価格が2029年までに250ドルに達する可能性を示しました。Ethereum互換でありながら、独自のインフラを低コストで展開できるというアバランチの特性が、今後の成長の支柱と位置付けられています。

RWAの活用事例としては、ブラックロックのファンド「BUIDL」があります。Avalanche上でDeFiプロトコルEulerと接続され、現実資産のトークン化が実際に行われています。5,200万ドル相当の資産がネットワーク上に存在しており、実用段階に入っていることが確認できます。

さらに、2025年3月には米ナスダックが、グレースケールのAVAX現物ETFに関する申請(19b-4)をSECに提出。VanEckもS-1登録書類を提出しており、アバランチ初の現物ETFを巡る動きが活発化しています。ビットコインやイーサリアムに続く存在として、制度面からの評価も進みつつあります。

開発環境の整備、実用性の拡大、金融インフラとの接続性、これらが着実に積み重なり、アバランチはWeb3の中でも次のフェーズを担う基盤として、その存在感を強めています。

記事の監修者

各務 貴仁各務 貴仁
株式会社CoinPost 代表取締役CEO、株式会社SUDACHI Tech 代表取締役、一般社団法人WebX実行委員会 理事。
2017年に日本最大(2024年現在)の暗号資産・Web3メディアCoinPost、2023年よりグローバルカンファレンスWebXを立ち上げる。また、次世代テックを活用した福祉事業Wave3やWeb3に特化した開発支援事業SUDACHI Techも展開する。
2024年には、経済産業省「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」にて有識者委員として選任される。

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