2024年注目の仮想通貨AI関連銘柄10選
2024年、暗号資産(仮想通貨)市場はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)などの主要銘柄が堅調な動きをみせており、総時価総額も年初来より約40%上昇。全体的に活況を呈している。
株式市場では、ChatGPTやBardに代表される生成AI技術の急速な進化と、米国株のエヌビディア高騰に象徴される、人工知能(AI))・半導体関連銘柄がけん引。その影響は仮想通貨市場にも飛び火しており、AI関連銘柄が軒並み急成長を遂げている。
本稿では、AI関連技術を活用した注目プロジェクトの特徴について、詳しく解説。併せて、2024年の年初来上昇率、価格、時価総額、時価総額ランキングを付記する。
上昇率はMessariを、その他のデータはCoinMarketCap、CoinGeckoを参照。(2024年11月6日時点)
仮想通貨のAI関連銘柄とは?
仮想通貨のAI関連銘柄とは、人工知能(AI)技術を活用したブロックチェーンプロジェクトの通貨を指す。
これらは、AIによるブロックチェーンの検証メカニズム改善やAI dAppを通じたサービス提供を目指している。
株式市場でのAI関連銘柄の高騰と同様に、仮想通貨市場でもAI関連プロジェクトへの注目度は高く、大幅な価格上昇を記録する銘柄も出てきている。
注目のAI関連銘柄10選
以降では、市場でトップのAI関連銘柄や、現在注目を集めている新興のAI関連銘柄についても、詳細に解説していく。
スイ(SUI)ー2024年初来上昇率:+177%
スイ(SUI)は、AI技術との統合を進める中で、特にAI駆動の監査ツールの開発に注力している。Sui財団のビジョンは、AIとブロックチェーン技術を統合することで、より安全で効率的、そして使いやすいエコシステムを構築することにある。
関連:Sui開発のMysten Labs AI監査ツールの開発を発表
Mysten Labsは、AIを活用したブロックチェーンのセキュリティ強化に特化しており、Google Cloudとの協業を通じて、継続的なセキュリティ監査やボット検出、ストレステストを実施し、AIの導入によってセキュリティの向上が期待されている。
さらに、AIスタートアップのAtomaと提携し、AIの推論ネットワークをSuiに統合することを発表した。この統合により、開発者はアプリケーション構築でAIを容易に活用できるようになる。
- 価格:2.10ドル(約321円)
- 時価総額:5,984,242,835 ドル(約9,146億円)
- 時価総額ランキング:20位
関連:Sui(スイ)、Web3をAIで変革 エコシステムの最新動向
Suiへの投資に
ニアープロトコル(NEAR)ー年初来上昇率:+133%
NEAR Protocol($NEAR)はAIとブロックチェーンの融合を目指し、次世代のAI研究とアプリケーションのためのエコシステムを構築している。NEARはAI技術をユーザーのニーズに合わせて利用できるようにするビジョンを持っている。
Cosmose AIと連携し、AIを活用した小売パーソナライゼーションを提供しており、NEARは「Near Task」というAI関連のプロダクトを開発中で、AI学習データ提供ツールとしての役割を果たす。
AIとWeb3技術の融合を促進するため、Delphi Labsと共同でアクセラレータープログラムを立ち上げている。
関連:仮想通貨ニアー(NEAR)の買い方、おすすめ取引所比較 AI銘柄として注目
- 価格:3.92ドル(約599円)
- 時価総額:4,781,535,674ドル(約7,305億円)
- 時価総額ランキング:25位
NEARへの投資に
Bittensor(TAO)ー年初来上昇率:+166%
Bittensor(TAO)は、AIとブロックチェーンを融合させたプラットフォームであり、分散型ネットワークを通じてAIの開発と収益化の方法を変えることが目的だ。
Bittensor(TAO)は分散型機械学習プロトコルを利用しており、参加者がAIモデルを訓練し、その貢献に応じて報酬を得る仕組み。
開発者が自らのAIモデルを構築し、共有し、収益化できる環境を整え、AIの民主化を目指している。
暗号資産(仮想通貨)運用会社のグレースケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)がBittensor(TAO)に投資する暗号資産投資信託を2024年8月に発表し、提供されている。
関連:グレースケール、仮想通貨SUIとTAOの投資ファンドを販売開始
- 価格:481.45ドル(約73,600円)
- 時価総額:3,553,499,360ドル(約5,434億円)
- 時価総額ランキング:31位
Fetch.ai (FET)ー年初来上昇率:+345%
Fetch.ai(FET)は、人工知能(AI)とブロックチェーン技術を融合させたプラットフォームであり、データ取引の自動化を目指している。このプラットフォームは、AIエージェントがリアルタイムでデータを収集し、分析することで、ユーザーに最適なサービスを提供することを可能にする。
Fetch.ai(FET)は、Humayun Sheikh氏とToby Simpson氏によって共同開発された。彼らのビジョンは、AIを活用した自律型エージェントが経済活動を自動化し、効率的な取引を実現することである。
Fetch.ai(FET)の提供するプラットフォームでは、AIエージェントが市場の動向をリアルタイムで把握し、最適な取引を行うことで、ユーザーの利益を最大化することが可能。このような自動化されたプロセスは、特に分散型金融(DeFi)やスマートシティの分野での応用が期待されており、Fetch.aiはその先駆けとなることを目指している。
Fetch.ai(FET)、SingularityNET(AGIX)、Ocean Protocol(OCEAN)のトークンを統合する取り組みが行われている。
関連:SingularityNET、Fetch.ai、Ocean ProtocolがAI連合(ASI)に統合 6月13日に完了予定
- 価格:1.29ドル(約197円)
- 時価総額:3,356,959,867ドル(約5,135億円)
- 時価総額ランキング:32位
TAO・FETへの投資に
Bittensor(TAO)やFetch.ai(FET)は、現在国内取引所で取扱いがないので、購入するためには海外取引所やDEXを利用する必要がある。
これらの利用にあたっては、国内取引所で仮想通貨を購入してから、購入した仮想通貨を送付してから初めて利用できるようになる。
国内取引所については、セキュリティに対する信頼度も高い東証プライム上場企業SBIホールディングスの子会社が運営する仮想通貨取引所「SBI VC トレード」が初心者におすすめだ。
Render Network(RENDER)ー年初来上昇率:+176%
Render Network(RENDER)は、GPUの計算能力を必要とするクリエイターと、これを提供するマイニングパートナーを結びつける分散型プラットフォーム。
このネットワークは、クリエイターが自身のプロジェクトに必要な計算リソースを確保できるように設計されている。具体的には、GPUを所有するユーザーがその計算能力を貸し出すことで、クリエイターは高品質なレンダリングを低コストで実現できるようになる。
AI技術の進化は、レンダートークン(RENDER)の成長にとって重要な要因だ。特に、機械学習やデータ解析においては、GPUの計算能力が不可欠。そのため、レンダートークン(RENDER)はAI関連のプロジェクトにおいても重要な役割を果たす。
AIの需要が高まることで、GPUの必要性が増し、結果としてレンダートークン(RENDER)の需要も増加するという好循環が生まれる。
関連:AI・DePIN領域で注目集めるRENDERとIOの買い方 分散型GPUネットワークの将来性
- 価格:4.58ドル(約700円)
- 時価総額:1,797,089,319ドル(約2,749億円)
- 時価総額ランキング:52位
ザ・グラフ(GRT)ー年初来上昇率:+106%
ザ・グラフ(GRT)は、ブロックチェーン上のデータを効率的に検索し、取得するためのプロトコルでユーザーはGoogleのように簡単に情報を取得できる。
このプロトコルは、特に分散型アプリケーション(DApps)やDeFiエコシステムにおいて、必要なデータを迅速に見つけ出すためのツールとして機能する。
これにより、開発者は複雑なデータベースの管理から解放され、よりアプリケーションの開発に集中できるようになる。
ザ・グラフ(GRT)の開発者のビジョンは、ブロックチェーン上のデータをより多くの人々が利用できるようにすることで、Web3の未来を切り開くこと。
開発者は、ブロックチェーン技術の普及と、分散型アプリケーションの発展を目指しており、ザ・グラフ(GRT)を通じてデータのアクセス性を向上させることに注力している。
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- 価格:0.1423ドル(約21.76円)
- 時価総額:1,360,002,065ドル(約2,080億円)
- 時価総額ランキング:64位
GRT・REDERへの投資に
ザ・グラフ(GRT)や、レンダートークン(RENDER)は、現在国内でビットバンクのみが取り扱っている。
ビットバンクは、10年間の安定創業を支えたセキュリティ体制と、取引量の高さ、暗号資産の出庫対応の早さに定評がある。
主力のビットコイン・イーサリアムはもちろん、多彩なアルトコインの現物取引に対応。40銘柄の取り扱いとリーズナブルな手数料設計が特徴だ。シンプルな画面設計により、暗号資産取引初心者にも安心しやすい取引所として支持を集める。
ワールド (WLD)ー年初来上昇率:+223%
ワールド(WLD)は、AI技術の進化に伴い、人間とAIを識別するための新たな手段を提供することを目的としたプロジェクト。このプロジェクトは、AIが日常生活に浸透する中で、個人のアイデンティティを守るための役割を果たすことが期待されている。
ワールド(WLD)は、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏が主導しており、AIとブロックチェーン技術の融合を目指している。アルトマン氏は、AIの進化がもたらす社会的影響を深く理解しており、ワールド(WLD)を通じて、個人のアイデンティティを保護しつつ、経済的な機会を提供することを目指している。
ワールド(WLD)は、偽装IDやAIボットによるサイバー犯罪の問題に対処するために、虹彩認証を用いた個人認証手段を提供する。この手法により、ユーザーは自分が人間であることを証明し、デジタル空間での安全性を高めることができる。
さらに、ワールド(WLD)は、デジタル通貨を通じてベーシックインカムを実現することを目指している。
関連:ワールドコイン(WLD)の買い方、特徴、将来性 サム・アルトマンが目指すAI時代のベーシックインカム
- 価格:1.84ドル(約282円)
- 時価総額:1,127,187,689ドル(約1,724億円)
- 時価総額ランキング:72位
WLDへの投資に
ワールド(WLD)は、現在国内取引所で取扱いがないので、購入するためには海外取引所やDEXを利用する必要がある。
これらの利用にあたっては、国内取引所で仮想通貨を購入してから、購入した仮想通貨を送付してから初めて利用できるようになる。
国内取引所については、セキュリティに対する信頼度も高い東証プライム上場企業SBIホールディングスの子会社が運営する仮想通貨取引所「SBI VC トレード」が初心者におすすめだ。
Akash Network (AKT)ー年初来上昇率:+158%
Akash Network(AKT)は、AIモデルのデプロイをサポートするために設計された分散型プラットフォーム。このネットワークは、開発者がAIアプリケーションを迅速に展開できるようにし、特に高成長分野においてその効率性とコストパフォーマンスを向上させる。
AI技術の進化に伴い、Akash Network(AKT)は開発者にとって不可欠なリソースとなりつつあり、AIの可能性を引き出すための基盤を提供している。
Akash Network(AKT)は、ユーザーが自分のデータを安全に管理できる環境を提供し、AIアプリケーションの開発においてもプライバシーを重視している。この結果、AkashはAI開発者にとって、信頼性の高いプラットフォームとしての地位を確立している。
関連:AI・DePIN関連銘柄「Akash」、コインベースに上場 「エヌビディアGTC AI 2024」本日から開催へ
- 価格:2.34ドル(約359円)
- 時価総額:579,103,949ドル(約887億円)
- 時価総額ランキング:137位
AIOZ Network(AIOZ)ー年初来上昇率:+533%
AIOZ Network(AIOZ)は分散型メディア配信プラットフォームとして、従来の中央集権的なサーバー依存から脱却し、ユーザー間の直接的なコンテンツ共有を実現している。
動画や音楽などのメディアコンテンツにおいて、配信速度の向上とコスト削減を同時に達成。ユーザーは配信への貢献に応じて報酬を得ることができる。
ブロックチェーン技術とAIを組み合わせたシステムを採用しており、AIアルゴリズムによる視聴履歴・嗜好分析で最適なコンテンツを提供し、ネットワークトラフィックのリアルタイム監視と負荷分散を行っている。
従来のメディア配信モデルに比べて大幅なコストの削減が実現され、サーバー維持費や帯域幅コストを抑制し、クリエイターが自由にコンテンツを発信できる環境を提供している。
さらに、ブロックチェーンによる高いセキュリティと透明性により、安心してサービスを利用できる環境を整えている。
- 価格:0.4153ドル(約63.6円)
- 時価総額:470,243,675ドル(約720億円)
- 時価総額ランキング:159位
SingularityNET(AGIX)ー年初来上昇率:+315%
SingularityNET(AGIX)は、人工知能(AI)サービスを提供するための分散型プラットフォーム。このプラットフォームは、AI技術の進化を促進し、開発者や企業が自らのAIモデルを構築し、他者と共有できる環境を提供する。これにより、AIの利用が特定の企業や専門家に限られず、広く一般に開放されることを目指している。
SingularityNETプラットフォームは、AIサービスの開発者とユーザーを直接結びつけることができ、仲介者を排除することでコストを削減し、効率的な取引を実現。これにより、開発者は自らのAI技術を市場に提供しやすくなり、ユーザーは多様なAIサービスにアクセスできるようになる。
SingularityNET(AGIX)は、Fetch.ai(FET)やOcean Protocol(OCEAN)と統合され、新トークンArtificial Superintelligence Alliance(ASI)として再編されることが予定されている。
- 価格:0.5466ドル(約83.7円)
- 時価総額:206,720,473ドル(約317億円)
- 時価総額ランキング:276位
国内で取扱いのない、AI関連銘柄の買い方
AKT・AIOG・AGIXなど、AI関連銘柄の多くは国内取引所での取り扱いが限られているため、以下の手順での購入が一般的となっている。
- SBI VCなどの国内取引所でETHやSOLを購入
- 購入した通貨を海外取引所やDEXへ送付
- 目的のAI関連銘柄と交換
国内取引所については、セキュリティに対する信頼度も高い東証プライム上場企業SBIホールディングスの子会社が運営する仮想通貨取引所「SBI VC トレード」が初心者におすすめだ。
AI関連銘柄への投資のリスク
価格変動リスク:特にAI関連の仮想通貨は、技術の進化や市場の動向に敏感に反応し、短期間で大きな価格変動を見せることがある。例えば、特定のプロジェクトが新たな技術を発表した際、その期待感から価格が急騰する一方で、実際の成果が伴わない場合には急落することもありえる。
流動性リスク:市場での取引量が少ない場合、投資家は希望する価格で売買を行うことが難しくなりることがある。例えば、特定のAIプロジェクトのトークンが流通量の少ない状態で取引されていると、売却したいときに適正価格での取引ができず、結果的に損失を被る可能性がある。
技術的リスク:AI関連の仮想通貨プロジェクトにおいて特に重要な要素になる。プロジェクトが依存する技術が未成熟であったり、セキュリティ対策が不十分であったりする場合、ハッキングやデータ漏洩のリスクが高まる。
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