金融機関も注目
Sei(セイ)は、高速処理と低コストを強みとするレイヤー1ブロックチェーンです。トランザクションは約0.4秒で確定し、DeFi、ゲーム、NFTなど幅広い分野で採用が進んでいます。
2025年10月には、RWAインフラを手がけるKAIOを通じて、世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)、野村ホールディングス傘下のレーザーデジタル(Laser Digital)が運用するファンドがSei上でトークン化され、稼働を開始しました。
これにより、Seiは機関投資家向けのRWA(実物資産のトークン化)基盤としての存在感を高めています。国内ではOKJやBinance Japan(バイナンスジャパン)にも上場しており、日本からも購入しやすい環境が整っています。
本記事では、Seiの特徴から将来性、投資リスクまでをわかりやすく解説します。
Seiとは?── 業界最速水準、取引特化のレイヤー1チェーン
Sei(セイ)は、取引に特化した超高速のレイヤー1ブロックチェーンです。イーサリアムの開発環境の使いやすさと、ソラナ級の処理性能を兼ね備えており、DeFi、ゲーム、NFTなど幅広い分野で採用が進んでいます。
最大の特徴はそのスピードです。トランザクションは約0.4秒で確定するため、DEXやゲームでの「待ち時間」がほぼなくなり、Web2サービスに近い操作感を実現しています。この高速性は、Cosmos系の技術を独自に拡張した仕組みによって支えられています。
また、内蔵された注文マッチングエンジンにより、スムーズで正確な取引が可能。不正な順番飛ばし(フロントランニング)を防ぐ仕組みも備わっており、公平性と信頼性を兼ね備えたネットワークとなっています。
Sei Labs── 創業チームの背景と思想
Seiは、2022年にサンフランシスコを拠点に設立された開発チーム「Sei Labs」によって開発されています。創業メンバーの経歴は以下の通りで、金融・テクノロジーの両分野に強みを持ちます。
- Jayendra Jog氏: 元Robinhoodのエンジニア。高速取引システムに精通。
- Jeffrey Feng氏: Goldman SachsやCoatueに在籍。金融領域での実務経験。
- その他: Google、NVIDIA、Databricks出身の開発者が在籍。
チームは、Multicoin Capital、Coinbase Ventures、Circleなど有力投資家から3,000万ドル以上の資金を調達。構想力と実装力の両面で、Web3市場から高い評価を得ています。(情報:Crunchbase等)
Seiトークンの役割・ユースケース
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| プロジェクト名通貨コード | SEI |
| 公開日 | 2023年8月15日 |
| 流通供給量 | 約63億枚(2025年12月時点) |
| 最大供給量 | 100億枚 |
| 価格 | 0.136ドル(21円) |
| 時価総額 | 8.6億ドル(市場68位) |
| 過去最高値 | 2024年3月:約1.04ドル(約152円) |
| 関連組織 | Sei Labs、Sei Foundationなど |
SEIトークンの用途と報酬設計
SEIは、取引手数料の支払いやガバナンス投票、ステーキングなどに使われるユーティリティトークンです。SeiネットワークはDPoS(Delegated Proof of Stake)を採用しており、トークン保有者はバリデーターとして、または他者に委任することでネットワーク運営に参加できます。
総供給量は100億枚で、約48%がステーキング報酬やエコシステム支援に割り当てられています。公式サイトによれば、ステーキング年利(APY)は約3.7%とされ、中長期保有者にとってはネットワーク貢献と利回りの両立が可能です。*外部サービスでは5%前後と表示されることもあります
過去にはステーキング参加者向けのエアドロップ(最大で総供給量の約3%)も行われており、将来的な追加配布の可能性も示唆されています(※2025年12月時点で公式発表は未定)。
Seiエコシステムの注目材料・将来性
① 柔軟な基盤と育成体制で広がるユースケース

Seiエコシステム参画中のプロジェクト一覧 出典元:Sei公式サイト
Seiは、Cosmos SDKベースかつEVM互換という設計により、Ethereum上のdAppsをコード変更なしで移植可能。さらに、高速処理アーキテクチャを活かしてLayer2やRollupの構築基盤としても活用が進んでいます。
NFT・ゲーム・DeFiなど、取引密度の高いユースケースに最適化された構造を持ち、すでにEthereumやSolana、Polygonなど他チェーンのエコシステムから、150以上のプロジェクトがSeiに参入(公式発表)しています。
2024年以降は、開発者支援ファンドを通じて、地域・分野を超えたユースケース展開も加速。たとえば以下のような支援体制が整備されています:
- Sei Ecosystem Fund:DeFi・ゲーム・NFTなど、あらゆるプロジェクトへの資金提供とグロース支援
- Japan Fund(5,000万ドル):日本のWeb3スタートアップ支援。特にソーシャル・エンタメ分野での実績が増加中
- DeSci Fund(6,500万ドル):医療・科学・ヘルスケア分野に特化し、分散型科学(DeSci)基盤の構築を支援
ユースケースの広がりを象徴する例として、2024年12月にはNFTプラットフォーム「Magic Eden」がSeiエコシステムに参入。25年6月にはUniswap v3がSei上に統合された点が挙げられます。大手プロジェクトの参画は、SeiがDeFi基盤として存在感を高める一因となっています。
②大手機関によるRWAの採用
Seiは、機関投資家向けのRWA(Real World Assets:実物資産のトークン化)基盤としても存在感を高めています。
2025年10月、RWA向けインフラを提供する「KAIO」がSei上でトークン化ファンドの提供を開始。世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)の「ICS米ドル流動性ファンド」、大手ヘッジファンドBrevan Howardの「マスターファンド」、そして野村ホールディングス傘下のデジタル資産子会社「レーザーデジタル」が運用する「Laser Carry Fund」がSei上でトークン化され、金融インフラとしての拡大を進めています。
関連:野村系レーザーデジタル、投資ファンドをSeiブロックチェーンでトークン化
③Seiの現物ETFも申請中
2025年9月、SEC(証券取引委員会)が新たな「一般上場基準(Generic Listing Standards)」を導入したことで、アルトコインETFの審査は簡素化された。9月下旬から10月末にかけては XRP、DOGE、SOL、LTC、HBAR など主要アルトコインの現物ETFが相次いで上場。
特に XRP は上場13取引日で8.24億ドル、SOLも25取引日で6.50億ドルの純流入を記録し、ビットコインETFに次ぐ速度で投資マネーを集めた。
SEI のETF申請は Canary Capital(ステーキング対応型) と 21Shares(現物ETF) が主導。Canaryの商品はすでに SEC の19b-4 受理、DTCC「Active & Pre-Launch」登録まで進んでおり、技術的には上場準備が整った段階に入っている。
また、XRP・SOL ETFの成功は、「ビットコインやイーサに次ぐ第三の投資テーマ」を求める機関投資家の需要を裏付けており、SEIはその受け皿になりうる。流動性拡大・価格発見の効率化・ネットワークステーク量の増加など、ETF承認がもたらす構造的メリットも大きい。
投資リスクと注意事項
Seiは独自の技術とエコシステムを武器に成長を続けていますが、投資やプロダクトの利用にあたっては、以下のような点に注意が必要です。
アンロックによる供給増加と売り圧リスク

出典:tokenomist
Seiトークンの総供給量のうち、2025年12月時点で約63%が市場に流通しており、残りのトークンは今後段階的にアンロック(ロック解除)されていく予定です。
割り当ての内訳を見ると、最大の割合を占めるのは「エコシステム支援」向けの約48%ですが、チーム・初期投資家向けにも全体の約40%が配分されており、これは業界の平均水準にあたります。
特に2027年にかけてはアンロックのペースが加速し、流通量の大幅な増加が見込まれるため、トークン価格への影響(売り圧)には注意が必要です。
過去には、SEIのエアドロップ実施直後に一時的な売りが集中し、価格が10%近く下落したケースもありました。こうした事例からも、供給スケジュールやロック解除イベントのタイミングには注目しておくことが重要です。
開発計画の進捗と実装リスク
GIGAアップデートなど将来的な高性能化に向けた技術的な構想や、AI・API課金との連携など先進的な取り組みは注目に値しますが、これらが計画通りに実装され、十分に活用されるかどうかは不透明です。開発の遅延や仕様の変更、実需の乏しさなどが、期待値との乖離を招くおそれもあります。
したがって、公式のロードマップやGitHub上での開発状況、エコシステムの実利用例を定期的に確認することが重要です。
エコシステム参加における注意点
Seiではエアドロップや高利回りLPなどインセンティブ施策が豊富ですが、報酬終了後に資金が一気に流出するケースも想定されます。また、将来のエアドロップ自体が保証されているわけではありません。
特に開発中のDeFiプロジェクトでは、スマートコントラクトのバグ / ラグプル(開発者による資金持ち逃げ)といった詐欺リスクが残存します。ステーキングでもロック期間中の資産拘束やスラッシング(不正バリデータによる報酬減額)に注意が必要です。利回りだけでなく、コード監査の有無や運営体制を確認した上で参加しましょう。
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