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Binance Japanとは?取扱暗号資産数56銘柄、7つの主要サービスを提供 取扱銘柄数「早期に100銘柄目指す」

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Binance Japanについて

Binance Japan(バイナンス・ジャパン)は、180ヶ国以上で2億3000万人以上のユーザーを抱える暗号資産(仮想通貨)取引所であるBinanceの日本法人で、2023年8月に日本暗号資産交換業者として登録された取引所です。

Binance Japanが取扱う暗号資産は56種類であり、国内の暗号資産交換業者で最多です(24年9月時点)。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)といった主要通貨から、新興の有望プロジェクトまで、幅広い投資機会を提供します。さらに、Binanceグループの世界的なネットワークとセキュリティ基盤により、安全で使いやすい取引環境を実現しています。

現在のところ、Binance Japanは以下の主要サービスを提供しています:

  1. 日本円の入出金及び暗号資産の入出庫
  2. 暗号資産取引所
  3. 暗号資産販売所
  4. シンプル・アーン(暗号資産レンディングサービス)
  5. 自動購入
  6. NFTマーケットプレイス
  7. API接続

将来的には、レバレッジ取引や先物取引の提供も検討されているようです。

「100銘柄を取り扱う」目標に向けて

Binance Japanは24年9月時点で56銘柄を取り扱っており、国内の暗号資産交換業者でトップです。ラインナップは以下の通りです。

Binance Japan 仮想通貨一覧

Binance Japan 取扱暗号資産一覧*

*2024年10月時点
ビットコイン(BTC) イーサリアム・クラシック(ETC) ポルカドット(DOT) クアンタム(QTUM) アルゴランド(ALGO)
イーサリアム(ETH) カルダノ(ADA) エンジンコイン(ENJ) サンドボックス(SAND) アスター(ASTR)
ビットコイン・キャッシュ(BCH) ビルドアンドビルド(BNB) ポリゴン(POL) ステラ・ルーメン(XLM) コスモス(ATOM)
エックス・アール・ピー(XRP) ベーシック・アテンション・トークン(BAT) メーカー(MKR) テゾス(XTZ) アバランチ(AVAX)
ライトコイン(LTC) ダイ(DAI) アイオーエスティー(IOST) チェーンリンク(LINK) アクシー・インフィニティ(AXS)
チリーズ(CHZ) ドージコイン(DOGE) ジャスミー(JASMY) ジリカ(ZIL) シバ・イヌ(SHIB)
ソラナ(SOL) トロン(TRX) オントロジー(ONT) アービトラム(ARB) ヘデラ(HBAR)
ニア・プロトコル(NEAR) オプティミズム(OP) イミュータブルエックス(IMX) ガラ(GALA) ザ・グラフ(GRT)
レンダー(RNDR) ディセントラランド(MANA) イオス(EOS) ファイルコイン(FIL) エイプコイン(APE)
クレイトン(KLAY) リスク(LSK) ラップド・ビットコイン(WBTC) シータ(THETA) スイ(SUI)
サイバーコネクト(CYBER) マスク・ネットワーク(MASK) アプトス(APT) ネオ(NEO) ソーラー(SXP)
トン(TON)

23年8月に開催されたオンライン事業説明会で、Binance Japanの千野代表は「最初の目標は100銘柄を取り扱うこと」と宣言し、今後の取扱銘柄拡大に期待が寄せられています。

また、千野代表は日本独自の銘柄選定方針についても、Binanceグローバルの合意を得ていることを明らかにしました。選定基準としては、暗号資産自体の仕組みや安全性だけでなく、プロジェクトのエコシステムとしての成熟度やコミュニティの規模の大きさ等をもとに厳格な審査を行うとし、立ち上げ間もないプロジェクトよりも一定の実績を伴うプロジェクトを評価しているとしています。

Binance Japanは、100銘柄の早期実現に向けて、国内の他の取引所との銘柄審査連携も視野に入れています。千野氏は日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の元副会長として、審査体制に関する豊富な専門知識を持っています。実際、同氏の貢献により、2021年6月から2023年春にかけて、国内の暗号資産取扱審査プロセスが大幅に効率化されました。

関連:JVCEA、国内の仮想通貨上場審査を大幅効率化へ 「グリーンリスト制度」など導入

Binanceグローバルの強みを活かした日本市場での成長戦略

前述の通り、Binanceは、180以上の国と地域で2億3,000万人以上のユーザーを抱える、世界最大級の暗号資産取引所です。CoinGeckoのウェブサイトによれば2024年10月時点で、日次平均取引量は710億ドル、現物取引量は150億ドルに達しています。

Binanceが世界中で支持される理由の一つに、ローンチパッド(新興プロジェクトへのIEO投資プラットフォーム)、ローンチプール(保有暗号資産をステーキングして報酬を獲得できるサービス)のような革新的なサービスがあります。

Binance Japanの千野代表は、これらのサービスについて「国内規制に対応しながら順次日本市場にも展開していく」と意欲的な姿勢を示しており、具体的な導入時期は未定ながらも、グローバルでの強みを活かしたサービスの拡充が期待されています。

関連:バイナンスが日本進出「Binance Japan(仮称)」とは?期待と影響を徹底解説

ステーブルコインによるビジネス機会の展望と課題

出典:Binance Japan(以下全て同じ)

Binance Japanの事業は暗号資産取引の枠に留まりません。Binanceグローバルのエコシステムを日本の民間企業や行政と連携していくことで、事業展開を図ります。

  1. ステーブルコイン建て取引
  2. 決済プラットフォーム「Binance Pay」の展開
  3. Web3教育プログラムの開発
  4. 地方創生におけるDAOソリューションやNFT発行

24年8月の事業説明会での発表内容によると、Binance Japanは「Binanceグローバルのエコシステムと日本市場をどう繋げるか」を強調。特に、日本円ステーブルコインの解禁に伴う新たなビジネス機会に注目しています。

関連:国内ステーブルコイン解禁の影響は?|WebXレポート&インタビュー

証券会社との提携も視野に

Binance Japanの千野代表は、CoinPostとの独占インタビューで興味深い将来展望を示しました。千野氏は「エコシステムの接続」という概念を提唱し、日本国内の証券会社との提携を通じてBinanceの取引サービスを新規ユーザーに広めていく可能性に言及しました。

この構想は、世界的な金融トレンドとも合致しています。米国では世界的な資産運用大手ブラックロックがビットコインETFの申請を行うなど、伝統金融と暗号資産の融合が進んでいます。千野氏は日本でも同様の傾向が見られると予想し、「将来は暗号資産取引所だけでなく、多くの新しい取引方法が出てくるだろう」と指摘しています。

さらに、千野氏は機関投資家の積極的な参入が取引市場の流動性確保に不可欠だと強調しています。興味深いのは、「Binanceに直接口座を開設する必要は必ずしもない」という柔軟な姿勢です。これは、従来の取引所モデルを超えた、より包括的なビジネスモデルを示唆しています。

千野氏は、2022年7月のBinance日本代表就任以来、その先見性と実行力を発揮しています。Kraken Japanでの2年間にわたるライセンス取得経験を背景に、株式会社サクラエクスチェンジビットコインの買収をわずか4ヶ月で成功させるなど、迅速かつ戦略的な経営手腕を見せています。

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記事の監修

各務 貴仁各務 貴仁
株式会社CoinPost 代表取締役CEO、株式会社SUDACHI Tech 代表取締役、一般社団法人WebX実行委員会 理事。
2017年に日本最大(2024年現在)の暗号資産・Web3メディアCoinPost、2023年よりグローバルカンファレンスWebXを立ち上げる。また、次世代テックを活用した福祉事業Wave3やWeb3に特化した開発支援事業SUDACHI Techも展開する。
2024年には、経済産業省「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」にて有識者委員として選任される。

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