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ウォーレン米議員がCFTC議長に書簡、仮想通貨規制後退と政治介入を追及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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  • CFTC執行件数が政権交代後1年間で58件から11件に急減
  • ウォーレン議員が6月18日までに資料提出を要求

CFTCの規制後退を追及

エリザベス・ウォーレン米上院議員は先週金曜日、米商品先物取引委員会(CFTC)のマイケル・セリグ議長に公開書簡を送付し、仮想通貨・予測市場規制の後退とトランプ政権による介入疑惑について説明を求めた。

書簡でウォーレン議員が最も深刻な問題として指摘したのは、執行活動の激減だ。2024会計年度にCFTCは58件の執行措置を取り、170億ドル超の制裁金を獲得した。ところがトランプ大統領への政権交代後の12ヶ月では、執行件数は11件に減少し、制裁金総額も10億ドル未満に落ち込んだ。そのうち現政権が自ら提訴した案件から得た制裁金は1,000万ドルにも届かなかったという。

また、人員面でも深刻な縮小が進んでいると指摘されている。ロイターなどの報道によれば、CFTCは職員数を約25%削減した。さらにポリティコは6月1日、CFTCが職員に対して早期退職パッケージや割増退職金を提示していると報じており、ウォーレン議員は規制能力の一層の低下を懸念している。

利益相反疑惑と政治的圧力

書簡はトランプ一族とCFTC規制対象企業との関係にも踏み込んでいる。前任の代行議長キャロライン・ファム氏が、トランプ家と関係のある企業の規制上の取り扱いを有利にするよう少なくとも3度介入したとニューヨーク・タイムズが報じたと、書簡は言及している。

具体的には、ドナルド・トランプ・ジュニア氏の投資ファンドによる出資後にポリマーケットの申請を承認し、トランプ関連企業「アメリカン・ビットコイン」と関係する仮想通貨取引所ジェミナイの申請を優先審査し、トランプ・メディア&テクノロジーと取引関係にある仮想通貨取引所クリプト・ドット・コムへの懸念を示した職員を退けたとしている。

さらに、セリグ議長自身の判断についても書簡は言及している。ウォーレン議員によれば、ジェミナイに対するCFTCの500万ドルの制裁を、裁判所に取り消し申請するよう指示したという。同社を創業したウィンクルボス兄弟はトランプ大統領の選挙運動に各100万ドル相当のビットコインを寄付した経緯がある。

一方、セリグ議長は4月の下院農業委員会での公聴会で、AIツールを活用した業務効率化を推進しており「これまで以上に効率的かつ効果的に機能している」と述べていた。

CFTCは、仮想通貨産業の規制緩和・市場拡大に積極的に動いている。5月29日には予測市場プラットフォームのカルシ傘下のKalshiEXによるビットコイン現物価格参照型の無期限先物「BTCPERP」を米国初の規制内無期限先物として承認し、同日コインベースにも事実上の提供許可となるノーアクションレターを発出した。執行を絞りながら業界への扉を開く姿勢が、ウォーレン議員が指摘する「業界寄り」の構図を象徴している。

関連記事:CFTCがビットコイン無期限先物を解禁、米国機関投資家のオフショア依存に終止符

米CFTCは29日、KalshiEXのビットコイン無期限先物(BTCPERP)を先物契約として承認した。CoinbaseもDeribit経由の仮想通貨デリバティブ提供でノーアクションレターを取得し米国内でのパーペチュアル取引が正式に解禁された。

議会立法との複合リスク

書簡はCFTCの規制能力低下と並行して進む立法動向も問題視している。議会ではクラリティー法案の審議が進んでおり、成立すれば仮想通貨市場の監督の大半がCFTCに移管される見通しだ。書簡では、予測市場業者がスポーツ賭博やカジノゲームを州法・部族法の規制外で提供できるようにするDeFiの抜け穴をクラリティー法案に盛り込もうと、業者側がCFTCに働きかけていないかも問いただしている。

ウォーレン議員は、2026年初頭時点でカルシとポリマーケット合計の時価総額が約600億ドルに達し、2030年までに予測市場の取引高が1兆ドルに達するとの試算もある中、CFTCが人員を削減しつつ管轄領域を拡大することへの懸念を示し、2025年1月20日以降のCFTC職員の異動・停職・配置換えの全リスト、ポリマーケットやジェミナイへのノーアクションレターの全行政記録、クラリティー法案に関する予測市場業者とのすべての通信記録など複数の資料を、6月18日までに提出するよう求めている。

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