WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

グレースケール・リサーチがハイパーリキッドを高評価、「デジタル資産分野の傑出した成功事例」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 2025年の手数料収益は約8億ドルに達する
  • HIP-3累計取引高は2,300億ドルを超えた

ハイパーリキッドの成功要因

グレースケール・リサーチは27日公開のレポート「Hyperliquid Breaks the Mold(ハイパーリキッドは既存の枠組みを打ち破る)」で、ハイパーリキッドを「現代のデジタル資産業界における傑出した成功事例」と高く評価した。

ハイパーリキッドの中核を成すのは、永久先物に特化した分散型取引所(DEX)だ。同プラットフォームは大手中央集権型取引所(CEX)と遜色のない高速な注文執行、厚い流動性、24時間取引環境、洗練されたUIを実現。しかし同時に、DeFiの基本原則であるセルフカストディや高い透明性を維持している点が強みとなっている。

ハイパーリキッドは、2023年8月のパブリックローンチからわずか3年足らずで目覚ましい成長を遂げている。レポートによると、同プラットフォームは2025年に約2.9兆ドルの永久先物取引高を記録し、約8億ドルの手数料収益を達成。現在は約70億ドルの建玉(OI)を保有しており、建玉ベースでは永久先物取引所として世界の上位3〜4位にランクインする規模に達していると指摘した。

グレースケールは、ハイパーリキッドが急成長した背景として、主な要因として以下の5点を挙げている

  • プロダクトを特化:永久先物取引を中心に設計、トレーダーの需要を優先し差別化
  • 市場選定の的確さ:トレーダー視点で取引量の少ないニッチな資産や勢いの強い資産を提供
  • プラットフォームの柔軟性:HIP-3フレームワークを通じ、サードパーティによる永久先物市場の構築を可能に=オープンな市場創造モデル
  • 普及のインセンティブ:ビルダーコードとフロントエンドモデルで、外部サービスが同一の流動性基盤へユーザーを誘導するインセンティブを構築。Phantomウォレットはこの仕組みを活用し、累計1,970万ドルの手数料収入を獲得
  • コミュニティ重視:Hypeトークンをユーザーを中心に配布し、実際の利用者・開発者との信頼を構築

レポートは、個々の強みはそれぞれ単独で機能したのではなく、互いに連動して強力なネットワーク効果を生み出していると指摘する。ハイパーリキッドは、流動性と流通、開発者インセンティブの相互作用により競争優位性を維持しており、「流動性は流通を促し、流通は取引量を増加させ、取引量はプロトコルの経済基盤を強化する」という好循環が生まれていると分析している。

Hypeトークンの経済モデル

近年の大型仮想通貨プロジェクトとしては極めて異例なことに、ハイパーリキッドはベンチャーキャピタル(VC)からの資金調達を行っていない。ネイティブトークン「Hype」は、総供給量の約30%が初期ユーザーやエコシステム貢献者に直接エアドロップされた。そのため、初期の保有者層は既に製品を理解しているユーザーやトレーダー、コミュニティメンバーで構成されることとなり、コミュニティとの強固な信頼関係の構築につながった。

レポートは、HYPEの価値は取引手数料とその機能的な有用性から生じると指摘している。

ハイパーリキッドは、DEXにおける取引手数料の大部分を自動的にHYPEの買い戻しに充てる「アシスタンスファンド」という仕組みを採用。手数料が同基金に充てられると、その手数料でHYPEを買い戻し、買い戻された HYPEはバーンされる。バーンが新規発行量を上回るため、HYPEの流通量は時間と共に減少する傾向にある。

 

エコシステム内でHYPEは以下の用途に利用されている。

  • ステーキング:ネットワークセキュリティ(バリデータ)・手数料割引
  • HyperEVMのガス代支払い
  • HIP-3市場展開時の担保(最低50万HYPEをステーキング)

関連記事:ハイパーリキッド最高値更新 アナリストが指摘する3つの買い支えメカニズム

仮想通貨HYPEの上昇についてアナリストが分析。ETF上場よりも、取引手数料による買い戻しなど3つの要因が価格の後押しになっているとの見解を示した。

今後の展望とリスク

現在、ハイパーリキッドの収益の大半は依然として取引手数料に依存している。ただし、同プラットフォームは複数分野で競争力を持つ「総合金融サービスプラットフォーム」へと進化しつつあるとレポートは指摘する。特に最も有望な要素として、オープンアーキテクチャのアプローチを他の製品領域にも拡張している点が挙られる。

新機能は通常、ハイパーリキッド改善提案(HIP)を通じて導入されるが、実際の製品開発を担うのはハイパーリキッド開発チームではなく、サードパーティの開発者だ。

HIP-3では、開発者が株式、商品、インデックス商品といった仮想通貨以外の資産を含む新たな永久市場の構築が可能となっている。実際に、原油や金・銀の永久先物取引において、同プラットフォームは存在感を高めている。

レポートによると、2月の銀価格急騰時には、1日あたりの出来高が40億ドルを超えた。また、中東情勢が緊迫する4月9日には、HIP-3の原油永久先物の24時間取引高が40億ドルを突破し、一時的にビットコイン(BTC)先物を上回った。

さらに現在、HIP-3を通じて公式ライセンスを取得したS&P 500の先物契約の取引も可能になっており、週末を含めたリアルタイムで取引が行われている。

レポートによると、HIP-3の累計取引高はローンチ以来2,300億ドルを超え、現在は140種類以上の取引ペアが稼働している。また、HIP-4により、予測市場に類似した「アウトカム市場」への展開も進められている。

グレースケールは、ハイパーリキッドを「ブロックチェーンベース金融の未来像」と結論づけている。

関連記事:ハイパーリキッド、オフチェーンイベント対応の正規予測市場を新たに展開

ハイパーリキッドがオフチェーンイベント対応の正規予測市場を開始。バリデーターが投票でHIP-4市場の展開・決済を管理する新たな分散型の仕組みを導入した。

一方で、レポートはHYPEへの投資に関して、以下のリスク要因も指摘した。

  • 高いボラティリティ:年率換算で約80%と、ビットコインを約40ポイント上回る
  • バリデータの集中:中央集権的な構造で、クローズドソースのソフトウェアで運用されている
  • 規制に左右される成長余地:特に米国の規制緩和が進まない場合、利用地域が限定され、成長が抑制される可能性
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/14 火曜日
21:55
テスタ × 渡辺創太 デジタル金融、ぶっちゃけ投資はどう変わる?|WebX2026
WebX 2026のデジタル金融対談を詳報。テスタ氏はビットコインを有事のヘッジと位置づけ、渡辺創太氏は株式トークン化の本命は2029年と予測。金商法移行とパーペチュアル合法化が市場に何をもたらすかを読む。
15:59
トークン化MMF・RWA、兆円市場への本格シナリオ|WebX2026
ブラックロック・フランクリン・テンプルトン・Securitize Japanが登壇。トークン化MMFの3つのユースケース、DeFiとの連携条件、トークン化株式の可能性、そして「2033年に3,000兆円市場」へ日本がどう挑むかを徹底討論。WebX 2026レポート。
15:10
ドップラーとSBIデジタルファイナンスが提携、XRP金融インフラを整備
ドップラーファイナンスとSBIデジタルファイナンスが機関投資家向けXRP金融インフラの整備に向けた戦略提携を発表。XRPおよびトークン化資産を活用した機関向けソリューション開発と日本市場でのトークン化金融インフラ普及を共同で進める。
13:55
ロビンフッドチェーン、初週でDEX取引量5000億円突破 ミームコインが牽引
ロビンフッドが1日にローンチした独自L2「ロビンフッドチェーン」が、稼働初週でDEX取引量31億ドル超を記録し、ソラナ・BNBチェーンに次ぐトップ5入りが判明した。一方、実際の取引を牽引したのは同社が注力するRWAではなくミームコイン市場だった。
13:12
暗号資産ETF解禁へ、金商法改正の意義と課題|WebX2026
金商法改正で暗号資産が投資商品として法認知される。WebX 2026で木原誠二議員・河合健弁護士・保木健次氏が議論したETF解禁・申告分離課税20%・責任準備金・レバレッジ規制緩和の論点をレポート。
11:35
米ニューハンプシャー州知事「ブロックチェーン基本法」に署名、仮想通貨の権利を保護
米ニューハンプシャー州でブロックチェーン基本法が成立。仮想通貨の自己保管や決済利用、マイニング、ステーキングなどを法的に保護し専門の裁判部門も設置する。
11:00
中国の幹部検察官ら、匿名仮想通貨やミキサーの利用をマネロンの推定根拠にすべきと提案
中国の最高人民検察院のウェブサイトに、仮想通貨を利用したマネーロンダリングの規制に関する提案が掲載された。現時点では法的拘束力はないが、中国の最高検察機関が掲載した内容であるため関心を集めている。
10:41
インフキュリオンとDCP、DCJPYの決済基盤連携で基本合意
インフキュリオンとDCPが、トークン化預金DCJPYを軸とした決済基盤の社会実装に向け基本合意書を締結。AIエージェントが自律的に決済を行う時代を見据え、カード決済・給付金・目的別貯金の3領域でユースケース検討を始める。
10:13
100億円から1兆円規模へ、JPYC・JPYSC両代表が語る円ステーブルコインの事業戦略
現在130億円規模にとどまる円ステーブルコイン市場。WebX 2026でJPYC・SBI VCトレード・Startale Group 3社が語った1兆円シナリオ、規制緩和の課題、機関投資家向け展開の全容をレポートする。
09:20
トランプ大統領、クラリティー法の可決を上院に要請
米トランプ大統領は急逝したグラム議員を追悼しつつ、仮想通貨市場構造法案(クラリティー法)の審議推進を上院に要請した。法案では倫理条項をめぐり与野党の対立が続いている。
09:02
次世代決済の分岐点、サークル・JPモルガン・ソラナ責任者が対談|WebX2026
ステーブルコインかトークン化デポジットか、サークル・JPモルガンキネクシス・ソラナ財団が「競合ではなく用途別の共存」と言う答えを示した。アジアでのUSDC実装事例から、エージェンティックコマースという次の波まで、WebX2026の議論をレポートする。
08:00
アジアは仮想通貨大国になれるのか?政策・信頼・流動性の三本柱を問う|WebX2026
台湾新法・信頼の設計・流動性のオンショア化——アジアが仮想通貨大国になるための三本柱を、立法委員葛如鈞氏、ジーエスアールCJ氏、バックパックのカン・サン氏が議論した。
08:00
米クラリティー法、上院審議再開で4週間の最終局面へ
米上院が会期を再開し、クラリティー法の採決に約4週間の審議期間が残された。グラム議員の死去とマコーネル議員の欠席で共和党の余裕は事実上ゼロとなり、倫理条項の決着と民主党票の獲得が法案の成否を握る。
07:45
JCB、USDCの訪日客向け決済を検証へ
JCBは、サークルの関連企業と協業することで合意。訪日客向けに都内の1店舗で米ドルステーブルコインUSDCの決済の検証を開始し、他の加盟店への拡大を検討する。
07:22
JPYSCが描く信託型円ステーブルコインの未来|WebX2026
WebX2026 セッションレポート JPYSCが描く信託型円ステーブルコインの未来 渡辺創太 × 近藤智彦 Startale Group CEOの渡辺創太氏と、SBI VCト…
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧