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ビットコイン年初来安値更新、米金利上昇と複合悪材料が重荷|仮想NISHI 仮想通貨アナリストが相場分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。

クリプト市場マーケットレポート(6/6日 AM7時執筆)

寄稿者:仮想NISHI仮想NISHI
クリプトアナリスト。BTC Status Alert制作協力者、DECOCHARTの企画・監修者。著書に『暗号資産の裏・投資戦略』。日本の業界に必要な投資関連情報の配信に携わっている。

ビットコイン(BTC)は6月6日未明、年初来安値を更新した。6万ドルを下回るのは2024年10月以来約1年8カ月ぶりとなる。

ビットコイン価格

出典:Coinpost Terminal

背景には、5日に公表された米雇用統計が市場予想を上回る内容となったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和期待が後退し、金利上昇観測が強まったことがある。金利上昇は、金利のないビットコインに売り圧力をもたらした。

加えて、複数の悪材料が重なっている。第一に、史上最大規模とされるSpaceX社のIPOを控え、投資マネーが株式市場へ流出するとの観測が強まっている。第二に、経営破綻したマウントゴックス(Mt. Gox)による大規模な資金移動が確認されており、将来的な売却への警戒感が高まっている。

第三に、ストラテジー社によるビットコイン売却を受け、暗号資産トレジャリー企業全体の財務健全性に対する懸念が広がっている。さらに、米国におけるクラリティー法案の成立可否について依然として不透明感が残っていることも、市場心理を冷やす要因となっている。

背景記事:マイケル・セイラー「ビットコイン急落の原因は資本ローテーション」 市場の見通しは?

マイケル・セイラー氏がビットコイン急落についてAI関連への資本シフトと分析。

6月5〜6日相場状況

今回の下落局面では、現物市場における成行売り断続的に発生した。デリバティブ主導ではなく現物主導の下落であった点が特徴的である。

Bitcoin Buy vs Sell

また、オーダーブック(板情報)を見ると、主要な流動性帯を除いて板が薄い状態が続いている。買い注文・売り注文ともに厚みが限定的であり、比較的小規模な注文でも価格が大きく変動しやすい環境となっている。このため、短期的にはボラティリティの高い相場展開が継続する可能性が高い。

オーダーブック

オプション市場ではPCR(プット・コールレシオ)が上昇している。年初来安値を更新した後も投資家心理の改善は見られず、むしろ下落リスクへの警戒感が強まっていることが示唆される。

オプション市場

現状分析(6月6日 AM7時)

ビットコインは年初来安値を更新したものの、依然として予断を許さない状況が続いている。

今回の下落要因の一つとされるSpaceX社のIPOはまだ実施されておらず、資金流出圧力が今後も継続する可能性がある。また、米雇用統計の強さを受けた金利上昇圧力、Mt. Goxによる資金移動に伴う売却懸念、クラリティー法案の先行き不透明感、仮想通貨トレジャリー企業の財務悪化懸念など、主要な懸念材料はいずれも解消されていない。

解説記事:大型IPOでビットコインが下がる理由|資金捻出売りの仕組みと過去事例【2026年】

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市場参加者のセンチメントは依然として弱く、積極的な買い材料も乏しい状況である。当面は神経質な値動きが続く可能性が高く、特にSpaceX社のIPO動向やクラリティー法案を巡る議論の進展が市場の方向性を左右する重要な材料となりそうである。

少なくとも、SpaceX社のIPOが一巡し、クラリティー法案の見通しが明確になるまでは、ビットコイン市場は上値の重い展開が続く可能性が高いと考えられる。

  • 6/11 欧州中央銀行(ECB)政策決定会合
  • 6/12 SpaceX社・IPO
  • 6/中 米上院本会議・クラリティー法案審議(詳細日程未定)
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