- グラム議員急逝が票に影響する可能性
- 倫理条項が主な争点の一つ
米国のリード維持に重要と呼びかけ
米国のドナルド・トランプ大統領は13日、暗号資産(仮想通貨)市場構造法案(クラリティー法)の可決を上院に要請した。一方、同法案では倫理条項をめぐる対立も続いている。
トランプ大統領は、週末に急逝したリンジー・グラム上院議員(共和党)を追悼し、同法案の迅速な審議・可決を強く求め、以下のようにトゥルース・ソーシャルに投稿した。
「クラリティー法」の強力な支持者であったリンジー・グラム上院議員に敬意を表して、米上院はこの法案を可決すべきだ。
中国やその他の多くの国々は、この大きな金融上の出来事、そして我々が現在リードしつつも彼らが激しく追い上げているAI(人工知能)の分野において、完全な支配権を握ることを望んでいる。どちらの分野でも中国に勝たせてはならない!
仮想通貨関連法の成立を推進してきたシンシア・ルミス上院議員(共和党)も13日、トランプ氏に賛同し以下のようにXに投稿した。
トランプ大統領の意見に全面的に同意する。グラム上院議員は私の良き友人であり、デジタル資産を含むあらゆる分野において、米国が主導的な役割を果たし続けるようにすることに情熱を注いでいた。
グラム氏はゴルフや選挙イベントを共にするなどトランプ氏の側近であり、クラリティー法やジーニアス法を主導する議員ではなかったものの、それらを支持してきた。分散型金融(DeFi)に税務報告要件を課す規則を廃止する法案にも賛成票を投じていた。
一方で2023年には、エリザベス・ウォーレン上院議員(民主党)と共同で、仮想通貨業界に対するマネロン対策の規制を強化する法案も提出していた。
上院は8月7日の夏季休会まで約4週間の審議期間を残すのみとなっているところだ。グラム議員の死去により共和党は一票も失えない状況に追い込まれ、民主党票の獲得が以前にも増して不可欠な条件になったと見られている。
関連記事:米クラリティー法、上院審議再開で4週間の最終局面へ
米上院が会期を再開し、クラリティー法の採決に約4週間の審議期間が残された。グラム議員の死去とマコーネル議員の欠席で共和党の余裕は事実上ゼロとなり、倫理条項の決着と民主党票の獲得が法案の成否を握る。
倫理規定が成立のハードルに
現在特に争点となっている事項には、倫理規定を盛り込むかどうかという点がある。
大統領、副大統領、議員、その他の政府高官が在任中にデジタル資産から利益を得ることを制限する内容だ。関係筋によると、13日の時点で、法案の現行条文には倫理規定が含まれていないとされる。
一方でウォーレン議員は倫理条項を求めて上院多数党院内総務のジョン・スーン氏らに書簡を提出。同条項が組み入れられない場合、米国民の利益を犠牲にして大統領とその家族に露骨な利益を与えることになりかねないと主張している。
関連記事:トランプ大統領が仮想通貨収益批判に反論、「違法でない」
トランプ大統領は3日、CNBCの単独インタビューで仮想通貨事業への批判に反論した。年次資産開示ではワールドリバティファイナンシャルのトークン販売やミームコイン事業から計12億ドル超の仮想通貨関連収益が判明しており、民主党議員はクラリティー法への倫理条項明記を求めている。
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