ビットコイン半減期に向けた海外分析、過去の仮想通貨相場が「底値と2倍の高騰」を示唆
- ビットコイン半減期に向けて2倍に高騰 海外アナリストが分析
- 海外のアナリストplanB氏は10日、ビットコイン価格が次回の半減期までに2倍まで高騰とする分析を発表。過去チャートとの再現性だけでなく、月次RSIの事例やマイニング難易度の調整タイミングを元にした、興味深い相場分析を掲載した。 現在の底値感や、今後の上昇余地を算出している。
ビットコイン半減期に向けて2倍に高騰 海外アナリストが分析
海外のアナリストplanB氏は10日、ビットコイン価格が次回の半減期までに上向きに転じ、2倍まで上昇するとの分析を行なった内容を公開した。
これまでの半減期論に加え、注目の分析結果が新たに2点明らかになったため、記事で紹介する。
ビットコインの半減期は、ビットコインのマイニング報酬が減額される時期のことで、マイニングで報酬として市場に供給されるビットコインの量が減少し、市場に売り圧力となり得る市場供給量が低減されることで、価格の上昇要因時期として注目されているシステムだ。
ブロック数から逆算した場合、2020年の5月(440日後)に次回の半減期が予定されており、12.5BTCから6.25BTCに減額が行われる。(カウントダウンサイト:bitcoinblockhalf.com)
過去2度の半減期を行なったBTCの価格推移は、50BTCから25BTCに減少した2012年の11月末を期に、価格が上昇に転じ、キプロス危機でのビットコイン需要拡大などを受け、4ヶ月で10倍以上と大きく高騰した。
また、25BTCから12.5BTCに減少した2016年7月には、1回目の高騰が投資家に意識され、半減期に向けて約2月間で2倍近い高騰を記録、半減期を迎える直前に反落するなど、「Buy the rumor, Sell the fact:噂で買って事実で売れ」といった事実売りの動きも見られた。
このように、ビットコインの一大イベントとも言える半減期は、これまでも上昇イベントとして度々話題にあがったが、事実ベースの新たな二つの根拠が、海外アナリストから提示された。
planB氏の半減期に向けて、ビットコインが上昇する分析する根拠は、以下の2点だ。
- 月次のRSI
- マイニングデフィカルティの調整タイミング
月次のRSI
過去のビットコイン価格推移を元にして算出された月次RSIが、直近で上昇に転じたという。
RSI(相対力指数)とは
RSIとは、直近の一定期間において終値ベースで上昇変動と下落変動のどちらの勢いが強いのか計測する指標相場の強弱を示すテクニカル指標で、株式の世界では、一般的には70%以上だと買われ過ぎ、30%以下になると売られ過ぎと言われてる。
過去の月次RSI推移を見ると、ビットコイン誕生から2度目の40付近まで下落しており、2019年2月から3月にかけて上昇に再度転じたことがわかった。
また、重要な点として、過去の半減期タイミングで、RSIが共に70まで上昇しており、過去2度に渡って同一パターンを示していることが見えてきた。(チャート内黒丸が半減期時期)
このRSI推移を見ていくと、下落していたビットコインが半減期に向けて反転上昇、半減期タイミングで一度反落し(押し目を作るようにして)、再上昇に転じていることがわかる。
RSIは、価格推移に連動しているため、そのタイミングで価格が上昇している傾向を示しているが、このRSIの推移に対して過去相場の再現性が見られた場合、現在のRSIが底であり、半減期に向けてRSI70まで上昇する可能性があるというのが、今回の公開されたplanB氏の分析だ。
planB氏は、相対力指数となるRSIから、2020年の5月を目標に、RSI70まで到達すると予想。価格にして8,000ドルから10,000ドルが、この水準にあると分析した。
なお、RSI上での天井は、2017年末のバブル時期を含め、3度95%以上までRSIが高騰しているタイミングがあり、その付近からの急落が確認されている。(TradingViewで月次RSIを表示)
マイニングデフィカルティの調整タイミング
また、このRSI推移に加えて、底値を見る指標として、月次のビットコインデフィカルティ調整タイミングに関する分析を掲載した。
この分析は、ビットコインマイニングハッシュレートに基づき算出される、ビットコインマイニングの難易度推移に関するもので、過去のマイニングデフィカルティが月次でプラスで推移しているものを青丸、マイナスで推移しているものを赤丸で掲載している。
このチャートを見ると、過去ビットコインデフィカルティの推移は、2011年から連続した上昇基調で推移していることがわかるが、過去に3度、月次でマイナスに転じている期間があることが明らかになった。
この難易度マイナスの期間が、ビットコインの底値付近にあることを指摘するplanB氏は、マイナス水準に転じた「2018年末」を底値とみる一つの指標であると分析した。
注目ポイントとして、難易度がマイナスに転じたタイミングでも断続的な下落には至っていない点と、多少の下落ではなく、相場下落の最終局面(下落基調の相場の最後の急落タイミング)で、ハッシュレートと難易度が急落しているポイントがある点が挙げられる。
マイナーの買い支え論が出てきているのも、このような動きが背景としてある可能性はあるが、マイナーの一時撤退タイミングが、相場の底値とみる分析には、注目だ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します