米メトロポリタン銀行、仮想通貨テザー(USDT)口座を半年以内に凍結する方針
- テザーの口座を半年以内に閉鎖する|米メトロポリタン銀行
- 米メトロポリタン銀行が、USDT発行会社テザーとその関連会社の法人口座を半年以内に停止する方針を明らかにした。NY司法当局とBitfinexの裁判で、調査権限を証明する最新文書が原因と考えられる。
NYAGはテザーを調査する権限があると主張
米メトロポリタン銀行の広報担当者は、米ドルステーブルコイン発行会社テザーおよびその関連会社の法人口座を停止するまでの期間が、残り半年未満であると、米仮想通貨メディアCoinDeskに語った。
テザー社とその姉妹会社である仮想通貨取引所Bitfinexが関わる資金不正利用の疑いを告発したニューヨーク州司法当局(NYAG)は、7月8日に新しい文書を公表した。
その文書には、テザー社が米国に拠点を置く二つの銀行「メトロポリタン銀行」と「米シグネチャー・バンク」に口座を持っていることが示されている。
これらの文書は、NYAGが越権行為を行なっていると主張するBitfinex側の異議に対して、NYAGがテザー社がニューヨークの顧客を抱えているため、調査する法的権限があるという主張の根拠として提示したものだ。
米メトロポリタン銀行はテザー社とその関連会社の口座停止を要求
7月10日、メトロポリタン銀行の広報担当者は関連の3つの口座については最小限の利用だったと明かした。
メトロポリタン銀行は、Tether Holdings LTD、iFinex IncとDigfinex Incの限定された法人口座を持っているが、これらの口座のアクティビティはごくわずかで、口座開設から5か月以内に閉鎖を要求している。
また、同広報担当者は、銀行自身が口座の閉鎖を要求したと語り、Tether社、iFinex、Digfinexからの要求ではないことを強調している。
一方、シグネチャー・バンクの広報担当者はこの件についてのコメントはなく、CoinDeskに対して「顧客に関する事項についてはコメントをしない」と述べている。
なお、Bitfinexの広報担当者にコメントを求めたが 回答はなかったという。
NYAGはBitfinexが8億5000万ドルの損失を隠蔽したとして、テザー社の準備金から最大9億ドルを借り入れた可能性を調査している。この準備金は、理論的には、テザーが以前に米ドルで1対1の裏づけがあったと主張していたUSDTを裏付けるためのものだ。
Bitfinex、Tether社やその関連会社は、7月22日までにNYAGの最新の申し立てに対する書面上の回答を提出する必要がある。訴訟自体は1週間後に法廷に持ち込まれ、公聴会は29日に予定されている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します