はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ステーブルコイン・CBDC・トークン化預金は共存できるか 官民が「通貨の新OS」を議論|MoneyX 2026

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「通貨の新OS」実現へ官民が構想

次世代金融カンファレンス「MoneyX 2026」が2月27日、東京・ザ プリンス パークタワー東京で開催された。

「Connected Money Paradigm」と題したセッションでは、ステーブルコイン・トークン化預金・CBDCという3種のデジタルマネーがどう共存し、社会経済の基盤を刷新するかについて、発行事業者・規制当局・インフラ開発者がそれぞれの立場から議論した。

登壇者は以下の通り。

  • 平子 惠生(ディーカレットDCP 取締役 副社長執行役員 COO)
  • 鳩貝 淳一郎(財務省 デジタル通貨企画官)
  • 齊藤 達哉(Progmat 代表取締役 Founder and CEO)
  • 岡部 典孝(JPYC 代表取締役)
  • 副島 豊(SBI金融経済研究所 研究主幹)※モデレーター

JPYC代表の岡部氏は、同社が発行する日本円ステーブルコインの累計発行残高が約13〜14億円に達し、月次平均約69%のペースで成長していると報告した。保有者数は約81,000人、一人当たりの平均購入額は約11万円。

同氏はセッション当日の朝に発表したシリーズBファーストクローズにも言及し、累計調達額が17.8億円に達したことを明かした。中銀キャピタルや明治安田生命など多様な投資家が参画しているという。

同社が掲げるビジョンは「人間だけでなくAIエージェントやロボットも使えるお金」だ。銀行口座を持たない外国人旅行者やAIシステムでも利用できるパブリックチェーン上のプログラマブルマネーを、USDCと同一規格で世界展開することを目指す。中長期的にはオンチェーンFXの領域にも挑戦し、AIエージェントによる自動外為取引の実現に向けCircle社と連携して取り組むと述べた。

企業の資金管理を自動化、CBDCは「決済空白地帯」の受け皿に

ディーカレットDCPの平子氏は、企業の入出金管理における課題を指摘した。現状はトランザクションパスワードによる二重確認やERP・会計ソフトへの手入力など人手に依存する部分が多い。同氏はこれをオンチェーン上で自動化し、送金から会計仕訳の消し込みまでを全自動で完結させる構想を示した。

個人向けにも、銀行預金そのものをオンチェーンで動かすことで新たなUI・UXが生まれると指摘。さらに昨年夏以降、シンガポールのPalpeoと業務提携し、SWIFT経由の国際送金をオンチェーン化する取り組みにも乗り出していることを明らかにした。

財務省の鳩貝氏はCBDCの役割について、民間事業者がカバーしない「決済空白地帯」の受け皿としての機能を挙げた。デジタルリテラシーの差によって支払いから排除される層は都市部にも存在するとし、「人は支払いという行為によって社会と繋がっている」と述べ、決済アクセスの確保が公的機関の責務だと強調した。公的機関の役割を「苗床の土壌を整え、栄養分を与える存在」と表現し、民間エコシステムが育つ環境整備に徹する姿勢を示した。

Progmatの齊藤氏は、異なるネットワーク間をつなぐ相互運用性について、特定事業者への依存を排しインターネットのTCP/IPのようなトラストレスなプロトコルの確立が不可欠だと指摘し、議論を締めくくった。

MoneyXとは

MoneyXは、ステーブルコインの正式認可が切り拓く「通貨の新時代」をテーマとした次世代金融カンファレンス。国内外から金融業界の有識者、大手金融事業者、スタートアップ、投資家、規制当局が集結し、技術革新・制度設計・社会実装をめぐる議論を展開する。参加登録は無料・承認制。

日本最大のWeb3カンファレンス「WebX」を主催するWebX実行委員会が主催し、JPYC、Progmat、SBIホールディングス、CoinPostが企画・運営に携わる。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/29 金曜日
16:14
NTTドコモビジネス、Carbontribe Labsと水資源データアセットの投資活用で共同検討
NTTドコモビジネスとCarbontribe Labsが水資源データアセットの投資活用に向けた共同検討を開始。AIとブロックチェーンで構造化した水資源データを投資判断に接続、2027年前半の商用化を目指す。
15:14
ツルハHDら9社、DCJPYで企業間決済自動化の実証実験が成功
ディーカレットDCPが事務局を務めるデジタル通貨フォーラムが、ツルハHD・イオンスマートテクノロジーら計9社と実施した実証実験の結果を公表。流通業界の標準EDI規格「流通BMS」の受発注データからDCJPYによる支払い・照合までをワンストップで処理し、数人月分の業務削減効果を確認した。
13:50
グレースケール・リサーチがハイパーリキッドを高評価、「デジタル資産分野の傑出した成功事例」
グレースケール・リサーチは最新レポートで、ハイパーリキッドを「現代のデジタル資産業界における傑出した成功事例」と高く評価した。2025年に約2.9兆ドルの永久先物取引高を記録した同プラットフォームが急成長した5つの要因とHYPEトークンの経済モデル、今後の展望とリスクを解説する。
13:15
米司法省、グーグル社員を起訴 ポリマーケットにおけるインサイダー取引容疑で
米司法省は、予測市場ポリマーケットでグーグルの社内データを悪用しインサイダー取引を行ったとして、同社エンジニアを商品詐欺などの罪で起訴したと発表した。
11:30
シークアンス、77億円相当のビットコインを売却へ
米上場シークアンス・コミュニケーションズは、仮想通貨の財務戦略を継続しないことを公表。77億円相当の保有ビットコインも売却していくと述べている。
10:50
カルシがミネソタ州を提訴、予測市場禁止法の差し止めを連邦地裁に申請
米予測市場大手カルシはミネソタFed地裁に提訴し、8月1日施行の予測市場禁止法の差し止めを申請した。トランプ政権・CFTCも同州を提訴し、連邦対州の管轄権争いは訴訟合戦に発展している。
10:15
ビットコイン急落、イラン情勢とブラックロック売却報道で清算拡大|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5月28日から29日にかけて下落し、一時40万円超の急落となった。 背景には、米国とイランの緊張再燃による地政学リスクの高まりに加え、世界的なリスク資産全般への警戒感が強まったことがある。
09:40
ビットコイン長期保有が高水準も「新規買い手不足」を示唆=クリプトクアント分析
クリプトクアントが仮想通貨市場週間レポートを発表。ビットコインの長期保有残高が高水準に達した一方、新規需要は停滞している可能性があると分析した。
08:55
テザーの米国向けステーブルコインUSAT、4月末流通量が前月比約6.4倍に拡大
テザー傘下のUSATが2026年4月末時点で流通残高1億4,085万トークンを達成した。アンカレッジ・デジタル・バンクのアテステーションで確認された準備金は1億4,117万ドルで、全額を現金と米国債担保リバースレポが裏付けている。
07:55
サムスン系列会社3社、アップビット運営企業の株式を計4%取得へ
サムスンの系列会社3社は、仮想通貨取引所アップビットの運営企業ドゥナムの株式を共同で4%取得することがわかった。今回の株式取得によって、サムスン系列内のデジタル資産事業を拡大する。
07:50
Suiブロックチェーンがネットワーク一時停止、バグでバリデータがクラッシュ
Suiメインネットが5月28日、約5〜6時間にわたりブロック生成を停止した。v1.72アップデートのガス課金ロジックに起因するクラッシュバグが原因で、修正適用後に復旧した。
07:00
グレースケールのHYPE現物ETF申請更新、200万HYPEのシード出資交渉を開示
米グレースケールがHYPE現物ETFの申請を更新し、Hyper Holdings Global LPから約1.2億ドル相当の200万HYPEのシード資金調達を交渉中であることが明らかになった。ティッカーはHYPGに変更される。
06:30
ナスダック上場Bit Digital、約32億円分のイーサリアムを逆張り購入 保有量15万ETH超に
ナスダック上場のBit Digitalは5月11日、約8568枚のイーサリアムを2000万ドルで取得した。保有ETHは約158461枚となりETH保有上場企業の地位を強化した。
06:10
『CMEギャップ』が構造的に消滅へ、米CMEが仮想通貨先物を24時間365日取引に移行
米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は5月29日、ビットコインを含む仮想通貨先物・オプションの24時間7日間取引を開始予定。週末クローズに起因するCMEギャップが今後は発生しなくなる。
05:53
米国初のBNB投資商品、ヴァンエックのBNB現物ETF「VBNB」がナスダック上場
米資産運用会社VanEckは5月29日、米国初のBNB現物ETF「VBNB」をナスダックに上場した。NAVは25.36ドル、純資産は101万ドル。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧