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「暗号資産(仮想通貨)を金融商品に」金商法改正案が参院本会議で成立 ETF・分離課税の焦点は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 参院本会議で可決・成立
  • 申告分離課税20%・ETF解禁へ道筋は?

暗号資産を金融商品と初めて位置づけ

暗号資産(仮想通貨)の取引規制を資金決済法から金融商品取引法(金商法)の枠組みに移行する「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案」が、15日の参院本会議で可決・成立した。同改正案は4月10日の閣議決定を経て衆議院財務金融委員会で可決、参議院の審議へと進んでいた。

改正案の核心は、これまで支払い手段として位置づけられてきた暗号資産を金融商品として初めて定義し直す点にある。暗号資産交換業者の名称は「暗号資産取引業者」に改められ、無登録での販売に対する拘禁刑の上限を現行の3年以下から10年以下に、罰金を300万円以下から1,000万円以下に引き上げ、投資家保護の実効性を高める。

投資家保護の観点からは、未公表の重要情報を利用した売買を禁じるインサイダー取引規制が仮想通貨分野に初めて導入される。発行者の新規事業や上場・廃止といった情報を事前に知った関係者の取引を禁止対象とし、証券取引等監視委員会への犯則調査権限の付与と課徴金制度の整備が盛り込まれた。発行者への情報開示規制も新設され、「特定暗号資産」の発行者には年1回の定期情報公表が義務づけられる。

関連記事: 仮想通貨を金融商品に、金商法改正案が衆院委を通過

衆議院財務金融委員会での可決経緯と、インサイダー規制・罰則強化など改正案の主要内容を詳しく解説している。

申告分離課税20%程度とETF解禁、施行後の制度設計が焦点

税制面では、所得税・住民税を合わせて最高55%が課される総合課税から申告分離課税(税率20%程度)への移行と、損失の3年間繰越控除が盛り込まれた。国内の暗号資産取引業者が取り扱う銘柄すべてを対象とする方針で、適用範囲の詳細は施行に向けた制度設計で確定する見込み。

税制変更は金商法改正の施行を条件とするため、施行が2027年度の場合、課税の変更は2028年1月1日からとなる。

関連:片山金融相インタビュー「暗号資産20%分離課税」2028年施行へ、ステーブルコインで日米協力

改正案はあわせて暗号資産ETFの組成を可能にする制度的枠組みも整備する。日本取引所グループも2027年頃の上場を視野に入れているとされ、信託・証券会社など伝統的金融機関が参入する形で機関投資家マネーの流入が促される展開が期待されている。米国でビットコインETFの承認が機関投資家参入の転機となった事例を踏まえると、国内市場でも同様の構造変化が起きるとの見方がある。現時点でビットコインETFの国内承認は確定ではないが、法案成立は大きな一歩と言えるだろう。

一方、今後の焦点は、政令・監督指針レベルの詳細設計に移る。責任準備金の水準設定やデリバティブのレバレッジ規制(現行2倍)の緩和幅では、WebX2026でも議論されたように政府関係者からも国内産業発展の機会であることを踏まえ、前向きな発言が相次いでいる。カストディ・AML/CFT領域の新たな業者要件など、施行までの約1年間で制度の具体像が固まっていく。規制対応コストが既存の中小取引所の経営を圧迫する可能性がある一方、アセットマネジメントや銀行・保険会社にとっては市場参入の機会が広がると指摘されている。

関連記事: 暗号資産ETF解禁へ、金商法改正の意義と課題|WebX2026

WebX 2026での専門家パネルより。自民党財務委員長の木原議員、アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナーの河合氏、日本デジタル分散型金融協会代表理事の保木氏が登壇し、金融商品取引法改正の意義と課題を議論した。ETF解禁が機関投資家呼び込みに果たす役割や、責任準備金・レバレッジ規制など施行後の論点を詳述。

関連記事: 日本の暗号資産ETFは米国の何を再現し、何を超えるか|WebX2026

同じくWebX 2026での専門家パネルより。SBIグローバルアセットマネジメントの朝倉氏、野村アセットマネジメントETFソリューション部の水﨑氏、ブラックロック・ジャパン取締役の城氏、東京証券取引所の菊地氏が登壇。米国モデルの実像と、日本が超えていく可能性について議論した。

関連記事: ビットコインETFとは?買い方・日本解禁はいつ【2026年版】

日本でも金商法改正の議論が進み、国内解禁への期待が高まっている。米国で承認されたビットコインETFの銘柄比較、日本での解禁スケジュールと法改正のポイント、今からできる準備について解説。

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