ビットコインジャパン(Bitcoin Japan)は、和装・繊維関連事業を長年手掛けてきた老舗企業です。2025年に社名を変更し、2026年9月時点では従来の事業に加えて、AIインフラやデジタル資産への投資を進めています。
2026年9月には、ビットコイントレジャリー及びビットコイン関連資産運用事業の開始を決定し、同月28日に子会社BTC JPN Ltd.を通じた初回のビットコイン購入を完了しました。本記事では、ビットコインジャパンの沿革やBakktとの関係、現在の事業内容、ビットコイン購入方針と今後の戦略について解説します。
ビットコインジャパン(Bitcoin Japan)とは
ビットコインジャパンは、東京証券取引所スタンダード市場に上場する企業です。2026年9月時点で、従来からの和装品や繊維製品などの事業に加え、AIインフラやデジタル資産などへの投資を手掛けています。
Bakktによる株式取得と企業転換
同社は1861年創業の老舗企業で、長年にわたり和装品や繊維製品などを扱ってきました。2017年にRIZAPグループの子会社となり(2025年11月に資本業務提携を解消)、2025年にはBakktが筆頭株主となりました。
2025年8月、米国の暗号資産関連企業Bakkt Holdings, Inc.の子会社Bakkt Opco Holdings, LLCは、RIZAPグループから取引時点で堀田丸正の約30%の株式を取得する契約を締結し、筆頭株主となりました。これに伴い、当時Bakkt InternationalのPresidentを務めていたPhillip Lord(フィリップ・ロード)氏が堀田丸正のCEOに就任。同社は同年11月に「Bitcoin Japan」へ社名を変更しました。
こうした経緯から、ビットコインジャパンは、長年にわたり和装・繊維関連事業を展開してきた企業から、ビットコインやAIインフラなどの分野にも事業領域を広げています。
Bakkt(バックト)とは
ビットコインジャパンの筆頭株主である米Bakktとは、どのような企業なのでしょうか。
設立背景と沿革
Bakkt(バックト)は、2018年に米国で設立されたデジタル資産・金融インフラ企業です。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社であるIntercontinental Exchange(ICE)から生まれ、2026年9月時点でデジタル資産の取引やステーブルコイン決済などの金融インフラを提供しています。
2025年に事業を大きく再編し、非中核事業から撤退。2026年9月時点では、「Bakkt Markets」「Bakkt Agent」「Bakkt Global」の3つを主要領域として展開しています。Marketsではデジタル資産取引・ステーブルコイン決済などの規制対応の金融インフラ、AgentではAIを活用したプログラマブル金融サービス、Globalでは日本やインドなどへの戦略的な国際展開を進めています。
日本市場への進出と戦略
Bakktが堀田丸正の株式を取得した背景には、日本を起点にビットコインのトレジャリー戦略を展開する狙いがありました。Bakktは2025年8月の発表で、日本の規制環境を「ビットコインを中心とした成長事業」に適した市場と評価し、堀田丸正の事業・財務モデルにビットコインを組み込む方針を示しました。
2025年8月のWebXでは、Phillip Lord氏が日本の株式市場について「世界で最も流動性の高い市場の一つ」であり、国内だけでなく国際的にも受け入れられていると評価。将来的には、日本で大規模なデジタルトレジャリー企業となり、グローバル市場でもトップ企業の一つになることを目指す考えを示しました。
WebX2025 Bakkt CEOが語る企業トレジャリー革命 日本市場を基点とした国際戦略とは事業内容
ビットコインジャパンは、従来からの繊維・アパレル関連事業に加え、AIインフラやデジタル資産などの新領域にも事業を広げています。
① 既存事業
ビットコインジャパンでは、従来から手掛けてきた事業も引き続き展開しています。公式サイトでは、「マテリアル事業」「ファッション事業」「きもの事業」「ヘルスケア事業」の4つを事業として紹介しています。
マテリアル事業では意匠撚糸の企画・開発・製造・販売、きもの事業では和装品の卸売を中心に事業を展開しています。
こうした既存事業に加えて、2026年9月時点でAIインフラやデジタル資産などへの投資関連事業にも事業領域を広げています。
② 投資関連事業
ビットコインジャパンでは、AIインフラやデジタルインフラ、デジタル資産などを対象とした投資関連事業を展開しています。社名に「ビットコイン」とありますが、投資対象はビットコインに限らず、AIインフラなどの成長分野にも広がっています。
AIインフラ投資では、2026年5月に子会社を通じた投資事業を開始しました。AI関連企業やインフラなどへの投資を進めており、第1号案件として、SpaceXへの投資を目的とするファンドへの出資を決定しています。
一方、ビットコインについては、2026年9月まで購入に関する具体的な決定は行われていませんでしたが、2026年9月17日、取締役会でビットコイントレジャリー及びビットコイン関連資産運用事業の開始を決議し、初回投資として100万ドルを上限とするビットコインの購入を決定。2026年9月28日に初回のビットコイン購入を完了し、取得数量は11.9188BTC、取得単価は1BTC当たり83,857.43米ドル、購入代金は999,479.94米ドル(約1億5,724万円)となりました。
IR情報によると、ビットコインは魅力的な投資機会と判断できる場合にのみ積み増す方針です。また、保有したビットコインについては、貸し出し(レンディング)やデリバティブ、カバードコールなどを活用し、リスク管理のもとで利回りを生み出す運用も検討しています。
Phillip Lord CEOはCoinPostのインタビューで、ビットコインについて「単なる投機資産ではなく、持続可能な価値の橋渡し役。AIインフラとの融合により、日本発のグローバル経済圏を創出する」と語っています。
インタビュー 「ビットコインを価値の橋渡し役に」Bitcoin Japan CEO、繊維業からの大転換とAI戦略を語るまとめ
ビットコインジャパンは、和装・繊維関連の既存事業に加え、AIインフラやデジタル資産などへの投資関連事業を展開しています。2026年9月28日には子会社BTC JPN Ltd.が初回のビットコイン購入(11.9188BTC、約1億5,724万円)を完了し、今後は上限6億6,200万円の枠内で選別的な追加取得や保有資産の運用を進める方針です。
AIインフラへの投資とビットコインを活用したトレジャリー戦略の両面から、事業領域を広げていくことが示されています。



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