香港ドル(HKD)の先行き懸念で、仮想通貨決済の利用加速|デパートでBTC・ETH・LTCを受付
- 長期化する香港デモ、仮想通貨の決済利用も
- 香港デモ長期化による香港ドル(HKD)の先行き懸念を受け、仮想通貨が決済利用される事例が広がっている。同国を拠点とするデパートでは、ビットコイン(BTC)などの支払い受け付けを開始した。
長期化する香港デモ、仮想通貨の決済利用も
「逃亡犯条例」改正案の完全撤廃と行政長官の辞任を要求し、12週目に突入した香港でのデモによって、仮想通貨の決済利用が加速している模様だ。
「香港ビットコイン協会」が伝えたところによると、香港を拠点にするデパートPriceRiteは、新設した店舗にてビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)による支払いの受け付けを開始した。
なお、同店舗では、ビットコインのライトニングネットワークを活用し、仮想通貨支払いを即座に香港ドルに変換するサービスを実施するという。
また、約42台の仮想通貨ATMが設置されている香港では、ビットコインキャッシュ(BCH)を利用した寄付が行われており、7月1日にはボトル水や傘といった物資をデモ隊に供給する際に使われたことが判明した。BCHコミュニティによるこのキャンペーンでは、ボトルの瓶には送金用の「QRコード」が付いており、さらなるBCH募金の促進を図っている。
デモ隊は、中国本土の軍隊によって制圧される可能性も考慮している模様だ。先日、大勢で一丸となって銀行にある現金をまとめて米ドルに替える動きを見せた。もちろん資産を守ることが目的だが、中国と対立が深まる米国による支持に好意を見せ、中国を牽制しようとしている。
政治的中央集権の性質を持たない仮想通貨は、法定通貨と異なり、自国政府の政策等から直接的な影響を受けにくいという特徴がある。
米Bloombergは8月14日、「一連の対立が終息の気配を見せない香港にて、ビットコインが約4%のプレミアム(価格乖離)で取引されていた」と報じた。これは、地元警察によってデモが強制排除されるなど、対立が先鋭化した今年6月から観測されている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します