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スイス大手スーパー「SPAR」、全国100店舗で仮想通貨決済開始 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ステーブルコインと仮想通貨決済が可能に

スイスの大手スーパーマーケットチェーン「SPAR」は14日、全国規模でステーブルコインおよび暗号資産(仮想通貨)による決済サービスを導入したと発表した。この新サービスは、Binance PayとDFX.swissとの提携によって実現したもので、スイスの食料品小売業界で初めて仮想通貨による決済が可能になった。

このサービスは現在、100以上のSPAR店舗で運用されており、今後数ヶ月で300店舗以上で仮想通貨決済がサポートされる予定だという。

これに先立ち、SPARのツーク店舗では今年4月に、DFX.swissとの提携により、ライトニングネットワークを利用したビットコイン決済を導入していた。

ライトニングネットワークとは

ビットコインのトランザクション処理能力を解消するため、レイヤー2を利用したオフチェーン技術のこと。混雑しがちなブロックチェーンの外で取引を行うことができ、取引の高速化や手数料削減につながる。取引の高速化や手数料削減が実現すれば、少額決済が行えるようになるため、それによって新しい商品やサービスが生み出されることも期待されている。

関連:スイス大手スーパーの「Spar」がビットコイン決済導入 LN活用の即時支払い実現へ

SPARグループ・スイスを統括するアンドレ・シェラー氏は、「顧客からの仮想通貨決済の要望は、ますます高まっており、スマートウォレット決済ソリューションは未来の主流になるだろう」とコメント。また、今回導入された決済ソリューションは、加盟店にとってクレジットカード決済と比べて約3分の2の手数料節約になると付け加えた。

オランダに本社を置くSPARインターナショナルは、グローバルライセンスを通じて50カ国で事業を展開している。世界最大の自主的な小売チェーン(独立した経営者がSPARブランドを活用する運営方法)として、世界に約13,900店舗を展開。年間売上高は470億ユーロ(約8.1兆円)に達する。

SPARグループ・スイスは、1989年にSPAR Internationalから国内独占ライセンスを取得し設立された。250店舗のSPARスーパー、SPAR Expressコンビニエンスストア、SPARミニアウトレットに加え、11店舗のキャッシュ&キャリー(Cash & Carry)形式の卸売市場「TopCC」を運営している。

Binance PayとDFX.swissの役割

SPARの顧客は、Binance Payアプリを利用して、ユーロおよびドル建てステーブルコインを含む100種類以上の仮想通貨で即時決済が可能になる。なお決済手数料(ガス料金)は無料となっている。

Binance Payアプリは、400種類以上の仮想通貨に対応し、4,500万人以上のユーザーと3万2,000の加盟店にサービスを提供している。

仮想通貨から法定通貨(スイスフランその他)への決済処理は、DFX.swissが行う。DFX.swissはスイスの金融サービスプロバイダーで、決済規格「Open CryptoPay」を使用し、販売時に顧客が支払った仮想通貨を、店舗が法定通貨で受け取るソリューションを提供している。

SPARのレジでの支払いは、Binance Payアプリを使用して、DFX Swiss の「OpenCryptoQR」をスキャンするだけで完了する。

バイナンスの地域ディレクターであるジョナス・ユンガー氏は、SPARとDFX.swissとの提携について次のように述べている。

今回のコラボレーションは、スーパーでの買い物にも使えるようになるなど、仮想通貨が日常生活に自然に溶け込みつつあることを示している。これは、従来型の小売業とデジタル決済ソリューションの組み合わせが生み出す強力な相乗効果を示しており、より豊かで現代的なショッピング体験を生み出している。

これは、仮想通貨はもはやトレーダーや機関投資家だけのものではなく、誰もが使えるものになってきているという確かな兆候だ。

仮想通貨先進国スイス

SPARによる仮想通貨決済導入によって、スイスでは食料品の買い物に、誰もが気軽に仮想通貨を使えるようになった。

スイスは、仮想通貨をいち早く導入した先進的な国として知られている。

ツークを中心とする「クリプトバレー」は、仮想通貨に寛容で法的にも柔軟な環境が整っており、イーサリアム財団やカルダノ財団、Tezos財団など、多くのブロックチェーン企業が本拠地を置いている。

ツーク州では2021年から、ビットコインとイーサリアムでの納税が可能になった。2023年には、仮想通貨による納税上限が、10万スイスフランから150万スイスフラン(約1,820万円から約2.7億円)に引き上げられた。

ティチーノ州のルガーノ市では、ビットコイン、USDT、スイスフラン連動のステーブルコインLVGAなどによる納税や、公共サービスの決済が許可されている。他にもツェルマット市やキアッソ市が、ビットコインでの納税を受け入れている。

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