- 財政赤字対GDP比5.6%、年内5%接近の可能性に言及
- UAEが5月にOPEC離脱、原油増産で価格下落を予想
景気認識とビットコインへの視点
アークインベスト(Ark Invest)のキャシー・ウッドCEOは9日、X(旧Twitter)で経済認識を投稿し、直近の雇用統計は表面上弱く見えるものの、実態はそれほど悪くないとの見方を示した。ウッド氏はビットコイン(BTC)とステーブルコインにも言及し、AIエージェントが商取引を担う流れの中で両者が最大の受益者になるとの見解を示した。
投稿は8月7日発表の米雇用統計を受けたもので、ウッド氏は数字の裏側でより大きな構造変化が進んでいると主張した。
デフレ警戒とドル・原油の強気シナリオ
ウッド氏によると、米財政赤字の対GDP比は5.6%で、1980年代前半のレーガノミクス期に近い水準にある。生産性向上とテクノロジー導入がアークの想定通り加速すれば、年末までに比率が5%に近づく可能性があるという。大半の予測機関はその実現に懐疑的だとしている。設備投資は過去30年のレンジを上抜けており、ウッド氏はAIバブルへの懸念を過度だとみている。
米インフレ動向については直近のデータが下振れしている。6月の消費者物価指数(CPI)は前月比マイナス0.4%、生産者物価指数(PPI)は同マイナス0.3%、コア個人消費支出(PCE)デフレーターは0.1%にとどまった。ウッド氏はインフレよりもデフレの方が大きなリスクだと指摘し、特にAIや生産性向上ツールの導入が遅れる企業への影響を懸念している。
為替では、予測市場カルシー(Kalshi)のデータを活用したアークの予測によると、ドル指数は年内に102.6まで上昇する見込みだ。海外政府が米国債を手放しているとの見方が広がる中、この予測は注目に値する。ウッド氏は日本の最近の為替介入がユーロを売って円を買う内容であり、ドル売りではない点を強調した。
原油市場では供給過剰が進む。UAEは5月にOPECを離脱し、生産量は過去最高水準に達した。ウッド氏は原油価格が大きく下落する可能性があるとみており、世界経済にとってデフレ的な追い風になると位置付けている。
ビットコインとステーブルコインへの期待
仮想通貨については、ビットコインの対金(ゴールド)比が再び底堅さを取り戻しつつあるとウッド氏は指摘した。同氏はAIエージェントが自律的に決済や取引を行うエージェント型商取引への移行が進む中、ビットコインとステーブルコインがその最大の受益者になるとの見方を示した。



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