- セイラー氏「合意やユーザーが伴わなければ意味がない」
- 8時間で2ブロックのみを生成
計算能力の99%以上はメインに残る
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)改善提案「BIP-110」を支持する少数のノードは8日、ブロック高961,632でこの提案を支持しないブロックを拒否し始めた。このことで、ビットコインのブロックチェーンは2つに分岐した。
ただし、このチェーンはメインネットワークに比べて、わずかなマイニング能力しか持たず、本流のチェーンが通常通りブロックの生成を続ける一方、BIP-110を支持するチェーンは約8時間で2つの新しいブロックを生成したのみである。
BIP-110に全面的に反対していた米ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は、次のようにコメントした。
ビットコインはまさに設計通りに機能した。BIP-110を支持するグループは自由にチェーンをフォーク(分岐)することが可能であったし、ネットワーク側もそれに追随しないという選択が可能だった。
その結果は明白で、ビットコインのハッシュパワー(計算能力)の約99.85%はビットコインに留まった。
セイラー氏の言うように、ビットコインはオープンソースソフトウェアであり誰でも「自分はこのルールが正しい」と思えばフォークを起こすことができる。ただし、フォーク後のチェーンが市場に認められるかどうかは別問題となる。
BIP-110は、約1年間に期間を限定し、Ordinals(オーディナルズ)やRunes、BRC-20などに利用されている画像やテキストなど、金融取引以外の任意データをブロックチェーンへ記録することを制限する提案である。
提案支持者は、ビットコイン版のNFT(非代替性トークン)とも称されるオーディナルズなどを、ノードの運用負担増大、手数料の高騰、ビットコインの「健全なマネー」としての本質維持と食い違うものとして批判していた。
一方で、オーディナルズなどはビットコインへの関心を新たに高めるイノベーションであり、マイナーにとって新たな収益源を生み出すとの見方もあり数年前より意見が分かれていたところだ。
関連記事:BRC-20とは?ビットコインのトークン規格がもたらす可能性と課題
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現在のところBIP-110チェーンの活動は限定的
今回の新しいチェーンが存続できるかどうかはマイナーがBIP-110を支持し続けるかにかかっている。なお、BIP-110自体が別途取引される新たな資産を生み出すわけではない。
ビットコインのアップグレードは通常、マイナーの一定数が新しいルールの適用準備が整ったことを表明した後に採用される。BIP-110では、その閾値が55%(約2週間の採掘期間における2,016ブロック中1,109ブロック)に設定されていた。
しかし、過去2週間でBIP-110への支持を示したブロックは全体の2.53%にとどまっていた状態だ。
セイラー氏は、BIP-110はビットコインのハッシュパワーの約0.15%しか持たないと指摘。最初の難易度調整に到達するには、さらに2,015ブロックを採掘する必要があり、現在のペースで計算すると、それには約25年を要することになると続けた。
比較すると、メインのネットワークでは現在のところ、約2週間前後で調整が行われている。セイラー氏はBIP-110の採掘速度が非常に遅いことに言及した形だ。また、次のように述べた。
誰でもビットコインをフォークすることは可能だ。しかし、セキュリティ、実用性、資本、そしてユーザーが伴わなければ、フォークに何の意味もない。コンセンサス(合意)とは、単に宣言するものではなく、獲得するものだ。
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米ストラテジー社のセイラー会長が、ビットコインのソフトフォーク提案BIP-110に反対する論考を投稿した。「ルールは失効しても前例は残る」と警鐘を鳴らし、中立的なルールを維持する重要性を訴えた。



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