セキュリティ企業CipherTrace、独自開発「バイナンスチェーン」のサポートを開始
バイナンスチェーンのセキュリティが向上
世界最大手仮想通貨取引所バイナンスは5日、セキュリティ企業CipherTraceがバイナンスチェーンのサポートを開始したと発表した。CipherTraceは楽天ウォレットとも提携している。
サポート開始に伴いバイナンスチェーンは、マネーロンダリングに対する監視が強化され、透明性も向上、機関投資家が安心して利用できる水準だと説明されている。バイナンスは今年4月に、CipherTraceとパートナーシップを締結したことを発表していた。
CipherTraceは、バイナンスだけでなく楽天ウォレットとも提携しており、市場に流通する仮想通貨のトラッキングとデータの収集を行っている企業。現在ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、テザー(USDT)を初めとする700銘柄をサポートしている。
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バイナンスチェーンは、バイナンスが独自に開発したパブリックブロックチェーンで、バイナンス独自の分散型仮想通貨取引所「Binance DEX」で主に利用されている。そのネイティブ通貨がバイナンスコイン(BNB)であるため、今回BNBもサポートされることになった。
バイナンスCEOのCZ氏は今回の発表について「これでBNBを、規制準拠した取引所へ容易に上場できるようになる。CipherTraceはBNBに対し、BTCやETHと同じように機能する」とツイートした。
今後は、開発者や投資家、また規制機関がバイナンスチェーンを閲覧できるようになり、不審なアドレスの特定や、dAppsと取引所の保護が可能になる。バイナンスチェーンのマネーロンダリング対策が強化されたことによって、安全なアプリの製作を望む開発者の利用増加が見込まれる。
バイナンスのコンプライアンス責任者Samuel Lim氏は、CipherTraceのサポート開始について、「コミュニティ主導のバイナンスチェーンにとって大きな勝利だ。我々は世界の規制基準に合わせてコンプライアンスやセキュリティ管理を強化しながら、ユーザーを重視する姿勢は維持する。CipherTraceの強力で、バイナンスチェーンの普及は拡大していくだろう」と語った。
参考資料 : バイナンス
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