中国人民銀行「デジタル人民元の発行に”情報支配”の意図はない」
デジタル人民元発行で「国民支配の意図はない」
中国の中央銀行 中国人民銀行でデジタル通貨研究所の所長を務める穆長春所長は12日、発表されたデジタル人民元の構想は、中国国民の個人情報を支配する意図で発行するものではないとの見解を示した。
中国では10月28日、官製デジタル通貨として「DCEP計画」を発表。通貨の発行技術にはブロックチェーンが利用されている可能性を示唆している。
穆長春所長はシンガポールの会議の場で、「決済取引の匿名性を維持したいとの要望は認識している」などと言及。一定の配慮を見せた。一方で、当初から取り組むとしていたマネロン(資金洗浄)やテロ資金供与など犯罪行為への対応とバランスを維持する必要はあると指摘している。
今回の主張の背景には、ブロックチェーン特性としての「検閲性や透明性」のほか、中国で60以上の条例によって定められるネット検閲体制などがあると見られる。
世界的なデジタル通貨開発の流れに伴い、中国国内では、個人資産への監視・検閲リスクが懸念されている。同国では、中国政府を始め、商社や団体などが検閲を実施しており、SNSも含めた情報統制が行われている。
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