仮想通貨リブラなど「管理主体があるステーブルコインは有価証券」 米両党議員が法案を提出
リブラを有価証券とする法案提出
米下院金融サービス委員会に所属する議員が、フェイスブック社主導の仮想通貨リブラを初めとする「管理されたステーブルコイン」を、有価証券に分類する法案を提出したことが分かった。
本法案を提出したのは民主党Sylvia Garcia議員と共和党Lance Gooden議員の2名。フェイスブック社マーク・ザッカーバーグCEOが参加した10月の公聴会開催を要請したメンバーだ。
Gracia議員は、現在の法律で考えればリブラは明らかに有価証券であると説明。議会に明確に定義することを求めている。
法案の名前は「Managed Stablecoins are Securities Act of 2019」で、「2019年証券法」という表現が含まれている。法案の目的は、証券取引委員会(SEC)の管理の下、リブラを初めとする特定の仮想通貨から消費者を保護することだ。法律として制定されれば、より厳しい監督が行われる。
一方でフェイスブック社は、リブラが有価証券に分類されるという考えを否定している。フェイスブック社のリブラ責任者David Marcus氏は、7月の公聴会で「リブラは有価証券や上場投資信託(ETF)というより、コモディティ(商品)だ。米PayPal社の電子決済システムに近い」と語った。
仮想通貨の各銘柄をどのように分類するかは、発行者や規制機関らの間で意見が分かれることが多い。リブラについては今月20日、商品先物取引委員会(CFTC)のHeath Tarbert会長が、現段階では有価証券かコモディティかの判断はできないと説明した。
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CFTC元会長のGary Gensler氏は有価証券だとする発言をしており、SEC自身も、リブラが有価証券に該当する可能性があるとし、対策専門チームを立ち上げている。
参考資料 : Sylvia Garcia
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