テレグラム創立者、仮想通貨GRAMの有価証券問題で公判に先立ち証言へ

テレグラム裁判

人気対話アプリ「テレグラム」の独自トークン有価証券問題をめぐる法廷闘争について、同社の創立者Pavel Durov氏と、同社従業員2人が、公判に先立って証言録取を行うことが決まった。

証言録取は、法廷外で行われる証拠開示手続きの中で、公証人の立ち会いのもと、関係者を宣誓させた上で尋問し、証言を記録するものである。

Durov氏は未登録証券の販売に従事したという米SECの申し立てについて証言を行う予定である。証言は、2020年1月7日または8日に、関係者が合意した場所で行われることを、ニューヨーク南部地方裁判所判事は定めた。

この他、テレグラムの副社長のIlya Perekopsky氏の証言は2019年12月16日に設定されており、17億グラム(GRAM)の販売に携わった同社従業員Shyam Parekhの証言録取も、2019年12月10日に開催される運びである。

法廷自体での聴取は、当初の10月24日から延期され、2020年2月18〜19日に設定されている。それまでの期間はテレグラム社と米SECの両社が事件に関わる情報を精査するために当てられる。

裁判の背景

SECは今年10月、GRAMトークン販売を未登録の有価証券であり違法とみなし、TONブロックチェーンネットワーク開発に対する「緊急停止命令」を発令した。それとともに、テレグラム社を提訴していた。

テレグラムはSECの主張に対し、テレグラムの私募販売は、「証券法」に基づく適切な登録免除に従って行われたものであり、TONブロックチェーンが立ち上がれば、GRAMは有価証券に該当しないと反論していた。

また、どのような行為が証券法に違反するのかについて明確なガイドラインを示してこなかったSECにも落ち度があると主張している。

SECのに差し止め命令の結果、10月31日に予定されていたテレグラム・オープンネットワーク(TON)の立ち上げは宙吊りになっている。

このためテレグラムは、投資家に対して、トークンの配布およびTONネットワークのローンチを正式に延期する(2019年10月30日⇨2020年4月30日)か資金の一部を返還するかの二択を投げかけていた。

結果、GRAMに投資した大半の人々は、「ローンチ延期」に同意し、もう一方の選択肢である「資金返済オプション」は選択しなかった。

2020年2月18日〜19日に予定されている裁判によって結論がでるまでは、テレグラム社はGRAMトークンを提供、販売、デリバリーすることが禁じられている。

CoinPostの注目記事

Gramの投資家は、テレグラム側が提案した「ローンチ延期」に同意した。投資した資金の返済を要求しないとのことになる。
米SECは12日、人気アプリ「テレグラム」の仮想通貨Gramの海外販売店に対して、「停止命令」を声明した。「未登録有価証券」と判断し、投資家に十分な情報開示を行なっていないと指摘。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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