世界経済危機とビットコイン 「仮想通貨の逆転劇はこれから」=ヘッジファンド幹部

ビットコインに希望か

「仮想通貨が逆転する可能性はまだ十分にある」 ビットコインおよび全体仮想通貨(暗号資産)が下落に転じた中で、ヘッジファンドからから新たな見解が見られた。

ビットコインが9日に9%以上急落するほか、米国株のダウジョーンズやS&P500も原油価格戦争やコロナウイルス感染拡大といったネガティブ要因を受け、週明けに7%以上大幅に下落。リーマンショック以来の一日の下落幅となった。

火曜日の米国株は乱高下が継続。ダウ平均は取引開始直後に上昇幅が900ドルを超えたものの、その後下落に転じ、値幅は1100ドルを超えた。米トランプ政権による減税(給与税)への期待が高まる一方で、イタリアの全土閉鎖など新型コロナウイルスの拡散によってエスカレートした事態への警戒も強まり、売り買いが交錯していた。

このようなグローバル的なリスクオフの局面に際し、米ブルームバーグの番組に出演したブロックチェーンヘッジファンドKenetic Capitalの責任者Jehan Chuは、しばらく仮想通貨市場も相場の乱高下が続くと見ている。

マクロ的な負的状況がドミノのように倒れているため、市場センチメントは連鎖的にマイナスに振れているおり、仮想通貨もまた然りだ。

仮想通貨市場のボラティリティを踏まえ、「9日のビットコイン急落は特に驚くことはない」と指摘。金融市場に影響される形で、短期的に乱高下が続く可能性を警戒しているという。

一方、Chuは仮想通貨市場に未だチャンスが残っていると考えている。世界経済の弱体化やウイルスの常態化はいずれ仮想通貨に資金が流入する契機となり得るという。

強気相場に転換するポイント見ているのは、半減期の時期。相場の関係性も逆転できる可能性を指摘する。

世界的な経済危機の時期を初めて一定の市場規模で経験するビットコイン。現時点ではリスク資産との見方が強いが、世界経済の状況が悪化したタイミングで、市場混乱時の逃避先に選ばれる可能性については、今後も値動きに注視すべきであるとの見解だ。

特に、仮想通貨市場特有の半減期がある点が、そのターニングポイントになると考えている。

昨日報じたように、ゴールドマンサックス出身の金融専門家Raoul Palも仮想通貨の可能性に注目しているひとり。

Palは、ヘッジファンドが予想最大損失額(Value at Risk:VaR)を意識し、下値リスクを懸念する中で、連鎖的な売りが発生すると指摘。「逆に今は買うチャンスだが、急ぐ必要はない。現在の市場で起きていることは、新たな金融システムの必要性を高めるだろう。我々が行き着く先はデジタル革命だ」と語っている。

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直近では、株や為替の影響や指数売りとの相関が強まっている仮想通貨ビットコイン市場。半減期を前にしたBTC価格の急落で、BTCマイナーの損益分岐点についても再び関心が集まっている。
リサーチ企業Global Macro InvestorのCEOであるRaoul Pal氏が、最近の仮想通貨ビットコインの価格下落は、ヘッジファンドに原因があるかもしれないとの見解を示した。一方でPal氏は、今の状況でも強気な姿勢を貫いている。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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