ロックダウンの電力余り、解決策に「仮想通貨マイニング」 ウクライナ政府が提案
政府が仮想通貨のマイニングを推奨
ウクライナ政府が、原子力発電所を運営する国有企業Energoatomに対し、余った電力の活用方法として仮想通貨(暗号資産)のマイニングを勧めていることが分かった。
政府のエネルギー部門の大臣代理が、余った電力でマイニングを行えないか検討するように伝えており、Energoatomが8日までに回答することになっている。
エネルギー部門の大臣によると、ウクライナでは新型コロナウイルスの感染拡大による影響で都市封鎖を行ったために、各原子力発電所で電力が余っているという。
また大臣は、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が国家のデジタル化を推奨していると説明。電力の無駄をなくすために新しい技術を利用することは最適な方法だと述べ、「現代における余分な電力の活用法の1つは、仮想通貨のマイニングである」との考えを示している。
仮想通貨のマイニングを始めることは新しい収入につながり、新たな経済や新たなアプローチ、新たな市場モデルが誕生するだろう。
ウクライナは仮想通貨のマイニングに対し肯定的だ。今年2月にはデジタル変革省がマイニングに対して規制を行わない方針であることが分かった。マイニングはネットワークのプロトコルと参加メンバーによって規制されるため、政府の監督機関や他の第三者機関による規制活動は不要との見解を示している。
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Energoatomが政府の提案に従えば、ウクライナの他の原子力発電所にも同様の動きがみられるかもしれない。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します