WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「コピペEVMチェーンは不要」、ヴィタリックが安易なL2乱立に苦言

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

創造性の欠如が業界を停滞させる

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は5日、自身のSNSで「コピペEVMチェーンは不要だ」と述べ、レイヤー2(L2)プロジェクトの現状を強く批判した。

前日に展開した「L2には新たな方向性が必要」とする議論をさらに進め、安易なEVM互換チェーンの量産が、エコシステムの創造性を損ない「私たちを行き詰まりに追い込んだ」と警鐘を鳴らした。

ブテリン氏が特に強く批判しているのは、「新しいEVMチェーンを作って、1週間遅れでオプティミスティック・ブリッジをイーサリアムに追加するだけ」の手法だ。既存のEVM(イーサリアム仮想マシン)をコピーして標準的なブリッジに繋げただけのL2開発を、かつてDeFi初期に「Compoundのフォーク」で新たなプロトコルを乱発した状況になぞらえている。

「コピペEVMチェーン」がこれ以上不要なことは明らかだが、同氏はイーサリアムへのブリッジすら備えないL1(代替L1)の構築は「さらに最悪だ」と切り捨てた。

現在、イーサリアムのメインネット(L1)は着実にスケーリングを進めており、今後EVMブロックスペースが大幅に増加し、十分な供給量に達すると強調。単に安いブロックスペースを提供することだけを目的としたL2は、その存在意義を失いつつあると示唆した。

ブテリン氏は、イーサリアムエコシステムに「新しい価値を持ち込む」ような開発が重要だと強調し、プライバシーやアプリ特化の効率性、超低レイテンシ(遅延)を例に挙げている。

関連:ヴィタリック、イーサリアムL2の役割に「新たな方向性が必要」と提案

イーサリアムとのつながり

ブテリン氏は、もう一つの重要なポイントとして、プロジェクトの「vibes(雰囲気)」と「substance(実体)」を一致させるべきだと強調している。

同氏は、実質的にはイーサリアムから独立したチェーンでありながら、マーケティング目的で後付けで「つながり」をアピールする手法を批判。特に「L2Beat(L2分析サイト)で”Stage 1”のチェックマークを得るためだけに、最低限のブリッジを実装する」といった本質を欠いた開発姿勢を問題視している。

その上で同氏は、今後の「アプリ特化型チェーン(アプリチェーン)」のあり方について、以下の2つのアプローチを肯定的に評価した。

一つは、イーサリアムと技術的に深く結びついたアプリケーションだ。例えば予測市場において、「市場の発行・解決やユーザーアカウント管理といった基幹機能はL1に置き、取引のみをL2(based rollupなど)で行う」という設計を示した。このように、L1なしでは成立しないほど深く統合されたシステムこそが、真の「イーサリアム・アプリケーション」を名乗るに相応しいとしている。

もう一つは「機関向けL2」で、政府の登記システムやSNSプラットフォーム、ゲーム企業などが、「透明性の証明」のためにイーサリアムを利用する形態だ。データの更新履歴をSTARK証明(ゼロ知識証明の一種)などとともにオンチェーンで公開し、検証可能なアルゴリズムの透明性を提供する。

これらは中央集権的な運営者がルールを変更できる余地があるため、完全に中立でもトラストレスでもなく、明らかにイーサリアムとは言えない。しかし、ブテリン氏は、誰もがアルゴリズムが正しく実行されていることを検証できる透明性が確保されることは、多くの人々があらゆる分野で実現したいと望んできた特性だと強調。信頼最小化や透明性という点で、イーサリアムのビジョンと共通点があり、相乗効果も期待できると説明した。

ブテリン氏は、この二つのアプローチについて、前者はイーサリアム・アプリと称することが妥当であり、後者はイーサリアムとは異なる立場にあることを踏まえた上で、その独自の価値を正面から打ち出すべきだと訴えた。

関連:ヴィタリック、AI時代のクリエーター収益モデルを提唱 DAOと予測市場を融合

関連:ウォール街が注目のカントンネットワークとは 特徴・独自仮想通貨・将来性を解説

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/09 日曜日
11:30
ビットコイン1020万円台で上げ渋り、CPIと利上げ観測が焦点|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)は対円で1020万円台に持ち直すも上げ渋りが続く。米CPIと利上げ観測、中東情勢を巡る原油動向が目先の相場の方向感を左右する。
09:25
週刊仮想通貨ニュース(8/7)|スペースX決算・相場分析・金融庁の規制対応のまとめ
今週は、スペースXの上場後初の四半期決算、アーサー・ヘイズ氏やクリプトクアントなどによる仮想通貨ビットコインなどの相場分析、金融庁の規制対応に関する記事が関心を集めた。
08/08 土曜日
14:00
ブラジル中銀、仮想通貨送金に最大24時間の遅延義務付け
ブラジル中銀は8月7日、詐欺対策として一部の仮想通貨送金を最大24時間遅延させる新規則を発表した。来年施行され、1万ドル超の海外仮想通貨企業や自己管理ウォレットへの送金が対象となる。
13:00
ロシア当局、ウクライナ発詐欺に関与した違法仮想通貨交換所を摘発 20人超拘束
ロシア当局がモスクワ・シティで違法な仮想通貨交換所9カ所を摘発し20人超を拘束した。ウクライナ拠点の詐欺で盗まれた資金の送金に利用されていた。
11:20
サークル、USDCとCCTPをXレイヤーに導入
ステーブルコイン発行企業サークルが、USDCと相互運用プロトコルCCTPをOKXのXレイヤーに導入したと発表した。仮想通貨取引所OKXの利用者はドル建て資産のクロスチェーン移動や分散型金融での活用が可能になる。
10:30
ビットコインのeCashフォーク、8月23日から3段階で開始
ビットコイン開発者ポール・シュトルク氏が、8月23日開始のeCashハードフォークを3段階に分けて実施すると発表。GMOコインはBTC関連サービスの一時停止を予告した。
09:55
クリーンスパーク26年4-6月期決算、売上高30%減 BTC評価損で純損失
仮想通貨採掘企業クリーンスパークが2026年4-6月期決算を発表。売上高は前年比30.5%減少した。一方で大手テック企業から約1兆円のデータセンター契約を獲得している。
09:35
トランプ・メディア、クリプトドットコムとの仮想通貨事業を縮小
トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループが、クリプトドットコムおよびヨークビル・アクイジションと進めていたクロノス関連のトレジャリー企業設立計画を撤回した。予測市場統合計画も縮小し、核融合エネルギー企業TAEとの合併など本業に集中する方針だ。
08:22
BTC専門ウォレットのコールドカード、データの取扱方針を一時変更
仮想通貨ビットコインのウォレットのコールドカードを提供するコインカイトは、資産の流出事案についてデータの取扱方針に変更があると発表。変更の内容や対応について説明した。
08:05
15年間休眠のビットコインが移動、平均取得単価は約10ドル
2011年から15年間動きのなかった49.97BTCのビットコインが2026年8月6日に移動し、送金先は機関投資家向けプライムブローカーのファルコンXに関連するアドレスだったことが判明した。売却の確証はないが、資金集約の可能性がある。
07:20
米財務省、イラン仮想通貨取引所2社を制裁
米財務省がイラン関連の仮想通貨取引所シェルビットとアバンテザー、創設者のカイヴァンプール氏を制裁した。IRGCへの資金供与や制裁回避への関与が理由で、関連取引所との取引には注意が求められる。
06:25
グレースケール、イーサリアム・ミニETFの保有ETHを実質全量ステーキングへ
グレースケールが「イーサリアム・ステーキング・ミニETF」の信託契約を改訂し、税務条件成立後に保有ETHの実質全量をステーキング可能とした。報酬は現金化され株主に分配される。
06:02
延期されたクラリティー法案、上院が採決日を9月中旬に調整へ
米上院は仮想通貨市場構造法「クラリティー法案」の8月内の採決を見送り、9月に持ち越した。9月15日を軸に共和党と民主党の交渉が続く状況を伝える。
05:00
トランプ大統領発言、「仮想通貨主導権は中国に渡さない」
トランプ米大統領は仮想通貨分野で米国が中国などに主導権を譲らない姿勢を示すとともに、家族の仮想通貨事業に対する倫理規定案に反論した。クラリティー法案の上院採決は9月に持ち越される見通しだ。
08/07 金曜日
18:25
韓国アップビット、ミームコインBONK上場廃止 9月7日終了
韓国最大手取引所アップビットが、セキュリティ問題の未解消を理由にミームコインBONKの上場廃止を発表した。取引は9月7日15時に終了し、出金は10月7日まで対応する。7月の取引注意銘柄指定を経た措置。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧