巨額のビットコイン資金移動に相場急変動への警戒感
ビットコイン動向
16日のビットコイン(BTC)は、前日比-0.58%の98.7万円(9210ドル)に。
米ダウ相場などと連動しながらレンジ内で上下する主体性に欠ける相場が続いており、ボラティリティも減少の一途にある。このような相場では、急動意後に価格変動が激しくなる傾向にあるため注意したい。
巨額の資金移動に警戒感
仮想通貨取引所Krakenにて15日の19時頃、4,229BTC(40億円相当)のインフロー(流入量)が確認され、ビットコイン急落など、相場急変動を警戒する声が上がった。
資金移動は必ずしも大口の大量売却を意味するものではないが、先月15日には、BTCオンチェーンデータを提供するCQ.Liveが取引所への大量入金を探知、その後BTC価格が急落した経緯がある。この時は、米取引所GeminiとCoinbaseで、約710BTCと600BTCの資金移動が確認された。
過去のGeminiなどの取引所へのインフロー(流入量)とビットコイン相場の値動きには一定の相関性が確認できる。ビットコインが10,000ドル台から9,200ドルへの急落した6月2日には、Geminiに6,000BTCの資金移動が確認されていた。これは、クジラとされる大口投資家が、自身のウォレットから取引所へとビットコインを動かしている可能性を示唆する。
昨年5月には、大手仮想通貨取引所Bitstampで、BTC価格が7,800ドルから6,400ドルまで急落。「大口投資家のBTC大量売りが発端で、相場操縦にあたるのではないか」との見方が広がり、Bitstampが調査に乗り出す事態となった。
米仮想通貨ファンドPrimitive Venturesの創業者Dovey Wanは、Bitstampでの大量売りが高い流動性をもつBitMEX価格に影響し、その余波が市場全体に広がったと指摘している。
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