ビットコインが「強気相場」の初動にある4つの理由
ビットコインが強気相場の初動にある4つの理由
17日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)価格が、前日比0.45%安の126.3万円(11850ドル)で推移。
過熱感を背景に、中・長期のレジスタンスラインである12,000ドル付近では引き続き強い売り圧力を確認できる一方、急落すると下値でまとまった買いが入ることから、レンジを形成しつつある。
短期的な急騰から、値幅調整・日柄調整ともに不十分だとして、ブレイクするためのエネルギー不足も指摘されるため、大幅下落など急な相場変動にも注意したい局面と言えそうだ。
海外仮想通貨メディアambcryptoは、ビットコインが強気相場の初動にある4つの理由について、以下のように考察した。
17年のような大相場に向けて、仮想通貨市場が温まってきていることを示している。
1. Googleトレンド
市場の関心を示す「ビットコイン(bitcoin)」のGoogle検索では、関心の度合いが2017年の初めよりも高く、再び上昇傾向にあることがわかる。
過去2年間の相場の関心をたどると、昨年4月から6月にかけて4,000ドルから14,000ドルまでの高騰を記録した時、今年3月のコロナショックや今年5月の「半減期」相場で大幅に上昇しており、現在はそれに次ぐ水準にある。
2. CME&CoTレポート
CFTC(全米先物取引委員会)が市場参加者のポジション動向を集計したCOT(Commitments of Traders)レポートによれば、CMEのポジションにおける報告義務のない小口投資家の建玉(Nonreportable)が、15,000BTCのロングポジションと強気を示唆している。
一方、ヘッジファンドのショートポジションは、67,000BTCまで減少している。
分析サイトskewのデータによれば、先物市場では、CMEのビットコイン未決済建玉(OI)が8億6,400万ドルの新高値を記録。イーサリアム(ETH)先物の未決済建玉(OI)は、過去3か月で250%増加し、17億ドルに達している。
ビットコインのマイニング事情に目をやると、ハッシュレート(採掘速度)が過去最高値の126.91EH/sを更新した。採掘機器最大手のBitmainが、今月初めに「外部干渉」のためにASICの出荷を遅らせたにもかかわらず、上昇が加速している現状がある。
仮想通貨市場の価格高騰を背景に、懸念されていたBTC「半減期」後の報酬水準でも、新型ASICマシンなどで十分採算の取れる大口マイナーは強気姿勢を堅持していることがうかがえる。
3. マクロの見通し
マクロ見通しでは、ビットコインは2Q〜3Qで平均36%増になった点を取り上げた。
2四半期連続で30%を超える上昇は、2017年以来。17年の仮想通貨バブルでは、4Qで210%もの急騰を見せている。
4. DeFi(分散型金融)
CompoundのCOMPトークンの成功に端を発する「DeFi(分散型金融)」市場の急拡大は、仮想通貨のエコシステムに大きなボラティリティを取り戻し、巨額の資金流入に拍車をかけた。分散型金融(Decentralized Finance:DeFi)とは
銀行のような中央集権を必要としない、ブロックチェーンネットワーク上に構築される金融エコシステム。ピアツーピア(P2P)方式の分散型アプリ(dApps)を通してアクセス可能で、全ての人々が平等に金融システムにアクセスし、資産管理できるようになる。
Compoundは、仮想通貨マーケットとして機能する分散型オープンソース・プロトコルで、貸し仮想通貨(レンディングサービス)の利息(利子)収入や、担保による借り入れ(ローン組成)などを可能にするプラットフォームだ。預け入れ量に応じた「cToken(権利を有するトークン)」を獲得し、ロックした仮想通貨に対する利回りは、需要と供給に基づき自動的に調整される。
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その恩恵は、イーサリアム(ETH)市場などにも現れている。各金融資産の月初来騰落率ではイーサリアムの上昇率が約100%高に達するなど、投資家の関心を集めている。
メジャーアルトの筆頭格であるビットコインキャッシュ(BCH)の時価総額を抜き、5位まで躍進するチェインリンク(Chainlink)の急騰などが追い風となった。Chainlinkは、イーサリアムネットワークで発行されるERC20トークンであり、ERC-20規格に準拠するものだ。
Kyber NetworkやSynthetix、bZxを含む複数の大手DeFiプラットフォームが、Chainlinkのオラクル機能を採用するなど、DeFiセクターからの実需が高まったことで、関連銘柄の思惑が強まっている。
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